日本人と能弁


 何故に能拝は我邦に映乏せりや、との疑問に答へむは、放めて容易のことなるペし。我が油
隈は古来専制政治にして、輿論衆議の容曝を許さずっ慌つて多歌人民を曾して意見の賛同を哺
むるが如きは、政治上殆ど其例を見ずっ是れ第一の原尉なり。而して是の事は、国民的性情仇
上に二個の結果を有す、酎ち一面に於ては依頼心を生じ、他面に於ては菰立心を起せり。是仇
雨南のものは.共に能梓の生母たる国民の共同濁紳一ぞ紡首するもの、是れ準石原因なり。亜

州苅は最彗夏開芸建政治に於て、最も厳咤なる階裔度姦由し、上下の意思疏柔ど其
誉攣りご牢れ彗宗因なりゥ如ふるに我邦土人の閉に、治く芙なる感化嘉したる儒
教は、常に鷺を奨励せ富しのみならず、却て寧ろ妄子の道にあらずとして是を驚した
る蒜向ありっ是蒜四の原因なり0是の四個の原因ありっ蜜政乳転小り、輿論衆議の
勢力大いに加は昔と距も慢未だ攣困苦習性姦脱する誓言、索より怪むに足ら
時 ざる也。
及 如何にして諾姦ならしめむ乎っ葺円閤方に成りて・璧刑の一致、協同の事菜盆.葛
論            ▲毒
忠魂琴還し来りたるの今日、是か必須呈段たる蔑は濁り其の落吾苧ペからす。是を盛
乗     ▲妄                ぁbひ
苧仏らしむる常に如何すべ睾〇是れ腎吾人の壷に植すペ晶驚り。
仰 禁ども舘梓は・誓と共に誓に待つもの也○猶ほ大詩人大美術家が、多く一世の風潮に

 鴛して出で警如く、諾家は具に是毒するの審にのみ箸ペ薫り0今町是人は、果
 して貰の勢力姦慈して眞に是姦する乎、吾人は却て露の革質量る也っ蓋し我が邦人
 は最も他〜の意見に耳轟けざる人民なり(占れ驚の笠賽去や、則ち挟むで我か菅
 なし欝義となし妄も柾ぐるなからむ姦すっ是々以て他八の意見に響二心に嘗りては.
   となレ            らかじ          ァナ†ガン
 箸虚うして其の是非一貫ること錯はず、預め成心姦し・批評砦しくは穴探的笹姦り






  て是れに臨むっ偶t其の詮の具に傾聴すペきものありて、己れ亦其の傾聴すペき所以々認むる
    こ.こき        に
  も、放らに小我の異を樹てゝ相譲らす、却て冷笑時局を以て酬ひむとすっ是の如き人民に勤し
                     ニ)
  て、デモステネース、シセロ出づるも亦是れを如何かすべきゥ
  如之、彼等は娼将に勤して一種軽侮の構を有する也っ少しく其の節令を修め、其の鯛肘度々飾
 るや、鞭ち目するに演読尾を以てし、其の能稗を以て説の短所を竣飾するの具なりししすっ是の
口 如きは今の坪者の技緒未だ至らざる革も、亦其の一原因なるペしと難も.抑t亦我が邦人が碓
氷梓其物に封する先天的偏見の、主として然らしむる析ならザむばJ∽らずっ是の孤立、自負、流
人疑の念慮は、射ち他面に於て、我が囲民の閲に大共同、大国結の成著妨害する壷なる革因
 と
能にして、審経費の上に於て大に排斥せむことを要す。能攣箕後に於て初めて其十分の赦盈
串を有し得べき也っ
                                        (三十一年九月)