東大陸の為にフランク、マソソ的秘密
  結社を興す可し


 歌洲の世界に秘密結社あるや由来久し、タムデリエーといひ、フランク、
 ジユージユといひ、セント、ヘルマンダツドといひ、ゼジユイツトとい
 ひ、ローズ、タロワといひ、イリユ、、、ネーといひ、フランク、マソンL
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 いひ、史に其蹟を絶たず、就中共著名なるものをフランク、マソンとす、
 故に欧米人にして一たぴ『フランク、マソンヌリー』の語を耳にすれば、
直ちに以て粗密結社の義と解す可し、卦レ僻如か秒酔紆紗かがむ仰が穀
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 明の道途に放て一たび無かる可からざる要素なり、政樺一族一薫の手に
 托し、教樺一宗一門の徒に辟し、薪灼たる権力を挟みて、国民同等の樺
 利を無線し、人類奉敦の自由を蔑如するに官りては、公然の手段を以て
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 しては、之を奈何ともする能はず、是に於てか秘密結社の要を見る、故
即か掛か即妙酔紆砂山二桝砕中か郎酢卸む新郎軒がかかむで砕中かか
目的とは何ぞや、『〃掛か掛か』帥少尉抑かh対肘掛紆智む革新レ、
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伊仰紆酎か針中敷が〃い射すがむが帥少尉抑がh
 但だ其結社たる初より秘密にして、其事業は神秘の真に運行せらる、故
 に人其結社の眞情を伺ふ能はず、又事蹟を認むる能はず、例へは彼のマ
 ソン結社の如き、俳のグオルテール、普のフリードリヒ二世の時代より
 あり、フリードリヒ二世は昔て結社の眞情を知らんと欲し、一の参謀副
 官をして結社に入らしめたるも、マソン其は相響めて神秘を保ち、他を
 して端促するを得せしめざりければ、二世の爛眼を以てして終に其眞情
 を知蒸するを得ざりしと云、亦以て察す可し。眞情事顔斯くの如く其れ
 晦閤なり、故に是等の秘密結社たる史上兢々の功績を留めず、然りと錐
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 も冥々の間に気運の擾進を助長したるもの決して少なしとせず、現にマ

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 ソン蔦が彿図大革命の偉業に向ひて、之を促成したる事功の如き、史家
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 の夙に明認せる所なり。
秒針掛掛か舶鮮少や奔封印率酔奉行す中a肘掛かh哲分かh掛掛か
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ぺ隠語あり、我園に於ても往昔秘密の盟約を為すに官り、熊野牛王の
誓紙に血を渦ぎたるが如きに硯るも、租密結社上避く可らざる自然の約
束なるが如し、斯くの如きは綱領を除くの外は、定に鬼戯的儀式なり、
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然れども是等の兄戯的儀式なるものが何れの時にても人間の結合上に大
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威力を有することは、古人の早く言ひ置きたる所、今後と錐も秘密結社
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の成立を策する者の亦務め留意す可き條項ならん歎。
フランク、マソンヌリーは園域の内外を閏はず、苛も其主義を同くし、
行動を同くすれば、何れの園人と維も握手せざるはあらず、是を以て其
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秘密結社なるものは夙に欧洲の邦国都邑の間に散在し、今に至るまで英
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彿露濁より伊西蘭自等に至るまで到る虞として在らざるはあらず、但だ
現世紀の欧米は政治及宗教の理大に魂明し、昔日の如く温理無道なる両
者の抑歴を止めざるが故に、結社の目的も亦自ら克和し、工業技蛮より
下りては力業の組合に於ける一種の約束となれるもの多きが如し、然り
と錐も創造既に彼が如くなれば、今に至るまで伶ほ官初の大目的を堆積
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する者も亦未だ其跡を絶たざる可し、現に前年に於ける呂宋叛乳の首唱
