第六七号(昭一三・一・二六)
  事変の新段階に処する政府の所信   近衛内閣総理大臣
  青年学校教育の義務制        文 部 省
  遊撃戦術                陸軍省新聞班
  長期抗戦の動脈を断つ        海軍省海軍軍事普及部
  第七十三回帝国議会に於ける国務大臣の演説
   近衛内閣総理大臣演説
   広田外務大臣演説
   賀屋大蔵大臣演説
   杉山陸軍大臣・米内海軍大臣 演説
  最近公布の法令           内閣官房総務課

遊 撃 戦 術  陸軍省新聞班


 情報によると支那側は遊撃戦法を以てあくまで長期戦を企図し此の戦法を以てすれば大なる効果を挙げ最後の勝利は必ず我が支那軍にありと豪語してゐるやうである。
 元来遊撃戦術は正々堂々の戦闘を行ひ得ない弱い軍が企図する奇襲戦法で敵軍の背後を擾乱せんとするものである。従つて、遊撃戦の多くは指揮統御が十分でなく訓練不到でその装備も不完全な上更に後方からの弾薬糧秣等の補給を欠くものであるからこれで以て精鋭な我が軍に決定的な勝利を望むのは先づ蟷螂の龍車に向ふ類と云はねばならぬ。然しながら彼等は自国内に行動し、背後連絡線の制肘なく活動するものであるから行動は神出鬼没決して油断は出来ない、その五月蠅いことに於て蚤や虱や南京虫が安眠を妨げ高価な人血を吸ふ類である。
 支那側では民衆を組織訓練して遊撃戦の重要な任務を担任せしめんとしてゐるが、遊撃隊の精神的訓練の欠除は強盗匪賊と化し易く、又一般住民も之等に金品糧食を度々強制的に徴発せらるゝに至つては、遂に怨嗟の声を放つは明らかてある。蒋介石も最近この匪賊化の頻発を心配して訓令を発してゐる有様てある。これに反し我が軍の兵器の威力と団結の優越を発揮して遊撃隊を各個に所謂虱潰しに清掃し傍ら土民の懐柔宣伝等の手段を尽し敵を窮地に陥らしめれば敢て怒るゝに足らないのである。以下彼の教科書より抜粋した遊撃戦術の大意を掲げて彼等の企図する遊撃戦とは如何なるものであるかを紹介して見よう。(以下訳文)

   一 序 言(省略)

   二 遊撃戦術の意義

 遊撃戦術は全線の戦略的相互関係から切り離さ
れて単独的のものと考へるならばその全体的意義
は完全に喪失される。遊撃戦術とは最も主要なる
戦術の一部であつて広汎なる多数民衆の後援を必
要とするが之に依つて十倍もある敵兵力を殲滅せ
しむることが出来る。故に之は広汎なる多数民衆
の戦術と云へる。若し此の民衆の後援がなければ
遊撃戦術の意義と価値は完全に喪失されたことに
なる。即ち民衆の組織は遊撃戦術中の骨組であ
る。換言すれば民衆と打つて一丸となり而して敵
軍殲滅の目的を達成するにある。
 かの欧洲に於ける唯一の常勝軍であつたナポ
レオンがロシヤを攻撃した時は遂に敗れて将軍と
部下の少数が欧洲に辛うじて逃げ帰つた外、全軍
殆ど潰滅して了つた。このロ軍が戦勝しナポレ
オン軍が惨敗した原因はロ軍の巧妙なる遊撃戦術
の実行に基くものである。ナポレオン全軍を潰滅
の運命に陥れたロシヤの遊撃戦術こそ軍事上から
見て最高峰であることが証明される。次に中国共
産党が江西省に蟠踞してゐた時、最も少数の軍隊
と劣悪な武器を以て実力のある政府軍と長期間に
亙る戦闘を続けてゐた。これも共産党が遊撃戦術
を採つてゐた為であると見られる。

