銃後の戦ひ
官さ甘のなかにほ多分お開きに先なつた方があらうと存じます。
日、帝国の温族の方々のお軍を銭
看放逸いたしましたなかに、かう
いふお言葉がありぜした。「私共ほ
普段から都合の方は人情に浄いや
うに紺かされてゐたものでありま
サが、このたび御招待を受けまし
て上京いたしましたところ、全く
さ与いふ考へ方が間蓬つてゐるこ
とが剃りました。くにへ貯りまし
たら、みんなに上〈話をLまして
ほんとうに親切にして頂いたお由
を申し上げたいと存ずるのであり
ます」
 ぎつと、かういふやうなお話で
あつたのでありますが、私共ほと
の故蓮を耳にいたしましてなんと
いふ耽ほしい人構の黎簸であら
う。かういふ気高い感情の交はり
が果して米英などにあb得るだら
うかといふことをしみじみと感じ
たことでありました。
 お祭りの間ぢゆう、救族の方々
に封サる感謝の念、親切の数々は
 いちいち申し上げるまでもなく皆
きまが自ら軽臥され見緒言れたと
ころであらうと思ひます。
 これこそは、とりもたほさず、
靖観の英雀の導きに上るものであ
りま†。御園の桂、靖国のみたま
を浸して表の心ががサかいと緒
びついた讃嬢ではないでせうか。
 日本が敬雫に強いといふのは、
全くかうした一身の判事を準えた
太いみたま、お閑な′家と考へる
償い心が、二千大官年の置史を温
して眼々と流れ堵はれてきたから
に外ならないと考へるのであbま
す。
 さて、かういふことを最初に申
し上げておいて、長坂の政治と拝
済についてお汚申上げ、靖印の英
払と前線の兵験さん凄に報写る逸
はどこにあるか、どう†るりとが
敵襲に勝ち抜く薗であるか、とい
ふことを考へてみたいと息ふので
あります。
 申すまでもなく、今日の戦争は
政治、軽済、思想、文化等々同数
の総力を苧げての戦争であbま
す・ですから、私建が取はねばな
ヽノ
・4−
2



らない分野といふものは曹の馳黎
と蓬つて添方もなく大きいので亀
ります。が、いまこれを一つの
両、例へば財政といふ同から呪い
てみませう。いふまでもなく町政
とほ閑家の行ふ諸政策を教学染も
つて鶉してゐるものでありますか
ら、その大きさと中味む見ますれ
ば、おほ上そ取替の大きさ、そし
てこれに封する政策がわかるわけ
であります.
 今年のわが鼠の稚算はぎつと‖二
宮六十億爛といほれてをりますい
つまり一日普り}億何の取費む桃
ふわけであります。
 鞄効といふからには、直接職印
に必弊な細胞の珂だとか飛行機だ
とか、兵燥の糧食だとかいつた赦
用が中心であることは申すまでも
ありませんが、しかし、いまも小
しましたやうに総力放であります
から、直接の戦費でなくとも、鎚
や石朱や金成などいろいろ玉野な
物資を生壷するに罫する費用、椚
だとか錬荘だとか放逸カを強化す
るための公用、貯蓄を渠軌するた
め山費用、教育や思想を刷新する
ための費用、などいろいろの裡費
み▲含んでゐるわけであります。
 ところが、取申の洩横が大きく
なればなるほど、直接軌欝に費す
桝池が大きくなろのも普然であ
るから、政府としては、なんとか
して、いくらかでも戦争敢行の上
から必弊の度合が軽いとみられる
押出は極力これを切りつめて、そ
して全睦の財政の姐枯が大きくな
らないやうに努めてゐるわけであ
るじさういふやうに苦心してもな
ほ一日一位皿といふ機費の支出を
雅出しなければならないのであり
ま†り
 そこで、これだけの大きな職費
山父出がどうしても赴け難いとい
たしますると、さて触らば、この
大きな吸賀をどうして調達する
か、又この馳穀を使つて行く上に
どうしたら各方面の摩擦なり怒影
響なりといふものを漉けて行くこ
とができるか、かういふことが阿
常になるわけでありますL
 纂lに戦費をどうして調建する
かといふ粘から申しまサと、維方
もそれは租税と公僕に上つて支排
するのだとお答へになると息ひま
す。碓かにその洩りであります。
官業収入とかその他でなほ調凄さ
れてゐる財壷がないわけではあり
ませんが、大部分が租税と公債で
賄はれてゐることは皆橡御存知の
洩りであります。今年の瀧算につ
いてみましても、租税収入はぎつ
と入十億卿、公債費行独走珂はぎ
つと二召臆測に上ろのでありま
す。
 では一醍、こんなに大きな租税
や公債を負劫する力はどこから鶉
いてくるかといふことが次の間髄
として提出されませう。それは外
でもなく国民所得から稔出される
わけであるが、十入年額の拘局所
得推定頼は五官健脚であつて、
このうち租税及びこれと同扱の性
文を有する用尺負故に首億晰、公
溌に〓首十億軋、生産淑充宋金そ
の他音中央政府資金に入らない
国家的新卒棄金に六十せ几、声虎
滑費資金に首三十億阿をそれぞれ
割り常てる計立となつてゐるので
あります。そしてこのうち盈溌と
顎壷挽充資金とを併せた〓官七十
健瀾といふものは、もつばち私凄
の貯巷に保つものであるから、十
入牢庶の貯蓄目標材も自然〓曹七
十億励ときめられたわけやありま
すC
 併し、かういふ資金の割昔では
一應の計宅であるから、私建が両
虎滑費責金として朝普られてゐる
召≡十億卸なりの樫変で生活に酎
へることになれば、それだけは正
に公債なり生壷挽売箕金なりに振
b向け得る飴符が生ずるわけであ
bます。できるだサ生活を簡素化
L無駄を耕してこれを貯事に振り
向けろこと、これこたが長期故に
持ち枚く宰締であります。
 共に、讐を支出してゆく上か
ら、いろいろな単擬や辞持をどう
して排除してゆくか、弘達はどう
ヽノ





