第一七三号(昭一五・二・七)
  第七十五回帝国議会に於ける国務大臣の演説
  日米通商航海条約失効       外務省情報部
  電力調整令の発動          電 気 庁
  海上警備の艦船           海軍省海軍軍事普及部
  第七十五回帝国議会に於ける国務大臣の演説
   内閣総理大臣
   外務大臣
   大蔵大臣
   陸軍大臣
   海軍大臣
  二千六百年史抄 (一)  神武天皇の御創業   内閣情報部参与 菊池寛
  紀元二千六百年記念公債と貯金
  第二回 思想戦展覧会開催のお知らせ

  有田外務大臣の演説

                        lヽ ■
 皇紀二千穴有年の初頭、玄に我が外交政繋及び対外梼
                           lんくb「い
 勢につき紀明するの地合を停ましたことは私の欣快と
 する析であります.


    ◇支却新中央政府の成立凍助

        え・’・花い
 帝南外交.の嬰許が、建国の大義に立脚し、先づ以て東
 亜の安定を固り、進んで固際正義に基づくせ界の平和と
 ‘・,′▼い
 柏木するに在りますることは、申す進もないのでありま
                             ●●いしん
す.帝国は此の基本方針に依り、支那事変虚理に邁進す
 ると共に、自由的立場より囲際牌係を調亜せんとするこ

 とに、・努力しっ⊥ある次第であります.支那革費虚理忙
                            ’●l′▲▼−一・▲フ
 関する俄が根本方針が、抗日客共政節を済算せる新支那
                                .‘ん
 と、東亜新秩序建設を止ハ同目的として結合し、相互に尊
 ■yん            ▲ていけい
 隣友好、膚防共、経済提携の賓む奉げんとするもので
                          ‥レ▲■い
 あbますることは御承知の通りでありまして、蘭碑文邪
 側粁於き点しても、日立相提携して東亜有年の大計を先
                        の・’こュフ
 めんとする、所謂和平救国の斜道が濃厚となり、今や
 ▲P,一いlい
 三拝衝氏を中心とする中央政府の樹立む見ん上しっ1あ
              ●ん′,わい
 ることは、南固の薦めに欣快に堪へ屯所であります.而
 して生るべき新中央政府に射する帝固の態度に付きまし
                一ん●い
 ては、眈に前一円山間に於て開明致しました洩り、その志す
            ● .‘
 併、帝国の企卸する朗と合致心て居る事賓に駁み、現内
                          一丁∨.じ一
 間に於きましても、極力之が成立と教展とを援助したい
 と膚へて居る次第であります.偶ほ東亜新秩序の建設に
                    けん・l●       い・‘
 開聯し、帝国が支那に於て第三囲の権益を排除するの意囲
                           lゐけレ
 を有するものの如く耗ふ向もありまするが、既に累次の
 帝国政府の黎明に於て明らかに致し愛したる如く、帝国と
 しては徒らに支那に放ける第三国権益を排除せむことと

叔曙するものでは絶封にないのであります一筆二囲と
 ● と

の混紡常易の進展は之を助長し、経済的投資の如きは積
                             た‘
櫛的に批迎する研であります.右は膏に帝酔政府の意園
であeのみならず、新たに生れんとする支那新中央政府
の兆に希望する朗なるは、信じて庚はぎる研であ畑ま
す・唯禅却行動柁頼中は、作戦の必婆上、軍特殊の要求
忙基づく榊眼は免れぬ所でありまする
   、いイい   ちくじ
が、事態の中称化佗伴ひ逐次調整せら
るべきものであるのであります.
 帝固と拳隣不可分の関係に在る浦洲
         しLYく’−
固の同道が、肢々乎として進展し、今
や東亜に於ける一大国の域に達しっゝ
                ムく し
ありますことは、東亜の安寧宿敵の食
に神岡戯忙堪へぬ朗であります.ゝ