    三 遊撃戦術とは何ぞや

 一言にして云へば即ち「敵進めば我退き、敵退
けば我進む、敵が怯めばこれが擾乱を図る」戦術
である。これは遊撃戦術の信条であるが以上の如
き簡単な字句では、更に詳細な説明をしなければ
単なる逃避主義と混同される虞がある。本戦術に
於て「退く」といふもこれは何時如何なる場合でも
敵軍から一歩も離れてはならないといふことを意
味する。更に具体的に云へば、敵軍が攻撃前進し
て来た場合堅固な地形があれば必ずそれを利用し
て頑強に抵抗し敵に徹底的打撃を与へるべきであ
り、若し敵軍が左右両翼から攻撃して来れは完全
に包囲される時まで俟つてゐては遊撃隊の活動機
能は消滅の止むなきに至るを以て危急の未だ十分
至らざる前に迅速に退却し他に堅固な地形を選ん
で抵抗すべく、或は速に敵の背後に廻り襲撃を加
へる。又敵軍の包囲から脱出して更に場所を選び
地形地物を利用したり、山奥に伏したり、或は森
林村落等に潜伏し敵軍密集部隊の通過を俟つて猛
烈なる攻撃を加へる。又敵の輜重部隊、運輸部隊の
通過する時間を見計らつて突然襲撃を行ひ弾薬糧
食を奪取し敵軍に糧弾両欠の損害を与へる。遊撃
戦は某地点を通過する密集部隊に対して決して之
を見逃してはならぬ。以上述べた所は敵軍前進し
来る場合遊撃隊の採るべき戦術であり、「敵進めば
我退く」の策である。然らば敵軍が後退した場合
遊撃隊は如何なる戦術を採るべきか。敵軍が退却
する時遊撃隊は必ずその跡を追ひ一刻も進撃の手

67-06

を弛めず絶えず執拗な追撃を加へ.るべきである.
これが「放漫けば我進む」の良策である.敵軍が駐
屯したり清音した場合遊地変は絶えず敵軍を携乱
するエ作を用ひ敵軍に移夜安眠出来ぬやうにする
ことが必宰である.斯くすれば敢は疲労の結兵著
しく戟押カと汝ずるに至る.その挽乱の方洪は1
港♯族が地理と義如してゐる搬を利用して敵軍の
     lくわい
歩哨線を迂廻して敵軍の警戒線内忙深く入り敵を
四方八方より射撃して敵軍の同志打ちを惹起せし
める、そして遊撃陳はその隙に敵軍の歩哨線を肱
川する、結局敵軍を目茶苦茶に自滅させ収拾不可
能ならしめる、この揖乱策の遅用が昔を得たなら
ば相昔の教典を収める事が出氷る.共他故に猛製
を加へたり、暗夜、濃多、大雨を利用して敵の歩
哨を曙殺することも敵軍忙重大なる揖傷と恐怖を
輿へることが出発る.これを要するに如何にして
敵軍を製畢し如何にして敵軍に大なる打撃を輿へ
るかに就いて遊撃隊は必ず現地の敵情、地形、天候
及び杜曾的関係に就き充分考究した上方宋を決定
すべきである.何となれば遊撃隊員は敵情、地形
及び現地の情勢を徹底的に了解してこそ始めて締
出鬼漫の戦術が私用され敵軍に致命的打撃を輿へ
られるからである..故に遊♯戦術は横械的でなく
、んけん         ●は‡
変幻白亜であり臨横應襲窮り無きものである.

