第三九六号(昭一九・五・二四)
  増産へ適期の作業
  麦刈、田植、甘藷の植付
  河南殲滅戦          大本営陸軍報道部
  国民創意の総力戦        技 術 院
  甘藷栽培なぜなぜ問答      農 商 省
  戦時農園問答(三)       回答 農商省
  六月常会徹底事項

 

  六月の常会徹底事項

食糧増産は国民皆働で

  イ 田植は適期をのがさずやり遂げ、甘藷も割
   当以上に植付けること

   今年は田植の前に供米の割当がきめられ、供出の
  成績によつて、政府では奨励金や報奨金を出すこと
  になりました。米の増産と供出が、戦争に勝つため
  にどうしても必要だからです。昨年以上に頑張り、
  部落の力を一つにして適期をのがさず、また一枚の
  田も剰さぬやうに植付けませう。また甘藷も戦時食
  糧として重要ですから、植ゑ残したものは、この中
  旬までに是非とも割当以上に植付けませう。
   このほか農村では、桑や竹の皮、ちよまなどを徹
  底的に採集して、軍用の衣料などの生産に協力しま
  せう。

  口、農家以外の人は仕事のやりくりをして増産
   の手助けにゆくこと


   食糧の大増産は一億総がゝりでやらねば出来ませ
  ん。軍需生産に差支へないかぎり、会社、工場、役
  所などからどし/\と農村へ手助けにゆきませう。
  特に女子は協力炊事や託児などのほか農家の手伝侍ひ
  もしませう。

臨時収入はすべて貯蓄へ

  イ 賞与や手当などの臨時収入はすべて貯蓄す
    ること


    三百六十億貯蓄が成るかならぬか、この月が最も
   大切な月です。もつと/\生活を切りつめ、副業や
   内職に精を出して少しでも多く貯蓄しませう。

  ロ 手持の現金は出家るだけ預入れること

    非常の際にも貯金や預金はたやすく払戻しされま
   すから、さし当つて必要なもの以外は預入れるやう
   にしませう。