商業で御奉公
日米が今一億両虎の余力を革げ
て前払とい総ず、銃後といはず、
あらゆる餉秒、あらゆろ不自由を
堵へ忍んで放つてゐるのは、新し
い文亜ひいては新しい世界を打ち
材でエうといふ、大きな理想のた
め〔敢づでゐるのでありまして、
こβ廿ひ拝8的地にりくまで拝ど
うしても戦はなければならないも
のでありぜす.
それではこの世界を動かす日本
の大きな力は、どこから湧いてく
るのでせぅか.それはとりもなほ
さず、一億餉民のひと勺ひとりで
ある弘達の生活から生れでてくる
ものでありまして、それ以外のど
こからも挽いてくるものではぁ巾
ません。
汝街組剤大臣ほ、今月の一日に
ラジオで「囲のカが観まるのも勤
まるのも一切皆様の心一つにある
のであります.皆捺み心が→つに
圏結してをりますならば、世界に
何ごとが起りませ亨とも、少しも
漁るるところはないのでありま
ナ.どうか諸君、心を一つにして、
それぞれの持場を守つて下さい.」
とかう申されました.
今一番大切なことは紀衝紘埋が
申されたやうに、私たち国民が戦
時下の朗民として、心をひきしめ
御奉公の道にいそしむことであ匂
ます.その良めにほ世を建直し、
世界を建直†私意自身が身も心多
生摘も一切を板木から改めてかか
る必沓があります.さうして元気
−杯、めいめいの持場を守つて糾
率公に挿延しますと、この頃民一
人一人の心構へと働きが集つては
日本といふまこまった力、世兆を
動かす力となるのであります.
一粒の米でも多くつくりだすこ
とが農家の方々のつとめでありま
†が、食料やいろいろの品物をつ
くつた人の手から、これらの物を
使ふ人の手に荘んでこれを配るこ
とが南天をされる方のつとめであ
¢ますヶこれは軍人が敬壕で敬ふ
のが御奉公の潰であると同じやう
に商人が物を商ふのほ即ち榊琴公
の菰であります.
このことはまことにわかり切つ
たことでありますが、これまでは
どうしたものか、兵家はお米を件
るのが目的であり、軍人は戦場で
死ねのが本懐だと考へられてゐた
のに拘らず、ひとり商業だけは、
商ひは磯けの手段であり健けるこ
とが商筆の日的と考へられて衆ま
した.これは一つほ商人が互ひに
偽けを日普として載守Lていくと
止い品物を安く巧り、そして囁け
(き4)
のためね」写さんにも劫叫切であつて
と九が他の中の役に立つたからで
ありま†.そしてこれはこれなり
に長所もあり、特徴もありました
ため、かつては相野と申しまナと
榊けることと同じやうに考へられ
たのであり、搬間もこれを不思珂
としなかつたのであります.併し
今日のやうな槻時下では、かうい
ふ絹ふことが目的で、その硝ふこ
とのために手数料とし†儀けがみ
とめられろものであつて、これと
反封に儲けるために靖男むするの
だといふ考へは行きつまったので
もります。かうした儲け一邸張り
の商究といふものは許されなくな
つたのであります.と申しまナの
は物が少くなつたのでありま†か
ら、この少い物をただ儲けるため
に†りますと、物ほどしどし高く
なる山方であハま†l
またそればかりでなく、儲ける
ためだけの商柴ですと、自然粋山
お金を山和す人の方へ蜘を一几ること
にもなりまナ.その人が本音に必
要であるかどうかに関係なく、た
だ浮山お金を出†ために、物がそ
の人の手許に流れ込むことになり
その反面末常に物を必牢としてゐ
る滞山の人々が必要な品物を買ふ
ことが出水なくなるやうなことが
起巾まナ.即ち儲け山鮎張りの商
果では、物はどしどL高くなろし
また物は閥民の間に公平に分配さ
れないことになるのです.
請う†ると一捜どういふことに
なるのでせうか。
もし公穴便椅といふものがなく
て、務ひをする人たちが桝来るだ
け備けてやらうとかかりましたな
らば、箕ひ手は我光にと巧ひたが
り、“勒の値段ほこれに伴つてどん
どん山南くなることは火を見るより
も明らかなことでありまナ.これ
が楕瑞になりま†と、串鈴者一つ
買ふにも批帯を山のやうに頓んで
一入はなけ九ばならないといふこと
になります.現にドイツでは前の
ヨーロッパ大戦で、かうした恐ろ
しい物便捕食がおこつたのであり
まして、ドイツの紙幣は、そ九こ
そ二束三文の使うちもなくなつて
しまつたのであります。これほ冗
談ではなくてほんたうに馬綺輩一
つが†貰慨二十粛励といふ値段に
なつてしまつたのであります9 つ
まりお紙幣の値段がなくなつてし
まつたのであります.それでは、
いかに商禦する人が腕に上りをか
けて憎けてもなんにもなりませ
ん.それどころか閑の飽済生柄ほ
域茶苦茶になつて肝心な救は出来
むくなつてしまふのであります.