   四 「化♯長_」一分故戦備1
 盤♯戦術中の「化薯零」とは、鞋♯験が敵手の
色艶を受け晩出の方法がな.小者合自己の生存及び

‡カを保全する食忙揺る戦法である.但し「化亜
鳩零」(分散戦術)を揺る場合は必ずこ偶の條件を
                                               ll手
鼻備して居なければならぬ.如ち第一は現地に叢
′Iんし●ん丸い
山唆磯のある事を必斐とする.これ等の地鮎は遊
学験の分散と隠蔽忙俺利であり敵軍をして攻撃日
額を失はしめ得るからである.第二は多数の民衆
を必妥とする、但しこれ等の民衆は必ず遊撃隊に
対して熱烈なる同情と擁護を必婁とする.かゝる
     ▲l■I
情形の下に放てのみ遊撃隊は民衆の中に分散潜在
する事が出来、敵軍をして攻撃の日棟を柴はし
め而して遊中隊自身の音カを保存する事が山本
る.要するに此二偶の條件は不可枚である.若し
もか1る條件が無いと†れば逓♯陳は絶封に「化
驚零」(八卦肌戦術)を探る事が出水ない.即ち敵情
を充分偵知せずして敵軍に包囲せられた場合嘗目
的忙r化峯馬零しハ分散戦術)を探るも結局敵軍の為
逐次に撃破される危瞼があり、時として全滅の憂
目を見る臭がある.遊撃隊が斯くの如く敵軍に包
囲された際著し「化峯馬零」(分散戦術)を断行する
條件が無かつた場合には唯一の眈出方法がある、
ノ即ち故事の最も虚朗なるl斬を見出しそれに全力
を注いで爽破することである.
 洩常平坦地に決戦を求め叉乎蟄に眈出鮎を見
出すべきである.此方法と雑も売仝に晩出目的が
果せるとは保狩出衆ないが然し決して全軍の覆滅
の危険に陥ることはない.又過去の経験忙依れば
敵軍の想像し符ない進路を選摸することも亦最上
の方法である.道のない山地の如きは敵もよもや
これから舵出するとは息はぬから従つて防架の注
意を怠る.
 以上之を要するに遊弊隊が敵の包萌を受けた時
「化驚零」ハ分散戦術)の條件が備はつて居れば遊
撃験は速かにr化暴食零」(分散戦術)を行ふ、此際
陳を若干単位に分散す、器位の大小は行動の自在
を以て適度とす、而して各単位毎に民衆若くは叢
山唆嶺の中に潜入せしめ敵軍をして改革の目棲を
・・完全に頚失せしめる.

   正 r化牢蔦生し」集中取締1

 遊騨礫を分散し故事をして攻宰の日榛を失はし
めれば敵は必ずその大部陳を撤去して少数部隊を
現地附近に留め以て遊撃隊の行動を監硯するであ
らう.併し遊撃験は分散した小単位の兵力である
から仮令少数の監硯兵に封しても勒膠の見込みは
なく却つて敵軍の馬に畢放せられるか部分朗敗滅
の危険を蒙る.故に遊撃隙は此情勢の下に在つて
は必ず「化零馬亜」(集中戦術)を必要とする.即ち迅
速に遊撃隊の仝兵力盈を集中し敵軍に封し正面か
ら製撃を加へ一挙に之を滑滅するを良策とするヰ
此時の勝利は相首の確賓性を有する.此際萬一散
軍が一ケ朗に兵力を集中して居る名遊宰隊がその
兵力を集中しても敵軍を演滅せしむる可能性がな
い場合は遊撃隊は敵軍を分散せしむる戦術を採ら
ねばならね.如ち現地の状況により遊撃隊を若干
の単位に分けて敵軍の榛群集碗朗に鞋撃を加へ或
は敵軍の固守せねばなら拍重畢都市を暢攻し或は
敵軍の交通要鮎む攻宰し或は敵要人を狙宰しその
家屋を破壊し又は路晋を散布して強度の恐怖状態
に格らしめ敵兵力を分散せしめねばならね.斯く
して慈牛験は敵の兵力分散を知るや直ちに全部族
と集中して敵軍の最も虚朗なる−鮎を襲拝し全力
と以て敵を包鞄攻牛し−牟に之を粉砕せしめるの
である.命戦膠の鈷兵士東の旺盛を利して敵軍の
恐怖に乗じ勇敢迅速に他の敵軍の一部隊を包囲し
それを渡滅せしむ.更に猛烈なる迫撃戟を用ひ敵
軍の大本営若くは重要都市に向ひ鶉撃を加へれば
往々にして敵軍の全線を撃破し少数部隊を以て大
多数の敵罫を渡滅する事が出水る.之は確かに充
分に可能性がある.

