改正された戦時刑事特別法 司法省刑事局長 池田克



 今岡、帝閉鎖禽七洩過し、御裁可を待まして去≠竺コ月二十入日上り
施行せられました独刑法、釦ち職噂刑事特別法中改正法坪は、形式的
にけ僅かに四ケ帳を以て構成されてをりまするささやかな法律に過ぎ
ないのであります.これを甥質的に見ても、取時下坪内胎盤確保のた
め必弊なろ最少限度の字音を加へたものでありまして、何れも己むを
得ぎるものと和めらるべき程度のものであると息ふのであります。そ
れにも拘ら†、皆様も既に轡珊知の如く今顔骨柄に見る白熱的論韻の
封魚となり、費衆両院共、鞄刑法を壌って良創なる討粥に終始したの
であbます.殊に衆敬院に放きましてほ、取刑法の個人の鵜定を分析
して放すところなく、正に毒すべき漁購はこれを仕毒したるの感を汝
くした氷解であbます。何が故に取刑法がかくも論鞘の的となつたか
と申しますると、これにはいろいろの理由が牢げられるのであゎませ
う。併しながら私共が見て切て衣大なbと考へられまする理由の∵つ
は、宜僧押に粥する取刑法の規定が編めて簡煎たる立法形式にも拘ら

■リ

†食事すろところ鳴ろ多きものがあり、戦時に放ける宮諭出版の堀持
封報としてけ判つて戒レは担民をして萎縮せしむるの虞なきか、或ひ
はまた已むに已まれぎる熱意に燃ゆる者をして反撥せしむることとな
り、治安桐顔を架からしむるの並ひとなることなきかとの政治的堵臆
に出づろ頓念を存したことであろと存じます¢しかしてこかみ汐に窄
へま†るならば、後にも滅べますろ如く、かかる懸念は、多くは馳刑法
に対する誤解からであつたと思ふのであゎま†が、それにも拘らず、
職刑法に閑サる論講がその盗用の上にも十分∴傾倒せらかまして、按
の適正むる連用斗確保し俸辞すべき政府の所信と糊意に舶す∧照碗艦
符が繰返へされましたことは、政府は同上り、司法部といたしまして
も預〈破恢†べきものなることを痛感いたす次第であります。
 司法省に於きましては、右の如き馳刑法成オの椀渦に鑑みまして、
この怯律施行の前日にナbあへず司法常局淡を教義しておきました次
鏡でありますが、たほこの槻倉に一聴この法律の地昏鞍御誘いたしま
Lて敬刑法が打Lく理解せらろることを望みま†ると北に、皆様乃の
理解ある御地力に上り何卒この法律の適棉鞍愛くるが如き碩の山人も
出王せれやぅ真心上り切望†る次鴇であります。
「_■下治安拝辞の∫‡性
 取時下治安の維持が如何に茹弊なことであるかは、前む蠍洲大数の
悸、点後まで汲何に野ち続けながら国内の治安の薫れに上りまLて途
に敗政の苦杯を喫しましたドイツ、茫に今岡の欧州大敬に憮し、圃論
の不統一に上b銃後の轄束に破れを生じ、いち早くドイツの軍門に陣
取いたしましたフランスに倒をとるまでもなく明かなことであると存
じ‡す.兄や我が声は文字穎り食ふか食はれるかの大独学を馳つてゐ
 るのであります。如何なる鞍#辛苦にも耐へ忍んで故ひに野授かねば
ならめのであります.しかしてこれが馬にほ一億国民が老も若きも脇
心地力柵埼不城、必勝の信念を堅持しっつ力を敬力の汝憶なき建行に
紙袋しなければなbませ抱ことはもちろんのことでありまするが、か
かる総力の襲拝も銃後の結束が微動だもせず再内の治安が克く拓保さ
れてゐることに上つて始めて可能であるのであります。銃後の樟束を
堅持して治安を触帰することこそ正に総力靴盤行の馬の鉄くべからぎ
ろ媒件をなすものでありま†。
 今岡の枇界大故に於きまして、各国共、いろいヤりの戦時刑堺法む■制
泣いたしまして、刑罰鹿定を補充強化いたしてゐるのでありま†が、
何れも治安称時の馳時的婆常に應へんとするのであゎます。例へばこ
かを盟邦ドイツについて申しますれば、ドイツに於ては、敬時特別刑
法令、ラジオに関する非常清原令、覿民の害虫に封する命令、努働奉
仕保建令等唆鞍なる戦時刑事法を寒天教布いたしまして、或ひけ反徽
恩増を宜侍楓勅する行馬及び敗取立孝的行動の防過を鍵り、戒ひはド
イツ凶民の将帥的抗軌力の維持に努め、或ひは努働奉仕輿員符の堺働
襲什卜の共同将帥の強化た糊し、その他取革に上つて生じたる非常の
弼状態を利用して犯行む敢へてするが如き渚の無からんことに努めて
ゐるのであります。
 我が申に於きましても家郷本拠教生以来、いろいろな独時刑節水法
が馬されてをむます。刑法の】部改正、国防保安法の制定、治賓維持
法の改正及び首論、出版、壌倉、銭敵等臨時収縮法の制安堵が軌ちそ
れであゎまするが、大東拒戦争の開始せられま†や独特下頻革†ろこ
とが稚魚せられ、または治安上畢大なる影_を枚ば†の狂ある犯罪に
封†ろ特別の接牡として独特刑事特別怯を制一軍いたしまして、由刑則の
強化故に手すの汝哉化を叫つた大熊でありまナ.

