家庭の鉄と銅をお国の為に 商工省金属局長 津田広
去る十月一日から全図に亙つて帯地されてをりまする昭和十七年度
の一般家艇金島顛持別回収超勤について御謝明申上げて、皆挑の御地
カを御釘ひいたしたいと存じます。
凡そ取塀をいたしまするのに何が必葬かといって、絨と銅程必弊な
物は無いことは皆様の上く御存知のところであります。近代軌は金槌
放であるとさへ申されてをりますが、宴に軍艦、大砲、和丸、戦車、
無線電信槻等、何れを収つて見ましても、一つとして績と銅から出来
てゐない物ほないのでありま†。又これ等の雛常品を造るいろいろの
触械に於ても、最近喧しくいはれてゐる南方の開鳶にいたしても、更
にまた南方の物干を迦んでまゐりまT胎を造る馬にも、何れも多生の
穎と銅が必黎なのであります。
.ところが不串にも、日本にはこの大切な線と銅の賓瀕が非常に秒い
のであつて、取替前は旬年多食の縮府や銅を輸入してゐたといふ箋に
環念な有機であつたのであります。そこでこの不穎な繊と鈎を、何と
かして自給自足し上うとして姶つたのが「金鶴類惜別制枚述動」であ
りま†。即ち政府が主催をいたして、昨年秋、全鈎津々浦々の国民が一
斉に、持つてゐる妓と銅の弼品を御闘の用に出すといふ、日本始まつ
て以来最初の巾毒朗在勤が展周されることになつたのでありま†。
革ひ閑民の皆様がこの鎚勅の趣旨を上く御了析せられました鋳果、去
年の鵠一同の回収は思‥〕の外上い成顔を収めることが出欠たのである
が、その後十〓月入日には、懲上米英粥固を相手とする擬古未曾有の
大東嘘馳牢が始まりました。
一曙誠に隠忍を奄ねましたわが宝軍が一度ひ北ち上るや、耗に向ふと
ころ敵無く、米英鵬が永い問わが物類に振舞つてゐた贋大な南方の地
域は、忽ちにして日本の八紘一宇の大和光を浴ひることになつたので
あります。塞に絹万一偵の民の蠍呼の欝が紺ゆろや弓な束が†るので
あります。ところが敵仙就中アメリカは、関取以来の負け取を取り返
す馬に、最近その正大む紫琵力に物をいはせて、死物狂ひで平均と生
籍力を鵬娼して、何とかして、物の力で8本を打ち飼さうと一生斯金
になつてゐるのであります。ちちろん我が日本には、天下無敵の大和
魂がありま†。併L武器を持つて掛つて来る故には、比方も武器を収
つて立ち向はなければな〜ません。日本も今こそ銃後の生帝力を総動
員Lて、何んな故にも負けないだけの軍備を盤へなければならないの
であわます.と巾わけ、軍備の板木になる沸と銅の供給榊加を卑る亡
とが絶対に必野となつて来たのであわます。この意嫉から政府では、
今年も去年に引締き十月】日から来年竺一月末女期恥として、第二回
目の特別回収運動を繁施することになつたのであ巾ま†。
もちろん政府がこのやうな速効を甥施いた†前には、金患自埋の
研意に全力む注いでをることは酋然のことであつて、殊に去年、今年
と二度に亙つJ⊥金属桝泰雄励を行つて、閑内の鐘や親の錆山む大いに
掘り進入、その埼籍を也つてまゐ巾まL■た。またいはゆる不宴不急の
捕食に、これ等の珠東な金嵐が催はれるのを防ぐ民に、織や由の僚用
制阻規則を出すなと、いろいろの方法を研究L賓施してゐるのであり
ます。又回収といふ劫についても、官増や公共囲捜は申†に及ばずエ
(27)
故、細山、骨敵ハ銀行等の地物からも、眈に多盤の金鮎頬ク刷収Lて
ゐるのであり患す。ん併しながら何分にも先程申したやうに、織や親ほ
熟字むするにも南方の建設をするにも應大な丑が必黎である為に、
愈よ図民の費用心に訴へて、一般家庭の皆様が持つてゐられる銀や釣
の如品までもお出しを敷くことになつたのであります.現在皆様は故