   犬 「挽頻打卑」一枚同職術1

 「旋磨打倒」は遊撃戦術中の一種であつて、且重
要なるものであると同時に遊撃隊の行軍規律とも
云へるのである.更に具婚的に云へば遊撃隊は或
る時は敵軍の正面に向ひ巧妙なる改革を加へ叉或
る時は敵軍の後方に梱り之に大衝撃を加へ更に叉
突然敵軍の側面に梱り敵を香典するのである.斯
くて敵軍をして周章狼狽、恐怖心を起さしめ遊撃
隙の戦術運用を不明ならしめ敵軍に京大なる打撃
を輿へる事が出来、時として敵軍をして遊宰隙が
主力軍よりも優勢なる如く息はしめることが出来
る.斯くして敵軍は遊撃隙に題池した場合常にそ
の封策に非常なる困難を感ずるに至るJ要するに
慈宰株は粛−地理とよく知カ「草丁人赦少教なる

食行動弘法共の足跡行領を晦すことが出来ろ」更
に畢二忙は求大なろ大衆の擁建と同情を得る特徴
があるから故事は遊撃隙が何虚忙居るのか知ろ事
が出来ない.だから突然逓半陳に鞋弊されると直
ちに之に廠戦すろ術なく、若し敵が推察部隊を沢
渡しても眈に遊撃隙は地理を熱知する有利なる條
件を利用して逃走し跡方もなく徒に兵力を無駄に
使用し何等収拝もなく止むを得ず集合ヲッバを吹
く.共の時遊撃隙は叉硯山し或は現鞍し、或は突
貫し、敵をして周章狼糾、対戦を困挫ならしめる.
従つて敵軍の大部隊に封して滋革陳が斯くの如き
作戦に帖る事は敵軍前進の陣碍となるのみならず
士気を動格させ兵力を疲弊せしめ故に莫大の犠牲
と沸はせることとなる.

    七 「筆末筆司」I侶攻甘柿−

 「券東宰西」の戦術も同じく遊撃戦術上の主要な
る】種であり又常用の戦略である.−般に仁義の
軍は詐術を用ふべきでないといふが斯様な愚痴な
見解こそ不必要忙して錯誤である.r隼東弊西」は
 】種の虚勢打方法を以て潜行的に前進すち行軍策
である.而して敵軍将我・入が攻苧る目的地を晦
し甚しきに至つては敵軍の判断を誤らしめる.−
例を孝げて云へば今東西に二磯あると仮定し我ネ
が攻半の目的とするは東城とする.但し改革忙著
手せぎる前に虚勢を張り西城を攻めると宜侍し、
同時にその大部隊を西城に向ひ進め道牛忙して少
数部隊のみを西城に進ませ主力の大部隊は東域に
姫り壬は伏し夜行故に迅速敏捷の行軍を以て東城
を猛撃すれば必ず膠利を確得する.此の様に不意
に出でて備へ足らぎる虚を攻める戦術は敵軍をし
て我々の改革する日棟を繰らしむる主要怒る意義
を持つもので敵軍の注意を我人の仮装攻宰の日額
上に牽制し本音に攻卒せんとする地方に対しては
注意と警戒を快く時に乗じて速かに力量を集中し・
て凍、タ,.ハを用ひずして敵灯爽撃すれば膠利を
得る事凝ひ無しと云へるのである.

