当面の食糧事情 食糧管理局長官 湯河元威
先日の米毅供出方法改訂要綱に基く供出米の割昔は、大部の地方を
除いて大恐市町村から部落へと剤常が進んでゐる最中でナウ特別管理
米その他新しい米襲管理のやりカについては法規の改正も出来上り十
月十日から施行になゎました。消費地に新米が廻漕L配給されるのも
もう砥ぐです0十一月の朔Bからは昭和十九米学年度です.この撫禽
にお互ひに薗画の食糧事情について辞かに考へて見庇いと思ひます。
昭和十九米敷年旺の一番大きな間屈は「われわれはこれから外米な
しでやつて行くのだ」といふことです。古H浦を通ずる尭坦の相野的
自給態勢の確立〕といふことが九月二±首内意から丞表された国内
態勢強化万能の目務の申に掲げられてゐます。同じことを楷Lてゐる
のであります。
何故外米なしでやつて行かうとするか。申すまでもなく外米を窪ぷ
舶振を塞けてそれだけ多く飛行機を造る材料を運び、出来るだけ野山
の飛行機料遣つてこれを妨−繰に邁るのですP
外米依存から眈却して国内食糧の自給自足を賀現するといふことは
この数年来の懸案でした。殊に大東亜数学勃蛮以来取局の推移に伴つ
てこの間閻は幾夜か執論されまLたが、今日程切賀にその必好を痛感
したことはあゎませんでした。
外米なしでやつて行くためには国内で出来るだけの物をもつて賄つ
て行かねばならないのでありますごしの数年来需給諷螢上の必要に基
いて輸入した外米は年々教盲筒石に上つてゐます。この外米の輸入を
止めてその代りを国内で鶴つて行くのは容易なことではないのであり
ます○−Jれがためには国内で外米に世故するだけの物を作るそれと同
時に、外米を食べる代わに他の物を喰べて間に合はせる。この〓つの
事柄が是非とも必要であります。
昭和十九米数年虔を外米なしでやつて行くためには、先づ一番大切
なととは国内で列却に匹敵するだけの物を作るといふことでナウ申す
までもなく米ばかりとは限りません。薮でもエい。裔でも上い。蒲酵で
も上い0稗でもエい.喰べられる物なら何でもいいから兎に角作る。
作ることが先づ大切です。
春以来全鴎の農家が埼恵に精進して下さつた甲斐があつて、杓地で
駐米も繋も今年は上く出来たや与です。宰ひ銘象條件にも芯まれまし
たが−敬重に和んだ農家の良心が天に通じたからでせう〇一部の地方
に風水害があわましたが被害がなかつたなら定めL見革な出来琴えだ
つたらうと恩ひます。
兎に角賓胡の不足勢力の不足といふどうにもならない悪條件を見事
に克服して、去年に引挿さ今年もまたこの結果を斎した我が商業生
産の碩払な匿力は覚め讃へられていいと恩ひます。
政府はさきに妨一次、故竺衰と食柑樹蛮計笠を樹て今後の国内食塩
の売賀を掛るため萬全の漁労を染へてゐます。今や米と裔との生産に
凱歌が琴がりました。今後の需給事情に鑑みますれば、昭和十九米穀
年旺の目標とLては差常り蓼の増産に向つて大進軍斗開始すべきだと
確信します。
堵曹とともに忘れてならぬものは供伯です。鮒産は供出の完漁に上
つて初鹿て会し0最家としては命ぜられた供出たそれ以上にも果すこ
とに上つて埼壷の有捗の乗をなさねばなりません。米の供巧鶉の供
昭島尿にとつてはいづれもこの軟から来年にかけての大きな開局で
あゎますP
昭和十九米穀年匿を外米なしでやつて行くことにしたために供出に
彗,る要請は一段と強まつてゐます。その椅犬された供出臭が今後は
零給調坂上是非とも必要とされるのです。米の供埠彗の供出にハい
て政府がいろいろ工夫を壊し供出の方法に改訂を加へたのも、計lし
てゐる供桝丑は無理にも出して敷き皮いからであります。
同を革げて苛烈極まる執局に菖面してゐるこの際、農家にのみ繁を
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させろために供出の方法を単へたのでほ決してありませんり染象もそ
こを頓わ遊へて慣わにも束の頼みが氷るやうなことがあつては断じて
なゎません.