にいろいろの方面で大きな不自由む忍んでをられろのであゎますが、
今また便利で丈夫な鍬や銅の輿品を出Lて檻くのであるから、政府と
いたしましても定々御架の串に存ずる衣籠であります。併しながら飼
民の皆様に召集令状の赤紙が下り、或は敬川の白紙が下つたと同様、
皆様の絨、銅製品にもこの度この名著ある召雑令状が来たものと御考
へになつて、腿分と惜しい品物であらうとも、酸火Lく窮ましく、御
領の筏に旅立たせて敷きたいのであります。
申すム畏れ多いことながら、良き為りに於かせられましては、先般
持別回収甘施に箇り御重職の争い御恩召から、接地に銅の御料品を御
下粥しに相成りました。右は或は陛裾朋様に、或は海準槻偶に、その
他現在最も繋黎とせられてをりまする各〃面にそれぞれ配常せられま
して、陸海の皇軍特士や夜襲商業に従耕す象に、限わ無い鵜糾さと
御準公の念とを彗超させてをるのであわます。また現憮全図の寺院
ゃ数骨では、梵鐘とか三ツ具足、五具足とかいふいはばお寺の生命に
も等しい大切な品々を全部、金城何故の叫びに感じて雁召させて貰つ
でゐるのであゎ士す。−般家腱の皆様に於かれましても、何卒これ等
お寺の万人に負けないやうな立砿な出し方をして戴き磨い十療ずるの
であります。政府に於ても、今年の招別府収に上つて金騒軸は三和も
残さず出して軟く榊り亡をりまするから、特別岨収迦励も今年を以て
捗りたいと考へてゐろ評であhま†。あの人が出したら自分も川さう
などといふことを考へずに、出し蓮れにな・りぬやう、遇府蟻鹿の決め
られる回収8には号てお出しを戦き安いのであります0
しいことは囲梵板が皆様の紳家庭に娼ることになつてをわま†るし、
また十月二十入日の週報鋳≡苫十六敏にもあらましは懲つてをります
から御参照を斬ひ庇いのであります。
先づ第一は何を出Lて敷くかでありま†。今資の特別回収で皆様に
出して軟く品物ほ籍沖点、銅如品または銅の合金の鞘品であります.
印ち緒鞄品ならは鋏絨の品物でも、鏑錬の品物でも桝ひません。また
銅の合金の雑品と申しま†るのは乗絹ハ屯銀のことであります)、青銅
ハ砲金はこれに入ります)、唐金、洋白ハ洋銀といふこともあります)
赤銅、四分一等総ての銅を基とLた合金の勅晶全部を含むのでありま
す。それでは出して敷く品物の名前を具蛙的に申しますと、例へは繍
如品でほ頻、串津鋪板、特等自柏革筐、鈴舶澄、石襲用.ハケツー千
曲ハ宿縁き)等、窮または銅合金の輿品では押板、蹴板、掬ハ但し内
地は出さなくとも転構でありま†)、郵便受けH、シヤンデリヤ、洗面
謂、吊下手沈*、盈物、花器等、繰及び斜に共通する製品では、柵、
門柱、門扉、手摺、欄干泥凍寒、水桶及び水飴ハ但し飲料水用のも
のは出さなくとも鈷構でありまTし、看板、椅子、漂札琴牟☆、火鉢
等でありまT。ただ今申しちしたものは何れも例として申Lたのであ
bまTろから、この外にも綴や銅の対品で御出L敷けるものは、残ら
ザ出して懲きたいのであります。
なはこの照一寸御作意小Lげてねきたいのは、日常生活の必簡柏、
例へげ銘H衷析hU搬つTゐる鍋や婁の類は出岩な′\とも鈷構であると
(28)
.当j′1“焉巧。1J前」』Zヨ一一一
いふことでありまナ。政府の頓官は一般家騰の皆様の日常生活に甚だ
Lい不伊を御掛けするといふことは錘力避けろ方針でありますから、
−」の粘については何卒御安心を頻ひたいのであります0尤もかや与な
必箭品でありまLても、代用品で間に合ふ物や、飴分にある物は盈非
出して戴きたいのでありま丁。なほ危愴を防止するため持に必酵であ
ろ物とか、扶持命令に↓つてど〜しても僻へ附けておかなければなら