    入 「油‡宰丘」

 「避‡宰虚」も遊撃除の慣用戦術で叉之む適普に
鹿用する時は極めて大きな赦果が縛られる..
 我ネは「響弊虚」の戦術忙封して庚汎なる意味
から解樺する必要があり、決して軍験の多少と以
て勝敗及び「虚」「‡−を決定すべきではない.何故
々らば虚」「‡−は軍隊の本質及び各種翔係に依少
肯定されるものであるからである.例へ・ば替域の
疎略、耗済の国東、土気の薄蟹民衆の怨恨、軍事教
育の不徹底、軍帝品の枚乏、軟朗郷揆の舵走等の
拝況に放ては仮令十萬の大軍を有すと搬も「‡」と
は云へない.而して此種の敵軍を攻♯する事は又
強敵攻♯戦術とも云へないのであるが、之に反す
るものが跡ち−種の「避‡宰虚」の戦術と云ふべき
ものである.併し敵軍の「虚」「‡」の同額を判断
する事は非常に困難である.何故なれば其虚に
は戦争の最高管理と探奥の心理皐及び共他各種科
車が合士れてゐるからである.正確なる判断を要
する場合は敵情を知るのみならず敵軍の内容及び
事‡の成織を知らねばならね・例へば敵軍の主浄
は誰であるか、半音人に対してはどうであるか、
如何なる甘物を愛諌するか、如何なる仕事を愛
好するか、如何なる曹有するか、内容はどう
であるか、・教育程度はどうであるか、叉同鰊に如
何なる人物が慮るむ推と−書紀してゐるか専
これ専の溝沈と全部知・つ・てこそ用兵の方法と最良
の厳格戦術と採る事が出奔ろのである.‡例を羊
げれ唱孔明の司馬故に対しての「婁城の計−は汎
く知るところである.孔明は謹快の二手を身に付
け司馬蝕も亦孔咽の謹快を知つて官陰に出でなか
った∵但し孔明が術革(地名)を失ひ井部下が僅か
数千の軟球兵のみであるのに封し司馬故は大軍を
率ゐて城に臨んだ.若し孔明が城を棄て逃走すれ
ば必ず司馬故の捕虜にされたと息ふ.併し孔明は
この重大危横に首つて「峯城の計」を榊ひて司馬鈷
の大軍を常温せしめたのは司馬故が孔明の心を頚
想しての妙計に格つたものである.むち司馬飽は
内城峯虚にして人隼なく只孔明が棲上に瑞坐し
て琴を弾くのを見て、孔明の如き智謀に長けたる
者が峯城と見せかけるのは敵軍を誘き寄せ伏兵を
以て詭計に格れるのであると息つた.そこで彼は
共大軍を三十鼻も撒温せしめた.蓋し敵軍の主井
が司馬鈷でなくして張其徳の如き人物であつたな
らば孔明は決して「婁残の計」を用ひずして敵軍と
温けたであらう.「峯城の計」・は、如ち孔胡が敵軍
の主井司鳥海の心理姦めてゐたから成功し戦略

戦術を巧妙に運用出来た辞である.

