戦争と婦人
決戦下の今日、私どもが為なけ
ればならない一山番大切なことは何
でせうか。いふまでもなく戦力を
増強するといふことです。一億国
民が火の玉となつて、戦争に勝ち
抜くために生産力拡充に邁進する
ことです。
このためには、私ども国民は、
男といはず女といはず、「撃ちて
し止まむ」の決意に燃えて働かな
ければなりません。国に一人の遊
休男子(何にもしないで遊んでゐ
る男子)一人の遊休女性(何もし
ないで遊んでゐる女子)もあつて
はなりません。
今回は、この生産増強といふこ
とを中心に、交戦国女性の働く姿
を眺め、私ども日本の女性もまた
決して安閑としてゐてはならない
のだといふことを固く心に誓ひた
いと思ひます。
まづ第一に盟邦ドイツについて
みますと、今回の戦争が始つてか
ら動員された女子労務者の数は、
ほぼ一千万人に上り、男女労務者
の比率は、現在男一人に対して女
四人の割合に当るといはれてをり
ます。
その職場も大変広く、戦前は百
貨店などに働いてゐた女性が今日
では殆ど工場方面に廻され、殊に
軍需工場などで機械の点検とか、
製図とか、化学兵器の取り扱ひ、
或ひは電気溶接といったやうな高
度の技術を要する仕事にも従事し
てゐるのであります。
また郵便集配人の八割は女性で
占められ、その他、駅の改札、汽
車、電車、バスの車掌などもどし
どしと女性に変つてゐるといふこ
とです。
一方、戦線ではドイツ篤志看護
婦団が活躍して、野戦病院とか補
給部隊とかに寝食を忘れて働いて
ゐるのであります。また国内では
ナチス福祉増進局とかナチス婦人
会、女子青年団、女子動労団、ヒ
ットラー少女団等々の団体がそれ
ぞれ活溌な活動をしてをります。
かういふ状態にさらに拍車をか
けたのが最近の東部戦線における
緊張でありました。独ソ戦争の重
大化に伴つて、ドイツではさらに
一段と労務動員を強化することに
なりました。
そこで実施されたのが去る一月
廿八日公布された強制労務令であ
ります。これによりますと、十六
歳以上六十五歳までのドイツ男子
十七歳以上四十五歳までのドイツ
女子は多少の例外はありますが、
原則として国家緊急の必要に応じ
召集されることになつたのであり
ます。またこれまで子供を持つた
婦女子は労働を免除されてゐたの
が、これからは学校に通つてゐる
程度の子供をもつものは申告の義
務を負ひ、必要に応じて徴用され
るといふことになつたのでありま
す。もつて如何にドイツの銃後が
緊張してゐるかが知られませう。
次にイタリヤについてみますと
既に四年前の一九四〇年五月にフ
ァシスト党本部から婦人の動員計
画が発表され、現在イタリヤ婦人
の五割は直接間接に生産面に出て
働いてゐるといはれてをります。
昨年十二月にけ売帯他動見合が公
布されて十四裁から七十哉までの
卯子お上び十四哉から六十蔑まで
の撹女子が動員され、本年に入つ
ては去る二月≡日公布された敵将
杜糊今に上つて右と何様の年齢に
祝野†る男子及び女子が撫用され
ることになつたのであります。
脱を嘲じて鮮拘丁メyカお上び
イ†yスの☆性についてみませ
土フ¢
交換椴で師朝したある人がγメ
リカの女性を堺別して大のやうに
滅べたさうであゎます。
今日、アメリカの女性を代求す
るものは、馳〈女性、軟膏された
女性、男子と封等の女性、組合の
女性、等々であつて、決して批交
野首のおしやれでもなければ、無
智な、ほねつかへりでもなく、まし
てや女食男卑の風潮につけ上つて
亭主か尻に敷くといふやうな女性
ではない。馳轡なんかどこ吹〈風
と、馴れた仙膏押に憂身をやつす女
は康〈一部の帝時代の女性であつ
て、ジクスとマザーの嬢史ほもは
や今日のγメッカ女性の姿を現し
たものでほないといふのであわま
す。
まことに、軌阿γメリカの女性
もまた今日では、取ふ図の女性と
して軌轡に勝たねばなら拍との自
性の下に働いてゐるやうであゎま
す。
一般に淋凄けアメメカの坐一丁刀
が碓大だといふことをロにし耳に
します。なるほど物井の♯からい
へばアメリカの生産力は雄大であ
りませうし、その意味で私選ほこ