 革ひ【いたLましてl申鞘始以来→年有牛に垂んとする今日にいた
ろまで.札的む約尖が稚めて中称に保たれてをbますることは油に桝
向学に堵へないところであbま†のこれ備へに大糾捷戚の下、外、鼓
♯たろ良平耗士の勇一叢と、杓、銃後の皆様方の並一ならね榊努力
に上るものモありまして、治安推持の戦域に御辛公申上げてをります
る私弗といたしましては、唯人感謝の念で一杯で御座います.
〓、__刑‡特別法改正の理由
併しながら取ひは今や決聡に次ぐに決職の段暗に人つてゐるのであ
ります.枚米英の我が■に射する反故作故もまた蔽土木格化せむとし
てなbます.しかも戦中は凡ゆろ宜仲謀略の手段を用ひて我が河内の
械束を兼し軒内治賓の牒乱を創らうとしてをるのであむまナ.一面に
於きましてはまた、我が拍としで、との勒申に聯拭くが摘め、酌蛾に射
し如何なる困苦触乏にも耐ゆるの敢粥捕淋を葬硝して已まないのであ
bます.このときに常々もし鶴が】にも、敬弔が椎になつたゎ、威ひ
ほ不平不満を唱へろやうな漕が一人でも肘ました場合にはそれこそ敵
†仰の思ふ亜に障るわけであつて、披専はこれセ採へて宜椒漉略の材
料にするのでありませうし、このやうなことが廉許なりますわば、軽
いては甲漁の統一を隈壊し治安を素すにいたろべきはもちろんのこ
と、戦争の盆行上にも東大ね梓縛を及ぽ†こととなるであむませう.
 この墳合東怖総理大臣が群倉に於きましてrもしこの馳申に日本が
負ける顎合があるとすればそのlつは酵内の輿論が判れる塘合である
併し我が声に限つてさ上うなことは絶対にないと侶rる」といほれた
榊官業を皆様と共に≡省一二思すべきものと存じま†。いふまでもなく
我が同は薫邦無比の同地でありまナ。泡盛の廉史に牧しましても、蓬
〈は元完の役、旺くは日済、日耗の稲役、丈にモた今岡の取平に放て教
井きれました斡月の妻#公の怠は、今撲に於さましても♯∬だもせ
ぎることを信じて簸ひませ拍.併しながら、何と申しましノJも今日は
畠阿の輿簾を決†べき大敵守の爪只咋にゐるのであります。杜ひすL
て、各♯犯沖の中殊モに印論の不銑}を誘致して河内む分裂に好く
符、♯声一致の協力態労を破雄して中内治安を椎軋するの甚しきもの
に射する戦時的手せをいたしますことも、蓋し巳むを得ぎるところで
あります.今岡戦時刑琳特別法を改正いたしまして必ゼな規定を設け
ましたのも全くこの換昏に外ならないのであります.
■モ改正の‡地
 然らば取刑法に放て改正された卒鮎は何かと申すと、取持に悔し斗
政を繋乱することを目的として人をヰ捕したゎまた監余したる瀦放び
人に朔し傷を負はしたり、暴行や脅迫を加へたる沓に封する刑耶を音
くいたしたことがその一であります.また、敵将に降し拭政を無礼す
ることを目的として鉄横沖、放火罪等公共の安全を妨害すべき犯辞の
†行に閑すろ協戦数馬したり、またはそれ等の犯罪の†行を掲動した
る者に対する刑前栽鑓を盤働鈷化いたしたことがそのこであhます.
 さらにまた、戦時に牒し国政を筆箱しその他安寧秩序を素乱するこ
とを目的として治安を省すべき帯現を涜布したる者の中、治安を著し
〈専†べき移項を宜伴したるものに対する刑耶を電くいたしましたこ
とがその≡であります。
 右の中、前の二つの事項につきましては放り間管ないのでありま
すが、執政の彗軋等の目的な似てする宜特沖に関する鵜櫨は、戦時下
に放ける音漁取扱封米の健ヲとの関前に於て鍋倉でも特に漁♯の封魚
となつたところでありますから、これから掛取いたしせすことも欝ひ
りの瓜に限局されるわけであります●
ヽノ