    ◆日ソ国交調整
 開際関係の調整忙付きましては、先づゾゲイエト聯邦
との帥係でありまするが、従雑帝国政府は、同国との固


                   小く ほ
.交む調整⊥ハ以て東亜全般の平和確保に資せんことむ期
                            小与てん
 して居たのであります.睾ひ最近南開問の姦気は好挿し
                       けん・●・)
 て参りましたので、この際両国間主審懸案の具墟的且賓
 際的解決を圏り、何て以て雨固図交の調整を囲りたいと
 考へて居るのであります.国境問題に付きましては、咋
                 ていイん
 秋のノキソハソ事件に附し、.停戦協定の成立を見ました
                                                  ▲▼・’一b′一


         ▲▼・’一b′一
に続いて、嘗隠以来、紛率地域に於き
       ′ヽわくてい
穎する図墳割定の馬め、関係国聞に臨
             かい書い
時滴蒙固境劃定委員曾の開催を見るに
至つ軒のでありますが、政府は単にノ
 モソハy附近の国境のみならず、満ゾ
儒家団塊全般に亙り、固墳を劃定して
掛率の防止に賀すると共に、国境附近
          .一ん J
 に発生すべ音紛議の勢和的解決を囲り、以て極東国境仝
      けつけん
 般の中称化を賓現致したい所存であります.而して如上
 の見地より開墳劃定委員合及び団塊紛争廃理委員曾の
                しんち−●′ヽ
 設竜を急ぎ、日下交渉が進捗中であるのであります.
 叉封ソ逸簡経済帥係に付きましては、日下モスク、ワに
                       一、つし−▲▲’
敬て岡垣の間に泡商貿易協定の胡衝中でありまして、
   だ けつ
珂満管結を期待して居る次第でるります.次に日ソ問年
                   ていけつ
米の懸案でありまする漁共催約の締結に付きましては、
          .rんてい
南幌域立をコ見ました督定漁紫協定所定の約束に従ひ、成
るべく速かに之が賓硯を期せんとするものであります¢
 以上申述べました如き状態にありますので、帝国政府
としてはゾゲイエー聯邦倒に於て、この際碧に上速諸
岡堰の幣決を囲り、進んで北樺太に於ける我が利権、事
     一ば−山い ●              lん‥レ一
発に関する妨客を飲め、支那に放ける抗日政権援助の政
節を改め、東東金局のや和確立の名妙に協力せんことを
帝望する次第であります.


    ◇日璃伊の関係

                     しん小・,
 日褐伊の関係は、防鵜協定締結以来親交を加へ濁った
のでありますが、支那事攣に際し、礪伊両国官民が我が国
           一い▲−ん
に寄せ木つた同情と整夜とは、国民の特に感謝しっ1あ
                          ,′ 、ん
る所であります.帝国政府の防共の方針は不欒でありま
して、この方針に従ひ、防共協定調印諸囲との間には従
     ●んふり      ▲ ‘
 釆通や緊密な旦関係を維持して行きたいと考へて居るの
 でありせす.


     ◇日 英 関 係

                                は ▲▼′ヽ
  事襲以釆帝固政府は」英国をして事奨の荘相む把握せ
 しむる食めに有らゆる努力を致して参つたのでありまし
      . ナンhrン
 て、最娃天津事件を解決し、進んで南囲国交の全般的周
一整に.向はんとしつ1あつたのセあります.然るに去る一
                        ’んけん
 月二十】日、昇固軍艦が我が湧間丸を臨放して、ドイツ
               ′’つ一●
 人舜蜃中より二十−名む枚数したる事件が草生して、殊
 低木件が日本近海に放て行はれたることは、帝国政府と
          ナこ‘
 して国民と共に頗る遺憾に感じて居る朗であります.
                         1い い
 本件に付きましては、日下英国例と折衝して銃意その解
 決に努力して居るのであります.