ない物とか、なは鞘偶にJつて特に何故を不適常と弛めた物は凶収を
しないことになつてをります。それか・トこの特別回収述畑ほ腎和み■雄
めやうといふのではなく、現川品即ち現在皆様の御子計で恍つてをら
れる物とか、今は便つてゐなくとも、使は′つと比へば何時でも侠へる
物む特別に出Lて戦いて、御拘の御役に止たせ上うといふものであり
まTから、この郭は間踵のむいやう持に糾注意女御桝ひいたしまTC
そのこほ巧上の糊Hと汽上のガ扶であむま†ぐ今川の指刈何収ほ所
有砺の皆様が代金は野蒜い即椚をしたいとい・ふ禦‖にはその取扱を
いたLま†が、さうでたい▲彗∩には代金む支桃つてH上kすることな
桂前とトてをりますが、この短1の期日ほ鵡府晰虚が決めまして幹械
のところへ御知らせする亡とになつてをりま†のまた毀上の方法は今
年も去年と同様戸別巡何々収または持寄り刷故に⊥ろ山でありまTO
買上をしまするのほ、今辟斯に設止せられまトた金廃拘収拭制株式倉
敷でありますが、この骨杜はいはゆる閲策昏拙として去る七月の末に
設立せられたものでありまして−いはば特別回収の政府の別刺琴よ
ります。そわでこの分紆は名は軒此ではありますが皆械が大ふ、な欝牲
を沸つて出さかます金鋸知を収抜ふことに1つて−多少なりと義益
を柑るといふやうなこ」cし、いやうに政府といたしましてム板前に注
意をLてゐる式範でありま†か1皆いも安心してお山卜一り敷きたい
のであります。その三は貫上点段であわます.買上鮮揆は品†に⊥わ
頗が】耳目替り=十年から四+こ彗銅と鋲の合金が一貫日昔皇面
三宝】噴から五湖四十三嘩となつてをります○なほこの外、彗ロに上
っては、収引費とか、修理費とか、代りの他の費用をお沸ひ†ること
もあゎま†。
その四はR上代金の支沸であります0買上代金の支沸は顎上侍頻や
その外の裔鞘の転機が所入次窄金鹿凧収統制曾拙かh市坂町村長に
一指して支挑ひ、朽指町村長から品物女川した方々に御耕ひをするこ
とになつてをります。去年は飢二珂のことでもあり−文桃の柏昔産れ
たところもありまLたが、今年はさやうなことの無いやうに日下いろ
いろ研紀かLてなります。
研かい都はこの位にいたしまして、最後に一寸申したいと存じます
は、向井の開竣と回収との陶係であります〇一寸簡単に考へま†と、
窮敢なろ皇箪が既に地下発振の賢かな南方の詣地方を占鋲いたしまし
たか仁は、こわ等の地方の振山をどしどし関数すれば上いので、何も
いまさら大きな手間を掛けて、閉民の家から大切な金廃品を振上げる
必弊ほないや・つにも思へるのでありますが、これほ大担な倒産ひであ
りま・して、大撃Jれ等の銀山の開墾をする鳥には、どうしても柏普な
時間が必嬰なのでありまして、右から左には簡単にまゐらないのであ
りますPまた借入署の閑諌ポ非常に早くできたといたしましても漏り
出Lた繊や銅の窮石はなかなかオイソレと化杓地に待つて来られない
のであります。その上、先程申しましたヤうにこれ等の鉢山の閑寂そ
のものの馬に、故に多くの綴と銅が必嬰であるといふことを考へなけ
ればならないのであります。
軌ち絨と銅とは、今日ただいま、是非とも御睨の必弊とするくのな
(劫)
のでありますから、皆伐に於かれまLても何卒進んで今津の特別同収
沌動に地力せられまLで、二耳目の籍、百匁の銅でム多くお出L中敷
き堆いのであります。練と銅キ出†こししは、宅幼男女誰にも州来る御
奉公であ勺ます、一位臣民が一人挫らず、一品残らず御園の拐に経と
鶏を出Lまして、前線の勇士に一挙でも飴計に和丸を逸らうでは、めり
ませんか。 ハ十一月六日漱な)