′\

 さて機刑法にいほゆる執政といふ乍句ほ眈に昨年綱起されました敬
時刑琳特別法中にも用ひられてゐるので丸りまLて、眈「糾しい法
律愁ではありませぬが、大東粥職¶が憫帆せらかましてそ山祉牧山目
的達成の馬には、杓抑制床、粥帝肘蛙竹山如き閑楽の政治的品本渕度
と、魂繁の内閣、穎禽等の如き現切山北木肌政治憮桝とに封しま†る
ものの外、なほ国家の基本的政報に劉1まナるものについても特別の
増鑑み用すり必誓叫りと考へまして、即ち潔ニの政治的粘本制度と、
現耳の基本的政治機構と基本的政馳と山こつのも山斗■線描する型払と
して用ひた次鶉でありま†。同上り開放れ†句ほ姐偶の雷鮎として従
来確粥いろいろに用ひられるところで汎りますが、その泡耶帆意義の
如何に拘りませず、吸刑法に放ては渋川M…としてホの如き府義のもの
として親交したのでありまして、れの糾さ忠孝み別サには帆政といふ
字句を最も碩懲な々と信じた夷観でありまナ。
 しかして国政の渠Oの中に含まれてむ小ま†ろ兆本的政姑の意義で
ありまするが、例へば大東頭職申の完堪、触軸硝帥との同盟、満洲周
及び中華民国との績閏、罷搬軒閑との仇他払埠、姐肪目的達成の馬の
樫済統制の柚〈、我が由是幾行の拐の抑政策中の娘幹的の政策を指す
のでありまナ。然らばいろいろの政報の小で何が桝幹的のものである
か、即ち慈本的政領とこれが漁村の手持方法として窪用せ仁れまする
偶々の政策との使別の確坤如何といふことがl鮎の開確となることと
存ずるのであります.これが法印上の叫晰は固上わ裁判所が園衆的砲
何と一般的鵡念に某きまして馬†こととなるわけでありまするが、皆
様ガに於かれてもその有せら′んろ岬水仙柵伯と触全なる常劫を以て刹
那せらかまするたらば、それ刺晰「即り汁かるへきム山たろこと斗m
 じて」軒はぎるものであります。
 なは私の瑚解いたしますところでは、葡くも同家の旗本的政報であ
りまする狙わ、その件質上原則として個々の内閣の女迭に上勺六名さ
れない壕度の一貫性を持つたものでありますの馳刑法を以てl切の政
熊の批判の畠由か■彗ふものとする見方の懲らぎることほもちろん、政
府の擁護法なりとすることもまたこの法律の正しき翔僻の上に九つて
の見方ではないと思ふのでありまナ。
 衣に著しく治安を宰すべき事項の登倦とほその斑拗山内群が凶家、
祀禽、公八の安全を零サることの著しい場合がこかに触ろのでありま
す。さらに他の音盤を似ていたしまナれば、治蜜に耶大なる影響キ枚
ぽすの戎ある高浜の治黎妨害の宜倖行環をいふのであります。しかし
て散刑法の宜博雅が成北†るが馬にほ、貴職的には印此の鍵乱その地
変革秩序を素乱するといふ動機目的があることを要し、軒動的仁はそ
の宜侍の内啓が治安に京大なる懸野嘲を及ぽす程度のものであること
を野†るのであります。
 従ひまして新聞紙法、出板法、言論出版稟曾枯池確呵時収縮扶その
他現在施行されてをりま†る言論出版に関する取締快秋に規定したも
のが独特中に於てほ全部、軌刑法の宜侍罪の瑞光の池川を受けるとい
ふのでほなく、その中の治安に重大なる憑影響む及ばす擬鹿の掻く小
脇鞘のしかも最も慈質なもののみが敬刑法によりましてその刑酎が加
東されるに止まるのであります。従つてまた、放刑法が渕潰さかた馬に
今まで許されてゐた宮論がこれに上つて堀揺られるといふやうな亀敵
性は少しもないばかりでなく、これに上つていほゆる建設的試論み箋
放させるやうなことは相対にないものと確信いたす次勒であります。
尤も吸刑法に槻わない場合でありま1ても、例へげ朝川紙U、山粒状、
その他の言論取持法鵜に観わる租合はあるのでありま†からこの恥は

