国民座右銘 大日本文学報国会編 一月分

月日 こよみ 座右の銘 出典 著者 解説者
1月1日 四方拝 大日本は神国(かみのくに)なり 神皇正統記 北畠親房  
1月2日 稽古始 初心忘るべからず 花伝書 世阿弥元清  
1月3日 元始祭 天地(あめつち)の始(はじめ)は今日(けふ)を始(はじめ)とす 神皇正統記 北畠親房  
1月4日 政始 天地と共に行くべく、天地と共に勤むべく、天地と共に尽すべし 日記の一節 二宮尊徳 下程勇吉
1月5日 新年宴会 あはれ、あなおもしろ、あなたのし、あなさやけ、おけ 古語拾遺   志田延義
1月6日 (小寒入) 松の事は松に習へ、竹の事は竹に習へ 赤冊子 松尾芭蕉 伊藤月草
1月7日 七草 人の為に常に芳心あるべし 源信僧都41箇条起請 源信(恵心僧都) 筑土鈴寛
1月8日 陸軍始 常に戦場に在り 参州牛久保之壁書 牧野成定 野村兼太郎
1月9日 明治天皇践祚 紙一枚糸一筋みな大君のたまものなり 奉公心得書 竹内式部 藤田徳太郎
1月10日 徴兵令布告(明治六年) 兵の勝敗は人にありて器にあらず 日本外史 頼山陽 藤森成吉
1月11日 鏡開き 朝夕の食事はうまからずとも褒めて食ふべし 伊達政宗壁書 伊達政宗 菊池寛
1月12日   人を安んずるは、則ち自ら安んずる所以なり 佐久間象山 高島米峰
1月13日   言葉花さくものは必ず実なし 白蛾冠言 新井白蛾 土屋竹爾
1月14日   不惜身命なり、但惜身命なり 正法眼蔵、行仏威儀 道元 田中忠夫
1月15日 海軍始 訓練を実践と思へ、実践を訓練と思へ 東郷平八郎全集 東郷平八郎 小笠原長生
1月16日 藪入 家職産業は、たすけてたすけらるゞわざ 本学挙要 大国隆正 藤田徳太郎
1月17日   する事かたきにあらず、よくする事のかたきなり 十訓抄   筑土鈴寛
1月18日 (歌御会始) 歌をよまでは、古の世のくはしき意(こころ)、風雅(みやび)のおもむきはしりがたし うひ山ふみ 本居宣長 蓮田善明
1月19日 勝海舟没 学者になる学問は容易なるも無学になる学問は困難なり 海舟全集 勝海舟 佐藤堅司
1月20日 木曾義仲死 兵の剛なると申すは、最後の死を申すなり 源平盛衰記 今井兼平 塩田良平
1月21日 (大寒) 一夫耕さゞれば天下その飢を受け、一婦織らざれば、天下その寒を受く 潜夫論 王符 土屋竹爾
1月22日   何しに劣るべきと思ひて一度打向へば最早其の道に入りたるなり 葉隠 石田一鼎 佐藤堅司
1月23日 軍旗制定さる
[明治七年]
彼を知り己を知れば百戦殆からず 孫子 孫武 諸橋轍次
1月24日    打明け過ぐるも悪しく、物隠すやうに見ゆつも悪しきなり 智慧袋 森鴎外 亀井勝一郎
1月25日 源空寂 一丈の掘をこえんと思はん人は一丈五尺をこえんとはげむべきなり 一言芳談 源空(法然) 西村孝次
1月26日    農は万業の大本なり 二宮翁夜話 二宮尊徳 下程勇吉
1月27日 国旗制定さる
[明治三年]
よき人のしかもよくみて、定めたるこそものはよけれ 万葉新採百首解 賀茂真淵 久松潜一
1月28日 古事記撰上
[和銅五年]
古に稽へて今を照らす 古事記上表 太安万侶 志田延義
1月29日   愚人の一徳智者の師なり 維摩経義疏   筑土鈴寛
1月30日 勝海舟生 宜しく身を困窮に投じて実才を死生の際に磨くべし 海舟全集 勝海舟 佐藤堅司
1月31日   凡そ思慮は、平生黙坐静思の際に於てすべし 大西郷遺訓 西郷隆盛 保田與重郎