   九 r点 ‡取締J

 「肺雀戦術」の主要なる意義は敵軍を珠乱し疲労
せしめることである.これを巧に運用すれば莫大
な数壌が痢らされるであらう.「肺雀戦術」に於て
は部隊は十人を以て一群とするを最適とする.武
碍は歩兵銃以外に軒糠閲銃一挺具へるむ最上と
す.各部陳b息剛以て各村準琴要塞地井他敵
軍が必ず池過する地鮎に伏在せしめ、随時怯朗
敵軍に猛烈な儲畢を加へるのである.一群を以て
単位とするから潜伏し易く敵軍をして比較的後先
を困難ならしめる.徒つてこの戦術は敵軍を典畢
する横合非常に多く同時に軽棉銃が傭へられてあ
るから敵軍の碑集部隊に攻撃を加へて相普の教典
が粛される.女若し敵軍に我々の動作が後発され
た時は迅速に逃避することが出水る.如ち人数が
少いため行動が銃放であり、紳出鬼汲の行動を珠
り敵軍をして封宋の方法なからしめる.又或る時
は三人か五人位の一群を軒して各地に敬姦し各モ
膠手に戦ふこともある.少数の軍隊と劣悪の武器
を以て故に應戟し之む撃滅せんとするにはこの戦
術が唯一の方法であると首へる.但し「肺雀戦術」
を賓行するに常つては必ず部隊内の租樺分子を注
意するを要する.而して民族の背叛者を防ぎ首姓
大衆に危香を輿へね棟せねばならね.徒つて庫秀
分子を準捧して充常せしめねばならね.それら分
子は軍事上の常識があるばかりでなく政治上の知
弛もあり愛圃愛艮の観念の強いものでなければな
らね.「肺雀戦術しの戦闘貝はそれ等の條件を具備
してとそ敵軍に投降する免除がない澤である.
r肺雀戦術」は一種伽…統制なる畢位であるため各所
に散在して白から虚澄を締る.故に我々が「肺雀
戦術」を用ふる場合の敢闘員の閏侮に封して特別
の注意を沸ふ所以である.
 遊筆戦術の概略は前述の棟であるが故に同額と
なるは何人がこの戦術を執行するかと云ふ事であ
る.如ち遊撃隊の組織間奄に給及しなければなら
ない.若し唯遊撃戦術の原則詮明のみに経つて遊
畢陳組擁の詮明貯なかつたならば遊撃戦術の使命
を達し得たとは首へず更に敵軍を破滅し領土を守
り中睾民族復興等の任秒も果し符ないものと息
ふ.遊撃顔組織の粛一條件は必ザ現地の者を用ふ
ることである.遊撃隙の大部隊の全部を硯地の者
で充首するわけには行かぬが、必ず現地の者を
成るべく多く参加せしめることが大切である.
若し現地の者でなければ遊撃隊は根本的にその偉
大なる作肘と特徴を取除かれるであらう.然らば
何故に現地の者を糊ひねばならねか、叉正式の軍
隊は遊撃隙になれ拍のか、この間題に閲してここ
忙詳しく詮明することとする.遊撃隊が現地であ
れば地理む詳しく知つて居るため何虞に山があ
り、山渾は何虚にどれだけあるか、山の位澄と恰
好はどんなものか、何虎に村落があるか、或は柑
蕗の大小、人口の多少、河橋、森林の情況等現地
αものは黍←知つてゐる・また敵軍が何虞より来
るか叉敵軍は何虚む洩過し何虞に駐屯中である
か、敵の歩哨位置は何虚に凄るか等も全部知つて
ゐる.更に敵の壇を衝くやう取替破線の背後に探
く潜入し敵軍を襲襲することも、要すれば返却す
ることも頗る容易である.かくの如く地理を熟知
することは戦術上の僻値大である.
支部忙は−般に「良い人は兵隊にはならね、曹
い繊は釘忙なぞしない」と云はれて居る.このや
ぅな間建つた考へを持つて居る事が中華民族の積
年衰微して行く主要なる原因の一つである.我々
はこのやうな間建つた観念を速かに→帝しなけれ
ばならぬ.我々は寧ろ立沃な放年として従宜Tせね
ばならね、現在に放ては我々の陸軍も壮年が多く
従軍する様になつて居る.故に群衆と聯絡ある遊
撃験は昔然壮年中の批年む以て充首せねばなら
鞄.何となれば遊撃隊は何時も敵軍に封時して国
防の最前線部隊に立つて居るからである.