22

♯血■のない†つにおb■ひしたいと存じせす.
沖、浬和上の泣l
 以上申斌べました如〈敬刑牲に上つて地代の官渦が甚しく封ぜられ
熊民をして萎樺せしめほしないかとの簗は全く杷b史に過ぎないのであ
りますが、餅しながらとの法律の流宰性に鋸み、胡合に於ける鶴理大
臣故に司法大臣の官明の東鶉もあゎ、司快部といたしましては、これ
が婆用についてほ最も仇王を期し能全の桝址を誘じてまゐろ併存で糾
廉います。」即ちこの柾の犯押串件の捜載に耽りましては輸耶は最初か
ら畔粥碓井を馬し、また海訴、不超排の成分中■汚すにつきぜしても、
娘‡正上わ地帯頻、披♯組長を挺て司法大尉に壊壊せしめ、その相好
を受〈べきことに方針を一定いたしました。即ち健全なる常持と瑚師
とを似て転用に些の汝渦なきを糊すろ桝祢で御座います。
 以上概略ではありますが散刑法の輸昏につき山脇の御鵡明申上げた
東鶉であります。
 前にも申並べました頴わ馳刑法は[時下馳研の盤行に支障ある高庇
慈父の宮論行む等女鹿嗣の射魚としてゐるのであつて、私兆といたし
ましては、今後この法律の漉用を受ける如きポが小人も出でないこと
を亜叩率いたすものであります。背から刑ほ刑なきを矧†といほかてむ
わます。襲に皆様方の理解ある御地刀により一人たbともこの扶紳に
上つて刑せられる膿のなき上う項わて御鵬ひ†る攻鵜eあhま†。
 今や時局は最上東大のまを加へてまゐbました。この際私兆はお瓦
に銃後の鋲兼の堅持こそ軌ひに勝ち拭く柑山必鯛の弊作なることを再
私議すると共に、事故を擦るごとに漉のい⊥いユ捌からんことを和し
似て散息の乾lに報い革らんことむ念郎トて山んませ山。
                      (四月一日放送)