都かがむ研が砕いぐ肘ザ””紆紆かiレhいや対卦〃がi絆いぐ師が
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る所なり、又往年支那の長江一帯に於ける寄老曾の蜂起に官り、兵器弊
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率を供給せんとして中途に饅覚し、上海に於て逮捕せられたる西人某等
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のマソン薫なりしことは、世人の伶ほ記臆せる所ならん、マソン結社未
だ俄に侮り易からざるなり。
今ま亜細亜の東大陸を願れば、真に痛目酸鼻に堪へず、其帝と構し王と
親し相と憤り絡となりて国家を代表する所の者は、一も官に国家を代表
するの資格ある者を看ず、内に向ひては無限の樺力を妄用し、四億に像
れる生民の膏血を吸収して其骨に達し、外に封しては一因の攣止を拝衝
するの資力なく、邦土人民を委棄して、欧洲列強の領土奴隷たらしめん
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とするものあり、斯くの如き者は膏に天下の遥倦たるのみならず、質に
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人顆の公敵なり、且つ其れ欧羅巴は欧羅巴の欧羅巴なるが如く、亜細亜
は亜細亜の亜細亜ならざる可からず、而るに彼れ欧洲の列強は亜細亜の
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亜細亜を呑食して欽羅巴の亜細亜たらしめんとするものあり、亜細亜に
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して若し亜細亜の亜細亜たらず、欧羅巴の亜細亜たるに至らん乎、是れ
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則ち亜細亜人なきの秋なるなり、亜細亜人の幸礪地を排ふの秋なるなり、
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然らば則ち亜細亜人たる者は其大陸民たると島国民たるとを問はず、満
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漢人たると日本人たるとを問はず、再しく起ちて天下の議健を朴し、人
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顆の公敵を滅し、東大陸を垂亡に救ひて以て亜細亜の亜細亜を維持せざ
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 る可からざるには非ずや。
但だ其れ積勢の約する所は、兵馬の大権伶は彼れ議佳の手に在り、財斌
の重植伶ほ彼れ公敵の握に在れば、未だ俄かに囲民的運動を起して之を
除き易からざるものあり、舟粁鮮で紳γaソhすソソ肘掛掛掛紆研か
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要には合せり、蓋し従来岳域に於ても、或は苛老合といひ、或は英雄合
といひ、何といひ、箇といひ、敷種の秘密結社なきには非ず、然れども
其合漢の種顆を検討すれば、多くは免鮎の官人に非ざれば、則ち放役の
兵卒の徒のみ、故に其目的とする所も亦陪劣にして言ふに足らず、慣令
彼等をして其志を得せしむるも、暴を以て暴に代ふるに過ぎず、輿情の
多く之に輿せざる畢克之が為ならずばあらず。然りと錐も今や形勢の逼
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迫は東大陸人の眉毛を焼かんとするものあり、是に於てか志士仁人の身
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家を顧みず、腎を扶ひて山澤に掘起する者漸く多きを加ふるを見る、是
抑蔚力酔肘掛がが酎空掛か掛暫かh只た其れ彼等義心仁開なきに非
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ざるも、世界の大勢に曹く、経国の方策に迂なり、是れ近世の文運に於
で」酢御身かが貯酔〃が叡レぐ掛斯掛率す中a肝、nソ肘掛掛掛甜が
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 必要是に於てか益ミ急なり。
且つ其れ之を内に顧みれば、従来東大陸の為に力を致さんとする志士仁