増蛮の抱負を闇や横流しで蛋なしにしないこと、これは心すべき」
とです。沿共著が邑出しを†る∧生壷者が横流しをする0か与いふこ
とではただでさへむ.つかしい配給はますますもつかしくなるばかわで
す。乏Lきを憂へず均しからざるを慶へると世間では申しますが1本
音にその汲むです。この気持からすれば横流しは国内の野時鹿野を背
後から突き崩す非軌民的行馬だといつてもm翌日ではありませんゥ
政府は過日食糧管理法施行令を改正して米や変の頓流しにつきひと
り人望†たる盤家を威嗣するばかゎでなくこれを賞ひ項つた相手方に
勤Lても制裁を諌することにしました。食掘騨情が窮屈になるにつれ
て米や薮についても閲の収削が脹に放るやうになり、殊に純良な農難
に勤していろいろ巧妙な手段を詳して民出しを行ふ怒質なものが準え
て来て、このままにして昏く評には行かぬやうな串態に立到つてきた
のであります。
ノ 如来米ヤ薮は農家が自分で使ふ分を除いてあとはすべて市呵村良薬
留か販蛸璧宗農業倉庫共著を通じて質種し、それ以外に勝手に攣る
ことは一切禁止されてゐるのであります。今までは農家の摘流しは野
手たる践獣のみを嗣して買出しに胞つた者には罰則の適用がなかつた
のですが、不公平の感があるばかりでなく坂樽りが徴直せず.今後柿
流しは両方とも厳重に威嗣することにしましたっ生蛮君側は勿論のこ
と消費撃フ一席の自葡自制を切望して己みません0
国内衆招の特産や供出の万両に於てあらん限りの努力を袋申すると
ともに、配給や消費の方面では綜合尿拾や梱土食に上つて飽くまで我
蜂をして萌張つて行くことが、昭和十九米穀年資を外米なしでやつて
行くために絶封必要か條件であゎます。
外券の秩入を止めるととに上つて飴儀なくされる米の不足は、米以
外の掛をもつて補はねばなむません.それは窄琴大豆、玉葡蚕−
小葬粉、領餅、バンなどいろいろあります。これ等のものを米に混ぜ
たり米と差引で配給したりすることを普洩に程合梨捻といひます。今
後ほ結合配給が一段と組織的に計宅的に行ほれることになります0
われもわの余事は今までは兎に角米が中心で、代用女は米の足りな
い時の一時凌ぎといふやゎ方でしたが、これからは一年を滴じて原則
として、米と山鹿にいろいろの物が配給され滑費して敷くことになわ
ます.しかもその分息首相嘗のものが温ぜられたり差引き配給された
りすることを御衆知閤ひ安いのであゎます。
総合配給の方法については食増管鞠の械扱振りに今後発多改善を
要する鮎があわ、綜合配給が一段と強化される二とに耽るにつれてま
すますその必窄み痛感し、滑教者もこの南三年来の経珍で訓拭きれて
来てゐま†から十分辛抱が出来ることと信じます0外米の代りに鶉を
喰べる。籠を喰べるおかげで外米の船腹は飛行据の生産に錮すことが
出来る。消費譜も喪を喰べることに上つて飛行機む造つてゐるのだと
息つて相き度い。詔の昧も一段とおいしくなつて来るに違ひあわませ
ん.都合の滑費者に勤して柏普徹底した鮭合配給が行はれる今日の手
簡に放て、農村の生安堵が白い米の坂を払一杯喰べるといふ法はない
と恩ひます.殊に盤村にはいい米の外に屠米とか辞米とかがあゎまた
古米などもあります。なほ費や裔やその他いろいろ噴べられる物があ
りまた何でも作るととが出水る詣でナウそこで世間ではいはゆる粍土
食を是非とも軍行して戴き度いのです.その地方で出来る牽、薦その
(き7)
他の錐我社どを噴べることにして敷き皮いのです。
米の供出剖僅の中に自費的供出期待意といふものがありまnが、組
土食む普及かどによつて米を節約して潰家が進んで供出して戴くこと
ケ政府も切に糊待しこれを計算に入れ1ゐるのです。都市は璧品紛
で1農村は郷土衆で、兎に角外米か噴べる代りに他の物を喰べて間に
合はせる0昭和十九米萩年波を外米なしでやつて行くためにはこのこ
とは是非とも必要であります。
黎するに食糧間闊についても今やお互ひの現の切換へが切恨に必穿
となつてゐま†Qはつきりとした切換へが必要ごす。外米なしで昭和
十九米毅年度を飽くまで燕り切らうといふのです。これは生見℃いこ
とではありません0故殺の覚悟がなくては叶ひません。外米に世故寸
るだけの物を作る−外米み喰べる代りに他の勧む噴べて間に合はす、
そして外米の糖院は飛行機の生産へ、こわは昭和十九米祭年禁漁じ
てわわわれが是非とも解決しなければならぬ二番大きな開祖でありま
す0 ハ十月二日放送)