花売



に似たる所ありといへり東西ともに音架までか馬賓に流る1勢人顆とい
ふ種族もはや老境に向ひけるかと歎かんもあまり仰山と噛はれやせん
(明治二十六年十一月三日「日本人」(第二次)第三貌「樗陰散語」Y




彿


一厭





山北
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史U

「土佐上下に外記袴牛太羽織に義太股引豊後かあいや丸裸」といひしは
予等が生れぬ前の事と京侍いひぬ牛太の流れたる河東も徽々として残喘
を保つのみなれは土佐外記の侍らざること論なし豊後の飴流は常盤津清
元富本など今に盛りにて義太夫長唄さへも多少其の浸潤を受けし跡あり
とかやされは克文延賓のまだ大名的時代なりし名残りその曲譜の滅紹し
たるは迫へども返らずその詞章なりとも採風の種としては珍襲すぺき償
あるぺし土佐儲の一心二河白道は眈に活刷せられたるものありこ1に
「松の葉」にのオたる小唄花費零砕ながら中古の人々が雅なりとて賞翫
せし残肴の何如の味かを昔みんか詞に日く
面白の購がしはざやさんろならねどふく笛も辣よげに見ゆる若革の花
紫のふぢはかま紫宛りんどうわれもかうおもひの色はいはつゝじいは
で焦れて山吹や忍びくる〈風車すかた妙なる姫百合にいつか添来の
常夏や名もゆかしきは美人草かほよばなとそひとしほにいろも匂ひも
深見革をく自蕗の玉椿身をせばめつ1影やどす月見くさこそやさしけ
れげにやまことに有明のつれなく見えしわかれより二人ぬる夜にかな
しきはをのかつはさはかはせども思ひしらずや心せでまたき鳴音の鶏
頭花つばなまじりの童草君かすさみの手まりの花ひふみよとんとおち
ても名は立じ深き心の底いをば人に漏すな水葵池に澤涛眞菰革吾こそ
野にさくあだ筏よをらはとくをれ散らぬ間にあやしのしづの身なから
もまれのみゆきにいざさらば御酒をす1めてとり−ぐに叡慮をすゞし
め奉る
文句のつゞけがらより推せば調子も定めし優なりしならん賓麿の頃早く
も乞食のわざとていやしむやうになりしと見えたれば浮気なる世が日々