第二七号(昭一二・四・二一)
 今次総選挙の意義          林内閣総理大臣
 総選挙と国民の覚悟         河原田内務大臣
 選挙と国民の務           文 部 省
 今回の選挙粛正           内 務 省
 選挙違反に就て           司法省刑事局
 選挙運動に就て           内務省警保局

  今回の選挙粛正
                       内   務   省

   一 今回の選挙の意義

 第七十回帝国議会は三月三十一日に至り、遂に解散を以て幕を閉ぢ、帝国議会開設以来、第二十回
目の総選挙は最早旬日を出でずして執行せられんとし、選挙粛正運動は此鹿竺二皮金岡の都郎に亙ユ
                                                                                       と ひ

          たけむば.
 て展開せら札今正に閑で参る。
 今岡の衆靖院の解散は、蛍る五日地方長官曾窮の蛸↓に於ける林内閣地理大臣の訓示に俵つて明ら
                 じかん    しんちや’
かにゼられたるが如く、「準下内外の情勢に封廃して時載の鬼瀬、開運の進暢に邁進」する虜、官民
弗に協力表努力すべきに拘らヂ、衆帝院の審窮状況に黎ては誠意の認め難きものが少くな(其の
              小んし血く
態度に耽ては心学る瀦をして額鹿せしむるが如きものが為り1我同窓政の凝埴を琴妄らば、具に
時柏を祝絨し、私を城し公に奉ぜんとする人々の遊山せらるゝ乙と乙そ固民の要繋ほ副ふ嘩で挙る」
  かん」r
のに盤みて、「耽邦立強政治の健灸なる凝達を朗勤し」、以て1襲曾刷新の竺歩たらしめんとしご
行はれたもので為る。従つて今岡の総選挙は、同じく地方長付合箭に於ける河尉肘内務大臣の訓示に
奉げられたるが如く、或たに開民の公要る良心に訴へ、時局の正しき紡織の下に要る新訳曾の

成立を固ると弗に、此の横合に於て同氏の政治的理解ヱ自兜とを溌め、靖合刷新の焚を挙げんとする」
 もの、即ち開民の政治的良心の発蕗に依って公正なる潤拳を行ひ、耗曾の刷新を糊り、以て北岡悠政
 の遊暢を和せんとするものであつて、総選挙として、北岡墟政史上に於て特殊の拭き忠義を待っもの
             いやしく
 と謂ふべく、確も立場同氏たる潜は此虞に沌く彷みる所がなくてはならない。
 而して此の日的の達成は、一に懸つて刷比の政治的臼兜を日様とする遽凝締正鎚軌の教典如何に在
 りと剤・♪べく、従って今岡の珊正逃動ほ於ては特に来賓なる此の使命の下に新しき熱とカとを以て共
 の効柴を収ひるに前金の努力を抑はなければならない。

    二 選山琴南州正の必要
                          じゆんせい
 抑モ増奥歯仰正の日的は、同氏の政治的自兜を喚起し醇正公明なる選拳を行はしめ、以て窓鹿有終
    な                                   き
 の菜姦さん乙とを和するもので参つて、今岡の衆訴院の解散の理由との岡に其の軌を一にする朗が
 あると見るべきで参る0
 山水我岡に感政が布かれて鮎に五十年、共の岡に於て我が開民は相常の経励も積み、最中他のカに
                                     しんハんちく
 動かさる・乙となく自ら明朗公正なる遽拳を行ひ、感政治下の民としての異両日を凝挿し符べき普
 であつた。然るに朝鮮は凝ろ之に反し<選挙の何が加はるに件れ<、月収其の他の不正行為は漸く甚
                                          ふさ
 しきを加へるに重り、選書用の如きも愈く檜加し、延いては健雰なる新人の堆出の途も審がれて、








