第三一号(昭一二・五・一九)
 企画庁の新設            企 画 庁
 現下鉄鉱応急対策と鉄鋼調査に就て  商工省鉱山局
 米国の互恵通商政策         外務省情報部
 地方長官会議に於ける林内閣総理大臣
 最近公布の法令           内閣官房総務課

 

 企 蓋魔 の 新 設
                       企   室   鹿

 浜る五月十四日企轟鹿設置、憤開調査局盾止に鰍クる官制が公布され、同日総裁以下の陣容も整備
               †ゐか●’
 されて、企婁鹿は愈モ共の使命藩行の第一歩を踏み出した。以下に於て企塞廃は何故に設置された
 か、其の機能は如何なるものか、其の構成は如何になつて居るかについて解訟を加へたいと息ふが、
 順序として企養魔の前身たる凸閑網盈局を必要とした理由について概訟を試みよう〇

   一何故に調査局は設けちれたか
 近来世界各閑の情勢は、急激に率勤しっゝ参るが、我岡に於ても東栄経済其の他各方南に於て具
           し}しふ ミこと                      ばつはつ
 常なる混乱を招き、時局の収拾は、真に容易なら瓜もの参るを思はしめたが、藩に満洲寄襲の勃発を
 けいき
 契機として、内外の情勢は一屠共の寛大且困難を加ふるに至つた。
                 は,ば小                    しんち†’
 斯の非常時局に際し、朝野の輿論は滋抑として起り、此の難局を打開して、更に開運の伸張を周る
                         せうげ              と▲叩●つ
馬、庶政の革新が要望された。斯の如く庶政の革新は焦眉の急務と軋つたが、其の革新発樹立の盈き
             r†う†い・き・、,フ †うせつ
を期する為に、故に新たなる行政棉構を創設する乙と打必要が艶めちれたので参る0

表っ姦駒社務の政策樹立に関する機構を軌盤すると、泣時各嘩政準秋野L複雑北に伴つて之
 ひる〆へ

を虞捜する槻撃フ分化著しく、分化はやがて分裂となり、併立はいつしか封立となる傾向が軌てない、
仝憮として湘和統一ある桝発を樹立するを必姿とする今H、従水の如き個々でフ〈の政策策定の方法
          lさつ    け寺せい                              はいぶん
では、各方向の摩擦を愈く徴成するし、叉限り為る像第に於て政費の適切なる配分も到底費兎ない。
          かつき▲     へい きやうせい
此の故に社務の所謂各術割糠、漁労分捕の弊を区正して、仝贈として調和統一参る開発を樹立し、各
    ■・●}がふと}†い しょくぷん
桝策間の絃合統盤を職分とする機構を刺設する乙とが必要となつたので参る。
 従水の由閣榊妓も固より斯の如き各筍刺撼主義を匡正ずべき使命を有するのであつ乍、歴代内閣も
此の粘に多大の努力を傾けて水たので為るが、従水の内閣制度Yみセ依って此の使命を題成ずる乙
                         かんが
とは、社時に於ける開発の増加と、共の内磨の褐難件とに銘みるときは、暴く無理夜番柄と考へざる
               †く                                 くhんl了方りいちよ,    てき†りだ
を得ない0そ乙で之を餅ふべき方法として鞄閣に於て各省の主張と要求との硬急軽重に対する適切妥
 トhlフ
常なる判断を為し徹る名に、各箭に超越し托材カなる槻閑を由閣に附属ぜしむるといふ乙とが考へら
れる0
                             ・き●}ん
 以上越ぷるが如き各般の罫備に依つて、.新槻構創設の機運は熟したので参つて、之が調査局の創設
を見るに車つた動機で為り敢禽情勢である。