     ●温帯條約廃棄と日米関係

  昨年七片二十六日米国政府は、明治四十四年以来日米
       くモぴ                  はい ●
 南固団交の楔でありました日米通商舵海條約の廃棄を

                                         .■ 、.I
香して参つセのであります.米国政府の意岡致します
                 めぐ
蕗は、主として支那事奨を繰り、日米南開間に襲生しま
                             ▲∵と
レた緒同額の解決に資せんとするに鹿りと認めらるゝ
                       一てつてい
∨でありますが、白木の光壕む一厚米開側に徹底せしむ
?ことに依り、新條約の締結、少くとも無條約状態の敬生
 イ‥〜 し
℃防止せんと致しましたが、不幸日米雨瞬間の通商関係
佗、一月二十六日以後舛條約状態に入ることとなつたの
                      l■▲フ′_・′
であります.・併しながら米同政府は、曹賦その閣内手続
に依り、無條約関係に入つた後に放ける日本船舶及び共
                            ▲たいぐ・}
り環迭する貨物の取扱方につき差留り従来通りの待遇む
                         ▲花いr・い
揃すことを明らかに致し、叉所謂條約商人の入団滞在に
               い 小▲7
つき大横従来の取扱に変化なき意朝む表明致しましたの
                   ‥レつしっ
でハ・無條約状態忙拘らず日米漁南開係は資質的に奨更む
受けぎる攻l第であります.
 今次事欒に際し帝閲の方針は、米国その他第三国の公
  〃〜一た・●
正餐常なる礪益を排除せんとするものでなく、寧ろ東亜新
株帝建設の鳥めには井の積極的協力を希望して居るので
              ● げ                  ゎ}〜1
ありますが、大規模の葦行動の影響が、往々忙して粛
 三園の洩商経済活動忙及ぶことがあるのであります.帝
 固はこの間、支那把放ける東三鴎の補綴保護の篤めにはあ
 らゆる手段を轟すと共に、現地に於きまする部隊も亦之
      し一ばIJl・
 が食めに屡モ作戦上の不利整亡へ忍んで参つたのでありえ
                ・一●・つ
 す.しかも不事軍事行動の傲沫に因りまする第三図人の
                          い}∩′I●
 接客忙封しましては、進んで之に適正なる考腫を沸ふこと
 に舞力致して居るのであります.私は朗秩序の建設進
                         一ガ乃′
 展するに伴ひ帝国が経済通商の分野に放て濫忙排他礪
                             ■ツ●l′とく
 占の意頗なきことを、来観その他の各国に放て領得す
 るに至らんことを確信するものでありまず.無條的状態
 は通商沖係址びに一般南蛮関係を不安定ならしむるもの
           ●−1打l
 であつて、日米斐方忙取つて好女しからざ盈州川であります
                                             ● t
 めで、帝同政府としては、南開団交が條約め基礎を有す
                        1モ たい
 る正常状態亀岡復するに室らんこと監期待して、との目
 的に向つて今後一盾の努力を致さんとするも・のでありま
 す.
  南方持地方に封しましては、帝国政府は是等諸地方と
                し J‥ん
 の経済的地球、放び時事轟の粥蟄に協力ナaこと忙俵り炎
1存毒を希寧するもので一柏い已て、・右の掛軒に基づ
 いて、益モ南方緒地方との緊碑関係増進に努力致したい
 と考へて居るのであります0

