労働組合法制定の最大難関
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社会局原案の労働組合法 は目下行政調査委員総会ですつたもんだの論議最中である。新聞伝ふる所に依れば、
社会局の原案は従来自由に発達して来た労働組合をそのま、認めるといふ趣旨を以て立案したとやら。然るに幹
事会は之に反対し種々の修正意見を出した。之が議事停滞の原因だといふ。今頃こんな有様では、到底近き将来
と
に筋道の通うつた労働組合法の制定さる、見込はなささうだ。
労働組合をして十分に其の社会的機能を発揮せしめんが為には、其の自然に生る、が如くにして生れしめるこ
あらかじ
とが必要だ。官庁で予め型を示し此の型に合ふ様に役人の肝入りで作つたのでは、妙にみな魂が抜けてしまう。
既に存するものに青年団がある。労働組合までを此式に堕落させられては困ると許する者もある。既に出来た者
を保護助長し又自然の発達を透観して適当な助成の途を講ずるのが組合法の使命だのに、幹事会の意見なるもの
は全然之に反し、従来発達の跡を無視するは勿論、実地とは離れた一定の要求に指導され、其の指令に従て二疋
の型を与へ、凡ての組合をして一々之によらしめんとするものの如くである。是れ組合法の根本精神に反するも
のにして、斯んな趣旨で作らるるものなら、寧ろない方がましだ。尤も修正意見なるものも、表面上は右の変な
さすが
主張を徹頭徹尾通さうといふのではあるまい。流石に其処までの頑迷な態度は遠慮したものと見える。して見る
と結果は社会局の原案の肝要な点が右の趣旨で打壊されるといふことにならう。斯くんて出来上つたのが吾人に
与へられる組合法だと考へると甚だ心細い。斯ういふいきさつの中に私は組合法め大難関を認めるものである。
閑
難
大
最
の
捉
▲帯
法
合
組
働
労
けだ
蓋し二の相容れざる思想が機械的に妥協して出来た法律程厄介なものはない。手心次第で良くも悪くも適用きれ
得るからである。・
修正論の根本動機如何 を進んで考へて見ると一層心細くなる。幹事会の修正意見を指導する根本要求は一体
どこにあるか。少しく精細に之を探究して見ると、二つの発源地があるやうだ。一つは国家の隆運を阻止せぬ為
いささか
には、産業発展に些でもの障害を与へてはならず、而して労働者の接頭は一時的にもせょ産業の発展に大なる支
う
障を来すとの思想である。之れ資本家の利己的立場よりする勝手な意見にまで一部の政治家が迂つかり共鳴する
ゆえん
所以である。モ一つは労働者の団結的行動は本来決して歓ぶべきものでないとする思想である。虜己むを得ない
から許す、許すにしても無茶なことをされては困るから、予め法律を作つて其行動を制限する。本来結構なもの
でないのだから、出来る丈之を作るに不便なやうにする。中にも軍需品工場などは国家の立場から大切なところ
だからこ、では組合は作らせぬ。斯んな考は労働組合を遊廓か何かの様に本来無くもがなのものと認めるでなけ
れば出て来ぬ思想である。組合運動がい、もので国家も大に助長して然るべきものとするなら、差当り軍需品工
王つさき
場などでこそ最先に之を認めねばならぬではないか。斯んなところに謬見が可なり深く根ざして居ると私には思
はれる。
労働組合の発達が産業の興隆を一時的にも阻止するものかどうか、国家全般の発達の上から好ましからぬもの
と
かどうかは、吾々読書生には疾うの昔に解決された問題だ。今更誌上で説き立てるもきまりが悪い。然るに之が
実際立法事業の途上に於て一大難関を為すと開いては、理論の世界と実際の世界との余りに懸け離れてゐるに一
驚を喫せざるを得ない。理論と実際止の懸隔は何処の国でも免れない。併し我国は特異なる政治組織の結果とし
いわ
て理義の徹底は格別遅い。さるにしても労働組合法審議の席に於ける右の如き状態は余りにひどいと思ふ。況ん
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そう’てえノ
や各官庁の若手の静々を集めたる会合なるといふに於てをや。
〔『中央公論』一九二五年一一月〕
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