   二 何故に調査局が企童廓となつたか








 調査局設起の以後に於ても内外の非常時局は愈†切貸となゼ、却て其の打開に困響加ふるに室つ
                        くhく〃いきや・}くh
たので、此の種楓閥の必要は益{重加し、之を一層横大場化するの必要が一般に認められた。
  土−き
 褒に衆田内閣は、網査局凍大強化の必要を認め、川和合議に於て所謂絶務虚実を立案したので考つ
                             つと し▲せいいつしん
托が、未だ賓掛を見るに至らなかつた。現内閣は成立以水、夙に庶政一新断行の先行條件として調査
             一∧√ い
川場大強化の必要を認め鋭意研究小で参つたが、愈t成案を得て企尭魔の設題を見るに至つた。
 企尭魔は調査局より如何なる粘が強化されたかについては次節以下に述べるが、其の要粘は次の洩
 ∽ソで為る0
 調査局は、共の官制に明らかなる如く、重要政兼の調査及内閣線理大臣より命ぜられたる重要政発
案の審菅笠なる職能としたので雪て、開発決轟槻驚由開との結び付きについ違直接町なる
                                おそれ
規定がなかつた。其の為に調査局は動モもすると、開発の貯減朗となるの庚がないではなかつた。
 何より此の種機関が、其の機能を凝拝すると否とは、其の運用の如何に依る乙とは勿論で為るが、
                  丸んくhつ     モがい
一両職務樺限が明確針映ぺが為に、其の凰滑なる連用を阻擬する乙とが多い。依って今岡の改正では
              モつlJ
企尭魔の意見が直接にゐu閥に疎通するの途を詩ぜられたので参る。
  三 企壷磨月何をする研か
 企婁虚の職務樺限については▲官制欝一備に規定が参る。

                         と1フがふて●}せい           モな
 串−は、ゐu閣絶理大臣の命に依り簡要政策及其の統合閑地に閑し尭を起草し理由を具へて上申する
 乙とで参る0
 釆要政凝集は各省大臣より提出される場合が多いのは勿論で参るが、内閣総理大臣が必要と艶め叱
 るときは狗自の轟を提出する乙とも為り得る。
                          かんかくたいちつ 官やく●I
 又各省大臣より提出された甲の政策と乙の政虜との開に拝格封立を惹起する場合は、南秦の調和統
一を保持する為、内閣絶理大臣は狗自の尭を提出する乙とも為る。
 ふ桝る場合の由W仰線理大臣の職務を補助する為の企尭魔の職能を定めたのが本規定で参る。之は新た
 に設けられたh規定である0
 第〓は、各省大抵より開溝に提出する蒐要政策秦を審査し、意見を具へて組閣に上申する乙とで多
                                          くhい・が
 る。之も新たに設けられ托規定で参る。各省より開講に提出される宴要政策嬢は企轟塵へ廻付され
 る。企賓鹿は大局的見地に立つて各都提真の適否を判断し、同乗の結合統一の立場より之を審査す
 る0
       しゆくh人          r・フけい
 各省は、其の主甘番務については最も深い造詣と研究とを持つてゐる。従って各省の提案は十分之
                       山rか  とち
を球蒐し頂ければなら瓜が、一両各省の倖統や行き懸町に捉はれる場合が為る。其の為に、各憎とし
 ての開発の統一調和を魯する場合がないではない。此の弊を除去する為に、企婁慮に此の職能が附輿
 しされたのである0









 第≡は、重要政発及其の統合調整に閲し調査する乙とで為る。今岡新化に「統合調整に槻し」の字
                             こうじやう
句は加はつたが、規定の椅紳は従前と埠りはない。之は企稟魔の使節的職務で為る。企尭廉は、各省
の立場を雑れ、箪二者としての公平な見地に立つて、庶政各般に五つて重要政発及其の統合調紫に舶
し調梵をするので参る。此の調査自憫は外部的に磯動ずる乙とはないが」内部朗には、時々線理大
田に封し意見上巾となる1以下に述ぷる釆要政党真の審査、珠算の統合調整に閑アる意見の基礎と
 なるとも言へる。
                  と・’せ√
 第也は、重要政策に関する漁算の統制に糊し意見を鼻へて鶴間に上申する乙とで参る0之も今岡新
                        へい
たに設けられた規定であるが、所謂浄算分捕の弊を防止せんとする趣旨で参る0従水の珠算編成の情
況を見るに、各省は、帝掛に熱心の歩まりと言ふか、所管事務については、随人参る預算の要求
              はいせさ                                せつしよう ふんき’
をずる。之も灸河的に排斥し去る乙との出水ない澱も参るが、役々托して漁算の折衝は紛糾を流し、
       だ火、’
苅の結果公正蛮骨なる浄算の編成針解する乙とがないでもない0此の弊を防止する為に、企尭廃は、
釆要政発に樹する預算の統制に掬し、第三者としての公平なる意見を由閥に上申して閣帯決定の参考
  し
ほ賓する0
 第五は、以上述べた事務を行ふに必要参るときは、牌係各虚に労し資料の提出又は改明を求むるを
得る乙とである。之は従前の規定と別段の換りはない0
 以上が企薬魔の職務棟限の大要で参る。

