法人の在外財産とその保全について 大蔵省為替局長 原口武夫

 日本人が外流に持つてをります肘頭には、一組どんなものがあるか、
またその金叔は何ほどになるかといふことは、最近歴!各万附から御
訊ねを重ける安岡であります.闘際関係が抑留緊張致しまして、外闊
との間に現にいろいろ厄介な周題が起り、また将来も痢倒な事態が徴
想せられまするとき、か弓した微質問のあるのは、誠に御尤なことで
あ々まして、ヰ局柄我が麟と致しましても、電宰な偶廼であ巾ぜすか
ら、持と皆様の御諒解を得たいと存じます.
 凡そ一両の四究が、外聞に持つてをりまする材尭の叔の大小は、そ
の園の外国に射する顛河カの大小を示すものであります.これ等の材
♯株、卒卸の時定性対外貿易を盛んにする瞬因となり、また外醜から
多叡の金を受取る甜を揺すものでありますが、一旦非常の瞭はこれを▼
動良Lて、外樹から必率物資を買ふ力に致すこともM氷るのでありま
す。現に英園は永年に亙り、海外に都税しました亘軒の財産を有して
をりまするが、今岡の大戦に際し、これ等の財産をどしどし動員して、
米閉等より軍幣晶を輸入する資金に充ててゐるのは、皆さん御承知の
泡であります.徒つてこの外留に在る財産の保全活用といふことにつ
いては、各関政府ともに極めて悪夢祀し、不断に注意を怠つてゐない
のでありますり

 外国に財産を持つ場合に.その持ち方にほ、いろいろた形がありま
す.
 すなはち外園の各位、敢債、株式といふやぅないはゆる外貨建穿と
いふもので、持つといふ場合もあります.
 また聴衆に外園で事業なり、営業なりを挺懲するといふ行き方もあ
ります一
 また外園に金を滞つとか、また外国の銀行に現金して使くとか、ま
た企に換へようと忍へば、いつでも換へられる短期澄穿とか、或ひは
商品にして姪くといふ也含もあります。
 かういふふうに財産の持方も極めて多板多様でありまして、どうい
ふ持ち方をするのが二確有利であるかといふことも.盛んに研究せ
られてゐるのでありますレ

 日本人の海外教官の歴史から見ましても.向洋方弼との関係は確め
て幣挨なのでありまして、在外邦人拓枯事難の和常部分が、この地域
に斉在Lてをやます.また裔、北アメリカにも、域ひは耳鼻金袖の必
(1有)
 黎上また性我が移民の‡乗粕様に於いて、かなりの本邦側財産が存し
 てゐるのでありまナ.かういう材庶は、いづれも帝印海外攣展の基礎
をな†ものであハま†が、一朝必挙が揺りました場合には.外国に於
いて渠金を閑竜しま†る上に於いて、▼少なからね文献を致†のであり
ます.

 従来我が頃の馬祥管理ほ、とかくそとに出る金の支柵を締めるとい
ふ、消極的の働きをしてをつたのでありますが、例へば放行者の拭氾
新制限するとか、また軍易上の支抑勘定を減ら†とかいふ方面に.カ
を注いでをつたのでありますが、今日のやうな暇時桝勢になりま†と、
花外材箆の保粂清掃に依り、嘲礎的に閥力針伸ばして行くことが、撞
めて必蓼となるのでありまして、政府と致しましては、これ等の財底
を保全し、活租敷す愕めに特別の控憑穀排ひ、北村試合を紐池致しま
した外国馬券管珊法の改正によりまして、この日的に必喋な戚促新秋
り得る権能を輿へられたのであります.
 また材簸を保†し活用する環めに、時と勒合に俵巾ましては、所有
賓の個人的利零を触れ、相肯恩ひ切つた威圧を執らわばならない場合
もありますが、その際関係老に棚常の損失をかけるといふ−」と軋考へ
られまnので、−しれに僻へ五億掛の損失祁憫をできるやうな途をも打
いた次茹でありますゥ

 また外聞に在る材薦は見方に僻むますと、これを活きたしつかりし
てゐる財産と、焦げ附になつたり、串炊がついた〜して、いはば病気
にかかつたやうな材薙とに、分けることができると恩ひます.そして
現在措きてゐる財産は、これを焦げ附にしたり、ねうちをさげたりし
ないやうにし、また現在烙げ附いでゐる財産でも.、之を生き遽へるや
ぅにしたいと点つてをります。
 先月下旬公布になりました茶列確締山薦閑雅鵜川も、さういふ日的
を持つてゐるのでありまして、規就焦げ附いてゐる材産身許紳に術べ
上げて、これを外交交渉によつて布利に併決†る。蚊ひはそれを他の
日本人に謝流して、使ほせ利用させるといふやうなことむ考へてむり
まナ.
 肘蛮の俳叩げ附り悦凶はいろいろありまして、外閥鵜蒋管剤とか、貿
易統制資金統制とかといふやうに、外嗣政肘の餌す地雛に拘る場合と、
憤激老に安排陀カがないとか、また支排の破滅がないとかいふ個人的
な那怖に拘る場合とがあります。
 いづれにしましても、円本人の外睨に刺つてむ巾まする肘綻が伐げ
附いて、これむ思ふやうに利用†ることができないといとしとは、折
布者の水域から考へましても、普た閥家山☆機から堵へましても・頂
由くないことでありぜするから、これをなんとかして、悌決して行き
たいと考へてをります.

 外図に在る革第や財産に射する収抑といふものほ、火絨省が中心に
なりまして、だんだんにこまかくなつて参勺ますが、その目的は飽く
までも、それを伴出し、それ穀活かして行かうといふところにありま
すから.その粘む十分詠解されて政府の方熊に刑協力あらんことを切
尊する次蹄であ〜ます.
                       (四月入日枚な)