                                       I′り−小
 柄合の低湘を水したるが如き成すらあり、花岡怒政の伸展が肌磐ぜられた械が参つて甚しきは立惑
       ・つん も
 政治ほ耽て云馬する者ずら生ずるに発つて、朝野の細者の兆に深く憂とする朗となつた。
 従つて之等の弊漆を防止し、抑正なる選挙を行はんが為に、眈維に於て溌度か選拳法の改正が企て
               し・つ入つ
 られたので為るが、如何に周密なる選拳法の改正が行はれ、其の運用の公正に努力ゼられ<も、同氏
 白身に心から正しい選挙を行ふだけの理解と認識とがない限り、共の効果は鶉み得べくもなかつたの
 で為る。現に大正十…年の衆前院拭貝迭拳法の改正に際しては、先づ大いに選挙権を撰張して新た漑
 普沌遊弊制庇を採用し瀬のみならず、各方南に於て大改正を行って、一面には成るべく選睾費用の低
減を岡り、優奔なる人材の立條祁を和すると非に、他南従凍の選挙に伴ふ悉弊を根絶すべく、出水得
 る限りの方策が耕ぜられたのであつた。又事蜜間域としても、此の拳拳法の改正に件つて、昔時三宮飴
茹で為つた雅椛常が一畢に千二宮材飴常に激増した名、掃新なる新有樺者の加入に依つて選睾界の重
来も自ら一新ゼられるのみならず、此の急激なる有横者の増加に囚つ乍、買収其の他の不正行為も寄
食上行ひ符ざる耕具となつて、釈盤界の僻弊も一挿されるものと橡想せられたのにも拘らア、此の期
待は完各に寄切られ、為まつさへ見方によれば寧ろ此の凝審は愈モ甚しきを加へた威さへ甚つたので
 為ソる0
                しんしルく       ¢や}l−h
 以上の革質に基いて具に避畢界の振薪を尚り以て政治の浮北刷新を期ゼんが為には、狗り劫宰雀
                   青かりば
の完備を期するのみならデ、更に根本に遡つて同氏自身の政治的自費を促す乙との何よ少の急務で

 みる乙とが漸次深く且拭く認紬ゼられるに発つた乙とは常然の締結で為らねばなら瓜。
 潤拳法の輿佃は同氏が非の粁紳を十分に粍解し、政治的良心に兆いた行動を凍つて始めて額挿し
 符るものである。偶に浪の威力ほ飾れ、潤拳に常つて不正行岱が一挿せら札るに至つ托とし<も、娼
 民の政治的R兜を作はざる以上、それは椚粍的な唯堺に怒に輿しないと言ふのみであつ乍、閥氏が並
 んで積極的に感政の撮輿に協力する乙と、はならないのである。選挙に際して同氏が不正行馬む排撃
                                                         h−
 するのみならア、異に優良なる人士を奉げて同勢の湛旭に寄輿し、北岡漆政和終の焚を泳さんが為
 には、どうし<も更に一歩を灘めて同氏の各部が北岡態政の本務を理解し、共の政治的良心に兆く正
 しい批判を以て選挙に臨む乙とが何よりも肝要であり、かくな川て乙そ始めて異に迭拳界が前正ゼら
 れ、我が岡カの湛展好之に依つて期待ゼられると湖はねばなら瓜。此虞に選挙射正鎚動の起るべき朗
 以が為り、又此の浬動を起さねばならなかつた串僻も和したのである〇

    三 選挙筋正運動の柁週

 此の同氏の政治的自発に兆いて立鰻政治の教壇を嘲らうとする鎚動は、普沌選牽制庇が採用せられ
 た常時より故に融合の一部にはみりたが、公の増刷に於て之が強糾せられたのは、昭和五年の衆講院
 所員選皐草正帝窮曾の符巾及昭和七年の法制鮮額曾の替拳制度改正に関する答巾で孝つ托。之等に
                     一ほつこ●’
 依つて粥盤粛正運動の漸次朝野を池じて勃興すべき機運が池氾成ゼら札るに至つ托乙とは他人の知る漁