   十 準繋隊の組械系統

 遊撃隊の組織系統は大健軍隊の組織系統と同様
である.但し遊撃隙の組織系統を詮明する帝に我
我は遊撃隊の種類を知らねばなら拍.射ち第一種
顆む大遊宰保と云ひ第二種顆を小港畢隊と云ふ.
大遊撃隊は一国二聯隊)を以て最大の単位とす
る.常に三脊(大隊)あり、替に三連(中隊)を有し、
→建は三野、】班は九人とす.常には横閲鋏建と砲
兵速を附鳥せしめ砲兵凄には山砲と迫宰砲を傭へ
衛生験シ肴ナ.遊学豚は卑弼忙作戦せねばならね

から斯かる組抵が必要とされる.次に小港牛験の
組織系就であるが小遊学隊は一連を以て行動早世
となす.連は三耕(小隊)から成り一排はlニ班とな
し一班は九人で組繊される.一統毎に軽磯閲銃】
挺む具へるを最溝とす、何故なれば松機銃は携帝
に純利であり同時に小遊撃隊の戦闘力を増加する
ことが出水るからである.以上は如ち小遊撃隊の
組織系統である.而して大小遊撃隊共必らず政治
指導員を設ける必要がある.この政治指導員の任
秒は、一面に於ては兵士の政治教育の任に昔り兵
士をして政治常識を授け民族観念を高め、他の−
面に放ては群衆む組織指導して遊撃隊と密凍な切
掛む締らしめる.
十l

十〓
寸言
十再

十王
†大
戦‡坪の別牲(省略)

魂や群の‡拇(省略)
地平件の壮士(省略)
世平群の活動巧頓(省略)
‡耳の約分ハ省略)

払撃件の銭幹
第第第祭事
五四三ニー・
如何にして敵軍を寧するか
薔偵察
徹底的に敵軍の交流を破窄Tろこと
礁貯義すること
敢の敬霞を阻赦すること

十七 長女の組織(省略)

十入 長女の武者(省略)

十九 長女のせ軒ハ省略)

ニ十 竣半#と長女との榊儒ハ省略)


(省略)
   〓十■ 鞍畢拝は長女を注して「堅生

        計狩Jの‖繋を‡汚す
 竪壁とは防備、清野とは故に鴇を膚へざる事む
云ふ.遊撃隊が民衆をy−ドして「竪壁清野」の節
を賓行するには、第一中華民族の各種組俄を健全
ならしめる事が必要である」即ち民衆の中には一
人の叛徒もなく、若し民族の利益に背叛する分子
があつたならば容赦なく厳酷なる打撃を輿へるべ
きである.斯くして国内に漢好を無くすことが刑
氷る辞である.国防を樹立すろ為には各種の堅固
防衛を鼓へなければならね、これぞ堅壁の意義で
ある.頻らば何が清野の策かと晋へば、如ち敵を
して粗忙射り我方は故に乗ぜられず、敵軍をして
軍事上必委の頼食及び軍凋晶を井の手忙渡らぎる
様すべきである.竪壁清野の阜鴇的方法は如何な
るものであるかと首へば、第一は地形及び軍事上
必率の慣域に在つては普然堅南な各種軍事上の防
衛工事を加へねばならね.第二は各種組織内の藻
好を瀦清し、掛率工作を強めるのである・粛三は
軍務上の一切用品は、例へば油「米、薪、石衆、鍵、
棉花、布、紙、壌革、窮粉、石油、・坪準油、馬、
牛、学事の粕と共他→切の軍用品は必らず貯耗宜
しきを得なければならぬ.つまり敵軍をして探索
の方法なかちしめる、然らぎれば全部燵却衣放せ
しめねばならぬ.例へば物を悼んで焼却しなかつ
たり、貯耗宜しきを快いた場合は敵軍を竣働した
に異ならぎるものである.敵軍が通過し敵軍の必
す占領せねばならね地鮎には必ず民衆をして瀬
め待ち伏せせしむ.費は先づ山上の見えぎる鹿
に全軍と登山潜伏せしめ草の掩鞍働を用ひ故事の
利水と待ち伏せるのである.郎ち敵手を偵察する
ために少数留守駿を除く外、共他は全部以上の号
汝を‡行するのである.著し深山唆凌が無くして
待ち伏せることが出来ね場合は、民衆をして組織
的に全部鳩首の地鮎に進出せしめ、敵軍がその場
を去つてから元の土妙に庚らしめる方法をとる・
弟弊験は民衆に封して竪璧清野の策を‡行させる
に就いては必ず厳格に督励せねばならね.未だ
‡行の不徹底なる地方には速かに‡行せしむべき
であ訂、併し室生清野の宋を苦行する場合には放
め各種の民衆合議を開き、辞紬に堅壁清野の偉大
なる意義を詮明し、民衆をして徹底的に理解せし
むべく決して紙上の命令にて強迫的に‡行しては
ならね.民衆の理稗を求めずして賓行すれば、結
局誤解と霧印象を招くこととなる.
 今生に上雄の遅筆戦術を線挿】官すれば、遊撃
戦術は全国紙動員の一致的攻弊戦術であり、男女
老幼を間はず、靖艮仝位が護国の本能を自ら費拝
することである.同時に仝固の力量を集中して故
に虎向から打♯と輿へることも巣るのである.
それのみならず我人は故に我一の既に庇向から痛
♯を加へる傭へがあることを私馳せしめる.寿ニ