   四 企壷廓は如何に構成されたか
 企責鹿は、前述の如く新たに東大なる任務を課ぜられたので参るから、従来の調査局の規模を以て
           †ゐか’                                         ◆や1くhくhく
しては其の使命を藷行する乙との不可能な乙とは明白で参る。随つて企養魔の構成が著しく強杜撰■
 だい
大ゼられた乙とは曹然で参る。
 企毒鹿が人的構成に於て革一に強位ゼられた乙とは組裁が各省大駐の中より勅命される乙とで参
 るO
                                             ヽや,
 企薬魔の総裁が、閣員の一人を以<充<られる乙とは、・常然閣溝に列して企董魔の意見を十全線
 かい
解ゼしむるに好都合であり、又其の意見の重きをなす所以でも参る。斯くして企真底の意見は巷的
にも人的にも十分開講に疎洩するの造が開かれたので参る。
 次に調査局に於けると同様に企尭鹿に在っ<も重要なるスタッフたる調査官が、専任二十人に増加
                       かんが
ゼられた乙とは、企寛聴の任務の按大と亜要性とに錐みて常然で参る。
 更に今岡新たに糾調査官十五名が設けられた乙とは、従水の調査局に於七度モ痛威せられた補助カ
の映晒を充さんとする趣旨である0女の他の職員・の増加も悉く、企尭魔の新らしき使命蕗行を考慮し
て行はれたものであつて概冶的に言へば、内閣調査局に此し、線人員に於<高等官の教は二倍強、・
列任官の救は二倍に碑大されたので参る。










 次に、従来の常任委員に代ふるは常任参輿を置く乙とゝなつたが、之は寄ら櫛限の密接する官虚の曹
                                       こくきくと}〆ふ▲すく巾ん
 局者の中より任命されて、常時企婁脇の事務に参輿せしむるもので参る。企尭鹿が他の開発統合撥閲
                                     ▲‡
 と常時密接なる連絡を保つの必要なる乙とは謂ふを侯たない朗であつ乍、此の制度は共の連絡を緊密
 にし、運用の凧滑を期するが為に設けられたもので参る。佃各省との越終については、官制筆二億の
 朗謂被仰付調査官が之にノ曹ること咋なる。・
 又別に参輿及委員を置き、・畢織経脇参る者の中より任命されるので参るが、主として専門的知敢の
 供給を使命とする。
 終りに中央経碑嘉について一宮する。中央線済曾叢は、由閣紙理大臣の監督の下に参つて、夷の
 しもん          モlがふて}
諮同に應じ、内外地を漁じての結合的耗済政発泣ほ共の憲基本真につセて調査審構するもので参る勺
中央経済曾叢と企婁鹿とは、由閥審講曾と由閣調査局の如き直接の牌係はない。而して中央経済曾蕎
 の資料の調製等は牌係各省に於て介撥する乙とゝなるがへ企尭廃絶裁及次長は、中央経済曾叢の副親
                                           しんちヽ●′ヽ
長、幹事長となるので為るから、自然企尭鹿は之が運用の中心横網となつて、其の湛渉を周る乙とに
 なるで為らちノ0