割と鍵も破の生意力に対して油断
を肝されないのであります。しか
し、その妬大な生専カを持つ丁メ
リカにも、人的薮瀬の払は流石に
悩みの種なのであります。
そこで昨年」丁一月丁メyカ政府
は、女子努新著を徴用する長鍵牢
鍋を槌来の十入哉から十六哉にま
で引下げ・苦した。
人的繁甜委員甘が讃表するとこ
ろに上りま†と、本年中に取窄ま
行に革那ナるアメリカ良民は男女
併せて六†三曹萬、そのうち一千
最が取繰、四千残が工鴇、入首Eが
曲村、五官寵がその他であるとい
ふことです。なにごとに上ら†水
稲を杜く汚うとするアメリカのこ
とでありますから、この故事をそ
のまま僧することもできません
が、とにかくも丁メyカの女性に
ヽノ
お
′。ヽ
とつて漸く分野ほさらに雄大され
ることほいふまでもありません。
労働長官のバーキンスも「本年中
に糖加される新規労働者田宮五十
鼓のうち三首萬までは女性で占め
られ上う」と苛ってゐるほどであ
りま†。
特に革帝工場方南への女性の池
田ほ著しいものがあります。去る
l月廿五日取時生意向の象表する
ところに上りますと、現在革冊工
巣に従卒してゐる女子弊我考の故
は】千田盲九十亮人に上るといふ
ことであり††。その他樽革椛人
補助部取、軒平婦人補助都幹噂い
はゆるh娘子平の編制を企ててゐる
拡などは、いかにもγメリカ式だ
と息はれるのであま†が、桁人の
流行捷士などは免状を得たもの
が故に≡草一千に上るといはれ、
Hすべき洗であります。
次にイギリスについてみますと
ことでは人的賓糎の不足ほ一首甚
だしいのであります中将人労務者
の徴用も次鞄に蛾媚されてきてな
ります。
一昨年三月には蹴特 未婚を開
ほず年齢二十哉と〓十一哉の椅女
子な強制梵鐘し、昨年一月にほ更
に十六哉以上の婿女子に、登銀を拍
媚し、七月には徴柏年輸を二十哉
以上四十五歳までとし入水いで今
年の一月には十九鼓の細身女子に
も徴用令な適用†ることとしまし
すと、一九二言ハ年に既に丸首出十
萬即ち全額務薔の三割五分を占め
た婦人の工場帝都番お上び勘考員
が、一九四〇年にほ}千一首萬に
糖加し、劫ソ敵襲以来はさらに一
段と堵加してゐるといはれてゐま
す。最近の外延の侍へるところで
は、取持の功抗に上つて国家から
勅革を捏けられた婦人が既に入千
三富十≡名に上り、そのうち三千
八官三十入名ほ銃後悪業戦線にお
ける抜群の功帝に上るもの、残り
四千四首七†五名は敢頓における
功続に上るものだといふことであ
それでもまだ全姓の弊新着に封†
る割合は謁外国に比べ少いのであ
ります。これほ一面において、東萩
制度とか人口政策とかいふやうな
軋も考慮に入れなければなりませ
んのでなかなか難しい閑一甲も多い
のでありますが、さうかといつて
私意ほ労務の必垂を渡仏と見増す
ことはできないのであります。お
しやれの南、女♯輿卑の南といは
れたアメリカでさへただ今甲し上
げましたやうに緊張した状態であ
ります。私どもの工夫次鈷では家
族胤庇にも島支へなく、人口故兼
)
糾
′。ヽ
をした婦人∨に封して轟令が票雫婁こ蕾の崇川報g糾謂…派
た0正に最妃でほ眈蝦櫛人ハ緒塘 り誉す。
公布されるにいたりました。
労働和ベデイソの官共に上りま
すと「日下牢¶方硬の仕手に真
帆壊従事してゐる婦人の放は入管
六十七高に達し、うち≡育五十高
は既婚者乃至十村哉以下の小見を
持つ鼓筋ハ未亡人)である」とい
ふことであります。
鼠揆にソ仰の女性についてみま
で決定書れたr生垂増強動弊緊急
射熊野網」に上つて「女子が代り
に沸ける仕ヰにつきそれぞれ女子
の沸く救の療準な定めると共に、
女子動専管理な稀立し似で女子動
員の強化を拭ること」と定められ
てあゎまナ。
我が担の掃人界覇者の放は泣年
相普に糖加はしてまゐり†したが
に上りも、お瓦がお甲のため、政
争に勝つためといふ一念に地えて
お互の生活な助け合ふ址制な妊へ
ることが必簸であります。私ヰの
何にいほゆる正体女性ハ何もしな
いで政んでゐる女性)はゐないで
せ与か。私遵は篤と私並の生活ヒ
ついて反省ないたしませ与。
ハ三月十三是▲汚Y