凡例
一、本報告は昭和十七年六月二十五日より同二十七日迄開催された日本諸学振興委員会第
三回歴史学会に於ける研究発表の速記を印刷せるものである。
二、研究発表の予定であつた石原道博氏は御病中のため発表されなかつたが、原稿を送付
されたので特に本報告に収めた。
三、本学会公開講演会に於ける講演の速記は日本諸学講演集第二輯歴史学篇として別途印
刷した。
四、参考のために本委員会規程竝に職員を掲げた。
昭和十七年十一月 文部省教学局
目次
挨拶 | 文部大臣 | 橋田邦彦(1882-1945) | 1 |
聖徳太子の御事蹟御教学の顕揚に就いて ----その反省と念願---- |
姫路高等学校教授 | 小倉豊文(1899-1996) | 5 |
班田制について | 慶應義塾大学教授 | 今宮新 (1900-) |
20 |
奥羽建設と百済王氏 | 東京帝国大学文学部助手 | 村尾次郎(1914-) | 29 |
元寇 | 京都府主事 | 赤松俊秀(1907-1979) | 41 |
真木保臣の海外経略論 | 福岡県中学明善校教諭 | 伊奈健次 | 49 |
明の安南経路 | 東京帝国大学助教授 東洋文化研究所員 |
山本達郎(1910-2001) | 58 |
鎌倉時代南都東大寺の学園とその学風 | 東京高等師範学校教授 | 木代修一(1898-) | 67 |
安土桃山時代に於ける政治と宗教 | 国民精神文化研究所助手 | 田中久夫(1913-) | 73 |
武士道の現代的意義 | 大倉精神文化研究員 | 橋本実 | 84 |
幕末志士に於ける攘夷論提唱の立場 ----平野国臣を中心として---- |
陸軍予科士官学校 陸軍教授 |
鳥巣通明(1911-1991) | 91 |
鎖国時代に於ける海外発展 | 九州帝国大学教授 | 長沼賢海(1883-1980) | 101 |
古代羅馬帝国の属州統治 | 東北学院講師 東北帝国大学法文学部嘱託 |
祇園寺信彦(1911-1998) | 110 |
啓蒙思想の世界的性格 | 日本大学予科講師 | 酒井三郎(1901-1982) | 121 |
独逸世界政策の思想 ----フリードリッヒ・リストを主として---- |
東北帝国大学 法文学部助手 |
河部利夫(1914-) | 127 |
世界史的自覚 | 第三高等学校教授 | 鈴木成高(1907-1988) | 135 |
切支丹時代の宣教師と幕末の宣教師 ----その超国家性と特定国家性に就いて---- |
上智大学予科教授 私立聖心女子学院 高等専門学校講師 |
佐藤直助(1906-) | 144 |
条約改正問題における国権理念 | 早稲田大学文学部講師 | 深谷博治(1903-) | 152 |
当来の地理観 | 和歌山高等商業学校教授 | 松井武敏(1910-1992) | 159 |
西亜と東亜 | 京都帝国大学文学部講師 | 野間三郎(1912-1991) | 167 |
支那中原の展開 | 山口高等商業学校教授 京都帝国大学 人文科学研究所嘱託 |
米倉二郎(1909-) | 175 |
日本地理学の先蹤 | 京都帝国大学文学部講師 | 室賀信夫(1907-) | 184 |
徳川時代農村人口の特色 ----歴史地理的研究---- |
東京文理科大学助教授 | 内田寛一(1888-) | 192 |
大東亜共栄圏の史的必然と史的可能 | 広島文理科大学教授 | 杉本直治郎(1890-) | 204 |
累世同居の起源と漢代礼制 | 国民精神文化研究所助手 東洋大学予科講師 |
守谷美都雄 | 213 |
清初の遷界令に就いて | 広島高等師範学校教授 | 浦 廉一 | 221 |
支那回教徒問題の史的考察 | 東方文化学院研究員 東亜研究所嘱託 |
田坂興道(1912-) | 236 |
緬ルートの開始について | 東京帝国大学教授 文学博士 |
和田清 (1890-1963) |
244 |
明末清初の南方経営 | 法政大学講師 | 石原道博(1910-) | 259 |
附
日本諸学振興委員会規定
日本諸学振興委員会職員