人英人に乏からず、而も其志業の微々として未だ太だ箕際に展びざる所
以のものは、恕セむル桝師弊掛紆針鍬軒か抑がかh弊掛か針尉釘付舵

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 なり、而して其聯絡を妖ぎ結合を得ざりし所以のもの如何と顧みれば、
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 是等の人士たる各々負ふ所あり、甲は乙に謙るを悸ばず、乙は甲に屈す
 がむ靡いかで三日排でかむ敵ぷ、新郎酢む対掛かむかc射す肘掛か
h是を以て諸君必ずしも努めざるに非ず、而れども其魚す所は五指交
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 弾のみ、未だ嘗て一拳拳を見ず、事功の挙らざる亦宜ならずや、マソン
肘掛掛掛甜やかか弊レk如新鮮酔恕掛針尉腎
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 今まわが所謂マソン的秘密結社なるものは、政治上より接下し衆る正道
 桝紆紗かh分押印鮮斯か卦肘中小軒由替肘掛砕かh帥か『〃掛か掛
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 歩』を目的とする所の秘密結社なり、今ま其れ亜細亜東方の志士相合し、
 此至高の目的に揺りて以て主義綱領を議定し、之を結社の精神と為さん
乎、紗紗監土卦む和酔すがむ慧は帥少尉少数肘掛lや中鮮cノ絆軒
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 て下らざる群雄諸表皆此主義綱領なる大婿の下に集合するを得ぺし、近
 (取りて之を喩へん乎、現在の我進歩薫は則ち如何、是れ大天狗小天狗
 の一大集合饅には非ずや、人々個々より之を見れば、甲は乙に譲らず、
 乙は甲に属せざる僻輩に非ずや、斯くの如き臍輩を以てして抱合融和し
 て我国政上に一の侮る可からざる勢力を形成したる針のは、主義綱領を
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以£ハ紛いレ、賀i以舛l対掛かが都かむ針肘掛かhむ掛かか秒
針掛甜新鮮やかか卦かむ〃ヤ、舟打砕∩蒜粋がh
 二園以上の国民柏合して事業を成さんとするに雷り、第一の難問題は彼
 我の観念なり、欧洲の如く敵曾的交錯を有てる図民に於てすら、伺動も
 すれば此争あり、況んや従爽政令的疎隔の太甚しき国民に放てをや、今
 ま其れ日漢南団民相合して大業を策成せんとするに首り、若し単に人に
 由りて之を経給せんとせば、必らずや彼我の観念の一大障碍を為すもの
あらん、耐如か絆許ぶ秒針掛甜肘掛がぷ〃守舟細野かi酔静が軒舛
か粋が軒が鮮少僻〃桝掛か掛か抑掛、朴封印静かぶ掛掛l机針桝ニハ酔
 砕か抑附すがck針微小レ、懸か貯ごが柑かh
 其利は濁り之のみに止まらず、今ま彼れ天下の志健人顆の公敵は餞令其
 内容敗壊腐爛するとはいへ、伶ほ積勢に薄りて兵馬財賦の大権を把握す
るあり、之を伸す決して容易の事業に非ざれば、能ふだけ同情の士を世
界の上に求めざる可からず、懸か即妙中断洲桝神野が酔kレk宗野師
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亜の呑食をも倒れ、英国民には個人として輿に義を共にす可きの志士仁
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人に乏からず謂ふ所の悪にも強ければ善にも強き者なり、現に懸絶萬里
かが針掛か掛か鮮で卸妙伊勢か鮮で酔ha”hごノ”掛慧式日研か
む傲レかがか紆でむ新野す中軒かが弊サで今ま其れ東方の租密結社が
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異に人造の進歩の為に大義を東大陸に展ぺんとするあれば、欧洲の大陸
斬新〃中計軒が肝恕針符節が針軒が〃で貯〃許諾抑かががh
若し其の粗密結社にして一たび成立せん乎、其事業たる固より紳租の裏
に置かれざる可からず、故に斯の如き文字は一ありて二ある可からざる
もの、唯だ即今東方の志士は執れも目を東大陸の時難に嵩む、其高義や
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真に敬す可し、悼むらくは好男子大結合の方策を講ぜず、大聯路の計淘
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に疎なり、故に一たぴ之れを言ふのみ、われ登此言を再たぴせんや。
         (明治三十一年一月二十日「日本人」(弟三次)第五九競)