チャーチル首相に与ふ 情報局第三課第一部長 岸偉一

英均のチャーチル首相は・太る八月ニ†四日の夜、ロンドン炊逸局
か温じて・浪日大西洋上において行ほれたローズグエルー大統領との
禽談と、その鈷果として現壊せられた英米共同宜首に娼する報告演祝
を行ひ、同時に今後の英例の野外方針に関し組めて茄大なる饗明を観
窮した。
 チャーチル首相は我が萌が過去瓦ケ年米、文並の天地に妊の平和を
打ち桝てんがため、醒浬を賭して閑ひつつある支那串建を日して、伎
鴨者の行虜也と耕へ、農事の弊那における活動を誹涛するが如皇召集
を用ひてゐるが・これは油に嵩外月つ辻憾に恩はれる攻防であるり
      】入
 我が何が江輔砺氏を主席と†る商溌の鴎民政府をあくまでも育成強
化し、以て新しい支那に宏鮮少莱の天地を出り上げようと努力しっつ
ある手洗ほ、昭和±l奉十〓月二†二日に公表された革隣友好、共同
防炎・綻河港瀕に粥†る近和辞駒により、また、昨年十一月ニ‡Rに
成立した円安基東僻約.茨び日浦安共同食言山内容によつて明らかで
 ある・そかにもかかにらずいけゆろ捉淋群衆群が.苫慶の賄介石改組
に封し依然として物繋を供給し・武稗中越〜、或ひは人材を流浪する
等のこと穀鋭けてゐるのは・文武の天地において祉に式事な破革む長
引かせるのみであり・チャーチル苛州の小話こl卜界平和の趣旨にも
合致してゐない、といほざるを碍ないのである.
 またグイシー政府との完全なる意見の小数の下に、共同防衛の稗前
から俳印融部に封し皇軍を据揖したことを日して、我が矧がゲイシI・
政府から俳印を張帝したもののやうにいひ∵しのことがシンガポール
並にフイクツビソに於ける英米の抵益を直蕨脅成するものでちるなど
と晰ずるに宝つては・麻領と結果とを淑進へた見解と云はねばたらな

 チャーチル首相はまたかうもいつてゐろ一
「我々ほ平和的解決の馬めあらゆる努刀を傾けるであらう。現にアメ
リカは、日本に封し日本の正常なる榊銭を保持すべき公正札つ友好的
な解決に到簸せんが馬め・無限の忍耐をもつて努力しっつあろ.竜
は∵しの交渉が碓まることを熱望してはゐるが、併しもしきの希宴
が遺せられないやうな場合には・何の醗拷するところなくアメリカ側
に味方†るであらう.」
といつてゐるのであるが・もし英米にして妊に東亜の平和を念壌する
ものならば、彼等が数年来我が南に対して執りつつあつた拍政策を、
その唱へてゐる理想に照らして再放射を行ふ下ぎであり、これを行は
ずしては、如何に尤もらしい立場をしても、締面通り「之を受取るこ
 とは困難となろのであろ.
(S)
 なほチャーチル首相は、その埼瀧中において、八つの項目に亙る英
米鶉阿食官にす及してゐるが、この倉合に出席した英米南画の人物の
窮濁れから判併†ると、さらに他の頂頑なる分野において砺撫が行は
れたものと見徹さざるを得ないのである.従つて右入項目はその一部
分に噴ぎないと推定しても聞蕗ひないと考へられ、一部分だけの批評
は意味の無いものと考へるから、之は割愛ナる.
 アンダロ・サクソン鴇閣は口碑のやうに他蛾の行動を「倭格闘J呼
ばりをしてゐるが、このたび行はれたイラン傑入の文例は、之む如何
に瑚糾づけるであらうか、我々は翔併するに著しむものである.また
チャーチル首相は、その沢祝中において、敗職開局に射し、「確考に
鳴る勿れ、ノールウエー人よ」とか「同を漣げよ、フランス人相君」
とか「光柴あるヂリシア人よ、寸士も故に誤る勿れ」とか.いろいろ
に云つてをるが、ヨーロッパに職野が始まつて以来、英国から援助の
約束手形を貨つた園は、ことごとく輝杭倒しの形である.フランス然
り、ベルギー、オラン〆また然0、ユーゴスラヴイア、ヂリyアもまた
然りである.−」れ等の粛は執れも英属の理助を串頻みとして、無益の
流取を耕け、多くの閤民を犠牲にし、その闘士をも失つたのである・
 容秋の筆法を似てすればこれ等の閥を流したものは英尚なりと云へ
ないことない.徒つてこれ等の再々が、いまさらさう易々とチャーチ
ル首相の吹く嘗め音につれて柄るものとほ考へられない.
 之む黎†るに、この度のチャーチル首相の駒凱ほ、英米側が奨しい
官業を侶りて自分の主演をいひ現し、似て中立尉、救故国に働きか
け、柏軸側の斯秩辞典投を妨げんとナると何時に、軒打の拍方鵡出の
勅渦中瑚催せずして、之を日本の英米梢猛に射する脅威であると解押
してゐるもので、安郷でいほゆる「親等の宋杉蕃耕を穿つ解はぎる」
の感が潔いのである.
      )ハ
 さきに一寸逃ペたやうに、チャーチル首相は、頻りに日本の行漑を
郡渉しながら、他方において日米南酵間の交渉が肝満更錆せんことセ
簡男してゐろ.如何に英帝園と坤もこの瞭日本を故に娼すことの不利
益であるかくらゐは訣知してゐる背である.出来るなら日本との仰突
を避けるのがチャーチル嘗相の妖意ではないかと考へられる。また▼
メリカにしたところ水、草野以来日本に対して墟々な方法を出て鹿が
らせをやつて来たものの、封英竣助に全力を傾けなければならず、ま
た武内の間電もある今日、日本との平和的脱係を破ろまいといふ希盟
も、一方に持つてゐることは、いろいろな何舞の裡に充分沈ひ知るこ
とが出来るのである.
 かうした事情を考へると、ナでに皆様が木8お叩きになつた漁り、
近衛総理大臣からP−ズグエルト大統領に野し、野村駄米大使を戎じ
てメyセーヂを幾つたといふ事資性、特に東鶉浬く感ぜられる東鶉で
ある.
 もちろん日米今後の槻係が如何に廉朗するかは全く未知放であろが
我が可局としては、繋姐した珂僚冊昇下に在つて、上下】薮、常に灼
熱した火の挽のやうになつで、如何なる串態が起らうとも、之に成す
ペき汲然たる♯冊を、片時も忘れてはならたいことは申†までもない
ことである.            ハ八月二十九日放盆)