政府が公定債椅をきめていはゆる
低物情政策をとつて釆ましたのは
かういふ理由があるからでありま
す.
そこで今日の商要の温は木の拳
に浸り、帝人は品物を正しく丈り
桝くことが、その未来のづとめで
あるといふことになつたので、甘
のやうに儲け本位で商‡すること
が脊値制として許されなくなつた
のであり士す.
そして恰も兵家の方がお米を作
ることが.そのつとめであつて増
産にはげむことが開代としての利
率公の滝であるやうに、そしてま
た軍人が職堵で働くやうに.俄時
下の閥民のお藁併を安定させるこ
とが碗鸞の温となつたのでありま
す.
ところが「統制々々でやつてゆ
けない」とか「か1廉く男つては狙
をする」といふことを耳にしない
でもありませんuまた搬間でけ商
†が新患制になれば商人は偶けが
なくなつて噴ヾてゆけないといふ
人もあ巾ま†.成軽戦争のため今
まで放つてゐた品物がなくなり、
商lに上つては付薬をしなければ
ならないお束の確な方もあります
(王賂)
また商品が手うすになつて宅行の
少くなつた方も少くないと存じま
†0併しこれほ俄野といふものは
大挺浮山の物朱を必郷とするため
一般の品物がなくなり、また固と
しても、うんと節約しなければな
らないからでありまして、雨宮の
朝廷刹の馬めでほありません.ち
やうど農家の方がお米を更つて、
その収入で生消し、役人が俸給を
頂いてゐますやうに・雨人も品物
を禰つてゐる限勺は、その報酬が
なければならないのは常然であり
ま†.簡‡方両のいろいろの槻栴
の改革も、公党憤格も皆この商鸞
を正しい軌道に魂せ、その配給鎖
粥としての任務を果して賃ひ、そ
してその生活を十分とほ行かなく
ても、必窮な樺舷に保伸するもの
であろと申せませう.
師弟報幽津励といふ術策非の新
拉渕渦潮措かうした商綻本鹿の壊
さがへるため√規ほれて来たもの
でありまして、苓輿が始つて以来
令御仁盛んに展開されてゐるので
ありま†。これも一且別にことが
あるときは、碓でも奄ひ立っとい
ふ日本のたぐひない国柄の有排さ
であります。
この運動の眼目はいま申しまし
たやうに、戦時下8譲の商人とし
てただ儲けるといふ肯い商莱の敏
を枚ぎすてて.所らしい日本商人
として生きようといふのでありま
す.郎ち物ほ少くなつたが、この
少いものを正しく公平に薫りさば
いて、戦時下の所見生朽を安定さ
せょぅといふ榊奉公の粍抑の践心
から出た愛国運動であります.そ
していま「商策戦圃Jとか「斬ら
しい雨溌の潰穂」といふことが、
つよく叫ばれてゐるのであ巾ます
商繋といふことの本営の意味が
今改めて見檻され、そして時局下
の商梁はこのやうに飼家朗に大切
な杜沓となつたのであります。今
や全潮の商人の万々は−この事鍵
を洩じ新らしい時代の絹人として
の喜びと生甲斐を感じて新しい出
費をされ、この束縛は包然貝ふ人
の側にも通じ、黛る人も買ふ人も
お互ひに笑鮨で繁り貝ひをすると
いふ明るい風景が万々に見うけら
れ始めました.
品物を巽ふ側の人も.今日の時
局を上くわきまへて、ぜいたくな
品物は勿愉、無駄な品物を買はな
いやうにし、品物の不足や不自由
は堪へ忍んで、商人の方々が本営
に私達の生活に大切なものを配給
出来ますやう、力を協せなければ
ならないと存じます。
敬時下の綽群生酒は切る人、貫
ふ人、品物をつくる人がコリ位一組
となつて、お互ひに足並みを合せ
て倒奉公に弛んでこそ、始めてし
つくりとうまくゆくことが帖来る
のであります.
「乗るにも兄ふにもわけ合ふ心」
「笑朗の硬手に笑覿の旦手」
この束縛、この笑をお互ひに忘
れないやうに致しませう。一億国
民が一心となつて、寄びも悲しみ
もわけ合つて一つの家族となつて
弛むとき、この時局は必ず突破す
ることが出水るのであります.
(七月ニ†三日放畠)
(き¢)
国策放蓬擬込専用表紙
定億〓十五鈍・遽料≡成
和増柁憎増レ
日本放逸出版協曾
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