    ◆通商貿易の埠塩

                 山く は
 対外穿易の増進と必沓物資の確保とは、日下の情勢に
放きまして、帝国として最も力を致さねばならぬ析であ
                   んつ‘つ  れんらく
り女すので、通商紳係各級帥は五に溌接なる聯絡を取
       し†与〃い
り、通商上の陣碍排除、新巾場の開拓、日浦東経碑的協
      ご 叶い▲,▲フし†▲7
ヵの鋪化、互意求償翁魂に、依る通商貿易協定の縮結等
に依りまして\各国との経済協力の促進に努力七、以て・
必黎物資の確保と輸〓増進とに銃意力を慈して居る次第
                  か▲フ‘・′
でありまして、現に池碗貿易に閲し交渉の行はれて居少
まする囲は、米国、ソ聯邦む始め、フラyス、イタy−、
インド、中南米諸国等、極めて多数に上つて居る有様であ
          ∫つはつ         と
ります.佃ほ歓洲敬礼勃頚以来、交戦図に放て執りつゝ
ぁりまする綻済政策には、或ひは我が方の必宴物資の輸入
  モ“い                     !∫た
取組香し或ひは我が緑川貿易の進展を妨ぐるが如きも
                                lて 一■
 の多々ありまするのみならず〕是」等措一置の中忙は、一圃際
                        いつだつ
 法に於て認められた交薔の樺利の範囲を逸況して、通
               川−くわい
 商の自由、海洋の自由を破壊するものも少からずある
                一つ
 と認めらる1のであ・ります.何て政府は関係囲に封し厳
            ノー一い          ▲ェフ ご
 重抗議を為し、その是正を期する等、漁商樺擁護の馬め
 通常なる措壇を講じつLあるのであります.

    ◆欺洲戦争と外交の邁義牲
       .d
   /
 昨年九月欧洲戦争勃教に際し、帝固政府は、同戦争に
 かいに・∬
 介入せず、専ら支那事華の鹿理に邁進する旨を中外に聾
     ‥レちい
 明致し、爾来不介入の方針を堅持して衆つたことは、御
                              ●ナ・’
 承知の通りでありまするが、今岡の戦争は、その掃海の
如何に拘らず、世界の一般情勢にも大なる攣化を輿ふる
                       h)
ものと考へらる1のでありまして、狂いて支那事攣の虚
             ●−い与●▲’
 理及び東武の安定に及す影響も、亦極めて大なるもの
 があると信ぜられます.従つて政府は重大なる関心を以
          ち●・’し
 て其の成行きを注硯し、形勢の攣化に件ひ之に手廃す
      虫−こ▲た
 ることを怠らない覚悟であります.

凡そ国際間の平和の保たれない原因には種々あり恵す
るが、垂するに人種、窺教、領土、資源、漁商、移民等に
関する喝際間の不合理不公正な現状が、或ひは排他的政
         い−上づ   ちん一,
策に依り或ひは自圃の便法的地位の濫用に依れ、強ひて
維持されんとす椅朗忙起因することが多いのでありま
          し†う‡つ    ‘んぢJ
す・故に是等の原凶む省親して銅板を費険し、萌邦各1
その虚む得しむるに非ぎれば、正義に基づく筐のせ界中和
 しト● ▲_
は肺球し得ぎる次第であります.今や欧洲に於ても新秩
     ●††             lく
序の妥求の饗漸く高く、東鵡に放きましては新秩序を目
、・7
棟として着々その歩を進めつ1あるのであります.誠に
     け・’ はん一い
人柄史上稀有の反省期にあることを鳳はしむる次第であ
              と▲▼
りまして、この秋に常り愈→高調力詮の要のありまする
       だ▲7rI
のは外昇の道義性であります.従来帝同政府に於きまし
てはこの信念に基づき、正轟に立脚する平和の樹立に専
念して参つたのでありますが、この際に於きましては特
        ∫・花いてん
 忙官民一致、不逸稗の決薄を以て、東亜新秩序の建設に
     ひ       ∫く し こうけん
 邁進し、延いて世界人斯の締朴に貢献せんことを期した
r いと息ふのヤあります・
   ◇浅間丸事件の交渉程緯

