目次

緒言

第一編 日本資本主義発達史



一 日本資本主義前史

 一 氏族制度の崩壊と大化の改新
  1 日本国家の紀元
  2 氏族制度の崩壊過程
  3 大化の改新

 二 荘園の発達と封建制度の成立
  1 大化の改新の包蔵せる矛盾の発展
  2 荘園の発生
  3 封建制度の成立
 三 封建制度の内的矛盾の発展過程
  1 封建制度の本質とその内在的矛盾
  2 矛盾の成長
  3 戦国時代の意義
 四 封建制度の崩壊過程
  1 徳川氏制覇の下における封建制度とその矛盾
  2 矛盾の発展過程


二 日本資本主義発達史

 一 明治維新の変革
  1 意識革命の進展と外患
  2 明治革命の意義および特殊性
 二 我が国における産業革命
  1 新生産様式の輸入と「民業の保護誘掖」
  2 産業革命の進展とその特質
 三 我が産業革命の特徴とその政治的、社会的反映
 四 結語

第二編 「プチ・帝国主義」論批判

一 「プチ・帝国主義」論批判
   ――高橋亀吉氏の所論を駁す――
 一 問題の所在
 二 「プチ・帝国主義」論の認識
 三 「プチ・帝国主義」論批判

二 プチ・帝国主義者の昏迷

 はしがき
 一 「そのまま」から「相対的」への進化?
 二 量の質への転化
 三 数字詐欺漢の自縄自縛論
 四 国家独占と国家資本主義トラストの形成過程

第三編 日本資本主義発達の歴史的諸条件

一 序論 資本家的生産関係発達史展開の端初

二 日本における資本主義発達の劃期的段階としての明治変革の意義
 一 明治維新の革命的意義
 二 明治変革の推進力――資本主義発達の諸前提条件
  1 封建的所有関係分解の進展
  2 対立的諸モメントの先鋭化
  3 有産者的生産様式採用の強制
 三 明治維新の変革は日本資本主義をいかに特徴づけたか?

三 封建的身分制度の廃除――「階級対立の単純化」――
  資本家および資本家的地主の解放条件
 一 有産者団解放の条件
 二 封建的身分制度の廃除
 三 有産者団の絶対専制支配に対する闘争
 四 我が国のブルジョワ革命は、何ゆえ不徹底に終ったか?
  1 無産者団の急速なる成長――なかんずく、農民社会の分化
  2 絶対専制勢力の「有産者化」と地主の二重性
  3 世界資本主義の帝国主義への転向
 五 封建的抑圧条件はいかに揚棄せられたか? 

四 資本の原始的蓄積――なかんずく農民からの土地収奪の過程――
  資本家的搾取条件の発達
 一 「純封建的土地所有組織」の廃除――農民の「解放」
 二 農民からの土地簒奪と農民社会の分化
 三 日本の農村における主要なる搾取関係
  1 地主と小作農
  2 富農と農業労働者
 四 要約――日本資本主義崩壊過程における重要なるモメントとしての農村

五 資本家的生産様式の発達とその特質
 一 資本主義発達の条件――その端初形態
 二 資本主義発達のための国内市場形成とその特質――資本家的商品の輸入と農家手工業の解体
 三 資本家的生産様式の諸形態と――その発達の国内市場および世界市場の制約による特質――その労働条件と資本蓄積とに及ぼせる影響

第四編 日本における土地所有関係の特質

 一 猪俣津南雄氏著『現代日本ブルジョワジーの政治的地位』を評す
 二 日本における土地所有関係について
   ――なかんずく、いわゆる「封建的絶対主義勢力の階級的物質的基礎」の問題を中心として――

第五編 日本資本主義現段階の諸矛盾
 一 戦後世界資本主義の三期と日本帝国主義
 二 日本資本主義発達の特質に基くその本質的矛盾
 三 現段階の諸矛盾の集中的表現としての資本家的合理化





注      山本義彦 削除
野呂栄太郎氏 島木健作
解説     大石嘉一郎
年譜     塩沢富美子