いふ淋で工夫誉しらさなければな
らないかといふことを考へてみま
せう。
 賂一に大切なことは、物帆をr
こまでも低い位優に保つといふこ
とであります。戦時に放ては、物
の消耗が甚だしいのに泣比例して
かかの方はどんどん準える山方で
煎け鎚鮎柑柑鮎

丁物思賢は到琵止する圭
あります。まニJさうして放て順次
重嬰物資に公g値段を定めてきた
のが地学が姶つてからのわが団の
珂慣政策であゎました。
 併し、ここに昭へなければなら
ないのほ取申H的な適する環にど
うしても必嬰た収り物資の生産増
狙といふ開店であります。一方で
使物椚政繁殻堅持しっつ、一方で
物産”目的を述†る馬匹はどうし
たら上いか、それにはやほり国家
か援助する以外にはない、さうい
ふわけで考へ山されたのが先般決
定された緊急物伐対策なのであり
ま†。
 その黎鮮ほ二つあつて、一つは
償格調鞍補給金榊皮、即ち物糞別
に償格調賎機幽な設けてこの槻姐
 に勤し政府が祁助金を交付し、生
 藍著からは痢正個格で買塀るとい
 ふ仕組であります。もう一つほ償
 格報奨制圧であつて基準生産丑以
 上に埼意したものに射し特別叫椅
 な以て買上げ、或ひは企業能率の
 向上に対して特別利潤を組め上う
といふのであります。
 最近、生野食題品、電気銅、米
等についてそれぞれ周格封策の決
定をみましたが、いづれもこの基
本方鵠の線に泊つてゐるわけであ
ります。時に私達の生活必謂品で
あろ米につきましては、今度の封
放で生藍者の立場を十分考庶にお
き、また消費着に対してもこく頓
徴な値上げを行ふといふ犠牲分捻
の措置が誘ぜられたのでありま†
から、今後l屠生産者は食碩堵意
に擬身し、また消費者ほ節米に協
力して晩学下の食糧開放を見事解
決したいと考へるのであります。
 かうして政府が物頓封策に苦心
をいたしてをりましても、民間に
おいては未だに閣塀引存在の琴を
耳にするのでありますPしかし、
私凄はいままで見てきましたとこ
 ろに上りまして、物償閉詔がいか
 に賓客であるかが明かになつたと
 鹿ひます。今日なほ闇夜引に上り
 価格の統制を考し、配給機構を温
租に什ヲ\ものは敢へて観戦のそし
りを受けてもいたし方たいのであ
ります。高物偶に拍革をかける行
員こそは、まさに敵米英を利する
ものだといふて悌からないのであ
ります。
 最後に晩学の逸行上工夫すべき
鮎としてもう一触琴げておきませ
与。緊急物資の供出といふことと
これに鴎聯して代用品の教明音見
といふことであります。御存知の
通り、金属頼及び木材の供出が盛
んに行はれてをります。すべでは
敬学究盈のためにお圃に郎げるべ
き時であbます。かねも物もそれ
が少くとも取申の目的に役立つも
のならば、これをお南に∬げるに
何の梼拷もあつてはならない皆で
あります。
 かうしてき」まゐりますと取替
に勝ち抜くか否かは結局私垂の心
構へに貯するやうにも考へられろ
 のであり誉す。一億の魂を鈷集し
 て前線と一晩となり飽くまで取ひ
抜かうではありま壮んか。
     ハ四月三十日放逸)