 りで為りる0
                          トh▲lく
 昭和九年岡田由閣の成立するに及び、偶ぐ昭和十年皮には大多数の肘頼に於て肘頼骨講員の総選挙
 が行はれんとし、頼いて艶十一年の瀬には講曾解散の有無に拘らず衆粥院籠貝の絶遊歩が執行ゼらる
 べき舶係上、此のこの蒐大なる選挙の増曾に於て多年の積弊を饗除ゼんが虜、東大なる決意を以て官
 民協力して一大粥民雑動を行・♪方針を定め、昭和十年より昨年に五つて選挙粛正述勅を提唱賓施し、
各く同氏奉げての未曾有の大迦動となつた乙とは世人の記憶に新たなる朗で参る。続いて庚田内閣や
下に於ては更に同氏の平素に於ける公民的訓練にカを注ぎ、以て同氏の間に政治的理解と関心とを深
 からしむるに努め水たつたので参るが、此の皮の襲拳に於ては、今岡の絶仙響拳の意義に於て述べたる
                        ■−●
が如く愈†革曾刷新の賓を拳ぐるべく、変に倍沓の熱意を以て】大選挙粛正運動を行ふ乙と・なつたの
 である〇
  四 選挙粛正連動の数潔
 以上に於て述べた如く、選盤粛正運動は昭和十年以来今日に至るまで絶ゆる乙となく根絶ゼられて
                                      もト‥′■
禿たのであるが、此の週睾一哉に亙る努力は果して如何なる効果を新したで為らうか0
                                 †も−へい
 去る二大選書時に於ては、本渡動が開始早々でも参り、且多年の積弊を速かに饗除するの必要が
ぁりたので、其の在勤方法も直接に遽拳の幹事をなくするといふ油極的方南に主カを注ぐ乙とゝを

り、舟だ墟政及地ガ自治の本鶉を朋碓にし、之に照して行動すべき同氏の臼傲の向上を促すだけの
 ヽ▲−−●つ
伶桁も柑ち祁なかつたのである。兆の後漸く積棉的方南の公民訓練に組織的掩久的な方法を以て進会
 んとしっゝある渦稗にあをのであつて今日に於ては未だ此の方南の教典は造械ながら充分なりとは
 断じ符ないのである。
 然し本鎚動が粥開の教化m勅として未甘材の大規模を以て、金岡民を凝げての大逆動となつた海
                            山h▲−しよ
 鵜、甘民を漁じて各種横柄の悶ほ共はしき協力の蹄緒を開き柑た串は見逃し難い収穫であると弗に、
                                    む●つ ▲ツ
 此の協力に依つて、選挙の悪弊に関する限りに於ては、開民の脳炎に沌く刻込至れた乙とは疑ふ故地が
ある空い。従って怒質の犯罪の如きも橡拳の数は和音の多きに慮ったが、♯質的には可成減少し、殊
 ほ哉畢を僻敗ゼしむる原動力ともなつてゐた所謂邁拳ブローカーの如きは管察取締と和侠って一時徹
 底的に排徐ゼられ、之年の市兜に仲つて翔畢発用も従前に此托す札ば利常減少したものと見られる。
 更に之を開比の政治的糾心に耽て耽るならば、従水遭拳に於ける競婦の激烈であつたのにも拘ら
 ず、同氏の政治的瀾心は稀沌に過ぎるの戚が拭かつた切であるが、本運動の滅んとなるに従っ乍、濁
 り材横者のみならず閑氏各般の政所的自発が漸く向上し、同氏桝紳の作興に資する所があつたので歩
                        くhんき
 る。此の政的的自兜が駒民の公北的締榊の喚鬼の抑縛となつて、足利蛾物同米組合代読貝邁拳に際
 して足利織物振興鴻摩新正聯脱が銀れ、或は浦森巾、字都舛絹、末末市を始めとして各地に変市同盟
 等が結成ぜら札るが如く、近時愛郷鎚動が開始ゼられんとする機運が次筋に恍成ゼられ、朽中老階級