は全国の民衆が凡て武生して居るため、敵軍の移
動を困難ならしめることである.第≡は敵軍の交
泡を完全に破壊する魚、敵軍の運輸を困難ならし
め且敵の軍用晶調達を阻止し、敵の大砲、装甲車
の如きは使用不可能に陥らしめることが出来るの
である.粛四は我上が遊撃戦術を以て島民と一心
同倦となつてゐるから、絶えず敵軍を攻撃し、散
の心を動格させ更に恐怖心を抱かしめることが出
水るのである.第五は我上が畢生清野の策を托る
ことにより敵軍は糧食や軍乗品を封鎖され且如何
なる地方に放て瑞椋奪ヤ徴教が全く不可能となり
粗食難に陥らしめる事が出来るのである.仮令其
れ等の困難を逃れたとしても我が正規軍の作戦を
倹たずして充分故に致命傷を輿へる事が出水るの
である.此の秋に普り、全図の正規陸軍の全力量
を集中して敵軍を攻宰すれば必ず大聯を獲得し、
敵を全滅せしめることが出水る.併し其の場合正
規軍は如何なる戦術を揺るかに就いては更にこゝ
に詮明を加へねばなら屯であらう、如ち敵を堀死
せしむる最も主要なる戦略は「外線作戦」である.
孫子の兵法に日く、「軍古常形ナク、水串常弊ナ
シ.席敵ll定常ナクツテ、襲化手癖ザ無ツ.】見れむ
ち我々作戦の座右の銘である.然らばr外線作戦」
とは如何なる戦術であるか.「外線作戦Jは集中戦
術である.共の作駄の主宰なる目的は敵軍を破滅
せしむることであり、−▲都市の得失を目的とする
のではなく、又軽々しく都市を放棄するものでも
ないのである.即ち一都市の得失に因つて敵軍を
破滅する重大な住持を怠れてはならぬ.是が「外
線作戦」である.
 我々は種々の方捷を用ひて敵軍をして我軍の範
鞄内に誘き寄せる必妥があることを知らねばなら
ね.敵軍が溌入りすればする粗困難も増すばかり
である.同時に棲食供給の快乏と唐大なる民衆及
び遊撃隊の間断なき執筆忙依り、敵の心は必ず動
柿するから根失は必ず大なるわけである.我々は
この機忙爽じて全軍の力を以て包囲痛撃すれば必
ず敵軍を全滅せしめることが出来る.敵軍が放逸
すれば各虚に我が婆撃擬と武装民衆が待ち伏せし
て敵の銃界を取り上げるから「結局−人の放と雄
も生潰することは出来ないとととなる.共秋こ
そ我々は勝利の州凱歌を謳ふのである.