 以上をもちまして私の外賓忙関する演詮を経つたので
ありまするが、この横合に於きまして、只今の外交演詮
中にも;口致して履きましたる鴻間丸事件に押する英固
     けいさ がい●−・,
側との交渉経緯の概要む、附加詮明致して澄きたいと存
ずるのであります.
 欧洲戦争勃敬以釆、交戦固は、中立固商船に依つて行
                 J■1フ〃い
はるゝ通商に封しまして極度の制限妨寄を加へ、之に閑
          ■yんけん てい一ん
聯しで中立囲般舶の臨検、停船等の厄に遭ひたるものが
多数あるのでありますが、何れも欧洲に放ける出来事で
              かくJIつ
ありまして、欧洲より速く隔絶致して居ります東洋方面
                とく い
忙放きましては、何等この種特異の事件が無くして今日
に及んだのであります.然るに今回蟄生致しました確聞
丸事件は、太平洋上に放きまして、中立固たる米国から
中立国たる帝国の鞋に向ひつ1あつた本邦地舶町封す
            か・フし
る、交戦固軍艦の強力行使であるのみならず、事件の敬
                      かん山
生地が帝都の近海であつたとと等にも鑑みまして、稀
一号
一字
        ▲んけl▼
←我がL閥民の鳩激を買ふに至つたのでありまして、この
事性根に常然であるのでありまして、政・府に一放きまして
                             ‥り1ノ“花1フ
も此の鮎む特に遽憾と致しまして、本事件に一閃する報道
 ‘つ‥し●
を接受致しまするや、直ち忙関係方南をして・事件の虞柏
 ●・一丁めい               ▲■、 ▲す
を究明せしめると炎に、本件中根摺】置に」関して協識を致
し女した綿糸、】凋ニ】十二日の夜、クレ→ギー英同大使む
     寸・† ち
外接省に招致致しまして、私は巳むを得ない支障があり
凛したので谷外稗次官むして、靖堵政府は、本件英国軍
        い17 ∫▼         ふ 々
臆の行動を非友柁的行馬であると看傲・さぎるを得ないこ
                           こん一−・.●
と、右に閲し至急英拘政府の十分忙して且つ根操ある給胡
                                           ■一′ヽ , ▲7
を要求するものであると云ふこと、報国政府は抑留ドイ
                ・lら小‥し
ツ人の引渡を要求するの樺利を竣め留保すると云ふこ
                 く且、
と、最後に、今後か1る事件の繰返さる1ことがあれば
帝囲国民の封‥英感情は猛モ悪化すべきにつき英国倒に放て
         イんし・‘          し て●
此の鮎を考慮し辛廃すべきこと、等を指摘したる前景な
                     一でん山しん
統語を申入れますと舛に、特に私の体言として、法律上
の見解は兎も角もとして、この際英同倒が大局的の見地か
         ∫′L,一ツ・’
ら速かに抑留ドイツ人む引渡すことが日英国交の馬めに
    ・【一_
最者の途と信じて居ると云ふことを申侍へしめたのであ
りましたが、吏忙共の翌日の二十三日忙クレーギー大使
 らいは▲7
の来訪を求めまして、私自身から、本件に一関する帝国放
  けんかい              とJヽ
府の見解む詮明致しますと共に、鯖と事件の重大性を指
摘して置いたのでありまするが、その後更に二十五日、
二十七日、三十日及び三十一日の四同に亙りまして、英
                           けん・た▲丁・
闘犬使と倉見して、本件をあらゆる角度から検討して、
       くわ・山てつ
我が方主張の貫徹に努力して参つた次第であります.
 右我が方の厳重抗議に封して、英国政府は二十七日ク
レ′−ギー大使を通じて同答を寄せて参つたのでありま
す.この岡谷は、大部分英国例の法律上の見解を述べた
ものであけまして、之に封する帝国政府の同答は近く交
付する積りでありますが、英昭例の見解は、.要するに日
     ▲叩い■yつ
本の見解と封立して居るのであります.
                 ▲′▲フ リレ
 宮地及びロソドソに於ける数次の交渉に於ても、英国
政府は共の法律上の見解は柾ぐることが出来ないといふ
態度を拝して居るのでありまするが、他方本件が我が国
    ヽ● ■りん
同氏の輿論を刺戦したることについては、特に惧重なる考
慮を沸つて居る模様であります.帝国政府と致しまして
も、法律上の議論と汲行して日英圃交の大局に立脚し

2

て、主として政治的敬鮎から共同例の反省を求めて、本
   川レんt′ヽ             ■lい い
・件の迅速なる解決を嘲るべく目†鋭意努力叶であるので
 あります.