                            ▼−も
 の糊にも自己一個の生活の内に閉ぢ寵る乙となく、自ら進んで融合公共の為同氏大衆の先頭に立托ん
 とする尊ばしき傾向を生むに車つた。
  此の同氏的白兜に仲つて絞釆を案椛する者の数の如きも意外に少かつた乙と、或は立條祁の状況が
 活況を阜し官選者に若干の新鮮味を加へたるが如き、何れも本運動の効果上稀ずべきであるが、其
 の何れを見るも漸く粛正の珊緒に耽いたと謂ふべきで、未だ其の理想の域に到達するには至らず其の
 鼻僻勺敬揮は寧ろ今後の努カに倹つものであるP

   五 今岡の絶選挙に於ける遽拳粛正
           ●−●
 斯の如く今日愛に増憲正の曙光を望み得たので参るが、此の曙光をして唯曙光たるに終らしむる
 や替は、仝く今後の努力如何に存するので為る0殊に最近行はれた地方萌曾の選拳の情況に徹して
         が〜●■つ               かんげき
 も遊歩粛正の迫力に竃未の後退でも生じ陀ならば、直ちに其の間隙に魂ぜんとするが如き傾向の参つ
 た乙とよりしても、選拳の柄弊の依つて凍る朗が如何に沫く且速いかゾ窺はれ、同氏の意政の本義に
 対する怒識の未だ充分ならざるものが参ると謂はざるを符ない。
 然りとは謂へ朝野の熱誠なる轟カに依つて、今日一頗邁拳に於ける不正の何たるかを知り、選挙に
 鹿する汲も舛へた帯の図民に封して今後輿ふべきものは、一身克く此の情弊の渦中に溺れヂ、進んで
 自己の怒故に合致する選挙を為し得る侶念であらねばならない。あらゆる情弊を素てゝ正しい熱誠

                      lたl                ’んヤシ
の下に自己を廃する信念の映招乙そ今岡の解散を野した原因とも謂ふべく、此の信念の飼養之が今
口の急務中の急務である。
 殊に今や内外の情勢は頗る蒐大であり、朝野を論ぜす文武の別なく、具に協力一致して、時勅を克
服し閑沌の伸張を糊ゼなければなら瓜訳大なる時機で為る。我明立感政治の異僻を凝禅すべきは正に
今nで参らねばなら瓜。此の秋に於て政府は新に閥民の公正なる良心に訴へ、時局の正しき認識の上
に立<る新前曾の械立を嘲ると兆に、此の接合に於て岡民の政治的理解と自盤とを深め、誘曾刷新の
甥を挙げんとして衆硫院の解散を断行したのである。従って政府の避仙空漸正雄動に期待する朗も大き
く、薫正には一段の努力を傾倒し之に依って公正純異なる袖皆拳執念の普及徹底を期し、同氏の自
発と其の政治的道求心との強化向上を倒り、帝岡感政の本義の教務を侯たんとするものでみつて、
今岡の絶選拳が轟く諦倉の刷新と之に封ずる閥民の心底よりの協力を求めんとする朗に為る乙とは、
 今岡脊椎する遽藤鮒正運動に一段と蚤要なる意義を輿ふるもので参り、此の横合乙そ過去の努力に対
する一つの決算時期であるとも謂ひ符るので為る。斯」考へ凍れば、祓ほ此の線逮拳の時に乙そ官民
 兆に過衷の経励と知識とを均して、具に効果を牧むべき運動姦し、政界草正と講骨刷新との大日
  ′,hんてつ
 的笥徹の馬に最尊の努カを致し、邁凝粛正巡動をして意義為らしわなくては在らないと考へろので
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