改正された刑法について 司法省刑事局第一課長 大竹武七郎
(39)
 先般和国爺禽を通過し.ニ一月二
十日から施行せられました改正刑
法について申し上げます.
 現行刑法は明治四十】年、すな
はちいまから三十数年前に施行せ
られたものでありまして、その後
敵禽の事情も襲り、また髄隙これ
を逆用した経験土から見まLても
破水中舶する鮎があるのでありま
す。そこで刑法の衆郡改舵とは別
に、いま果断り必黎な部分の改正
k行つたのでありま†.川下故山
の黎齢むお糾し叫し上げます.
 先づ第一に家郷秩序に射する湖
といふ斬らしい娩延む別状けたこと
であります。すなはち人を惑はし

たり、批禽不安穀想き起したり、
粥行預金の収付、その他軽済上の
混風を恋き起すやうな、「うそ」 の
ことをいひふらしたりすることを
耶する親近を設け、また例へば支
那車艶のやうな串艶、闘澱犬提火
災のやうな天災のときに際し、暴
利む柑ることを目的として金融外
を挽乱し、生汚必帝晶その他究黎
なる物資の生産、または配給む阻
辞すること、その他の方法に依つ
て、所民経済の鵡行を貸しく附壱
†る皮ある行煩を残したる老を.
盛刑する嬢定を斬らたに設けたの
であbます.なほ同じく今幻禽を
通過しましたところの国防保安法
の中に、外酌と漁礁し、または外
園に利益を輿ふる目的を以て、こ
れ専の治安挽軋、経済恍軋の行庶
を焦Lたる老を鹿倒する親定を設
け.雨着柏倹つて、周内治安の確
保教師ることと致したのである.
 つぎに今岡の改正の節〓の宰鮎
ほ、公教の執行の適正を和する馬
 めに…釈定を改正し.また斬らしい
規定を設けたことでありまナ.す
なはち公斬の適正、官公史の派出
といふことは、いつの時代に於い
ても必蓼でありまナが、殊に現在
のやうに経祈統制の行はれてゐる
時代に於いては、その必中を痛感
するのでありま†。これを祝辞ら
なければ、経済耕斬の適正を和し
得ないのみならずへ同氏の思想上
に及ぽす形響も甚だ面白からねも
のがあるのであります.そこで官
公髄の腑収賄の規定の不備な鮎を
例へば官公史が職務上簡粍を受け
て、自ら粥賂を取るのではなく、
儀ニ二者、例へば首分の属する熱性
牢に賄賂を桝興せしめ、またほ在
職中不正な行昆をしておいて、温
職後それに関して賄賂を叔るとい
ふやうな場合に、これを崩すべき
規浸がなかつたのでありますが、
今岡これらの港の不俄を補ひ、ま
た従来からある親定もこれを強化
したのでありま†。なほ}官附加
致しておき菅すが、環泣あらゆる
吻費に亙つて、経済の統制が行は
れ、その統制義は、承る和の組
合、または」園睦もまたこ山を行つ
てるるのでありまナ.そこで自然
これの組合または隈他の役A、ま
たは使用人の統制琳斬に撃キる椚
職行搭が、行はるるに繋つたので
ありますが、これらの役員または
位相人は官公丈ではあ巾ませんか
ら、刑法上の鴻職罪にはならない
のであります.併し、これを弊てお
きま†ことは鮮済統制の適正を磐
†ることになりますので、今岡刑
法の改正と併行して、酎家絶劫艮
法及び随時措憧法の改正む行ひ、
これらの組合や、閣牌の役員また
は使用人の冊収賄を鹿倒する規定
を設けたのでありま†.
 さらに刑法絶則の投収の規定を
改正し、浪徴の親売を設けぜした
が、現に他聞の同級となつでをり
ますところの、闇取引に依つて謂
た不法利益は、この娩定によつて
没収することができる。またそれ
を眈に費つて絶つて手元にないと
いふやうな場合には、租徹するこ
とが出来ろことになつたのであり
ます.たほこれは澱役刑または巾
金刑を科した上に、不斐利甚は艮
牧浪徴†るといふのでありますか
ら、相常有数な制裁となろと恩ひ
ます.その他、民#折鞋に欺けた
り、またほ放けさうになると.諷
制執行を免るる烏めに、債務譜が
財産を除囁したり、合名骨批を作
つたり、その他傾蓑渡したりす
るといふ弊事があゎます.これは
裁判の突放を琴ぐる上からいつて
も.また正しい俵純音を保捷する
上からいつても.何とかしなけれ
ばならぬ同額として、漁て裁朔に
閑興する者の間に於いては、卒浸
せられてゐたのでありせすが、今
岡折らたに崩則を儲けたのであり
ます.また偽計、威力、朕合等不
正の手段を用ひ、官公者の行ふ吻
晶の病巣または土木、建築等の入
札の公正を帝するやうな行璃を、
虞椚する規定を設けました.その
他赦鮎に亙つて改正を行ひました
が、批面の関係上これを省略致し
(▲0)
●、†.
 これらの丸潅は、久しく、牡甘
の牢筆致してをりまLた事柄ばか
りでありまして、また廿叩仏陀的に考
へて見ても、何れも不蓬‥礁な、不
払鶉な行持でありまナ。決Lてそ
れを耕いこととは知らずに行つて
仲に佑入るといふやうな心配はな
いのであり甘す.闇取引で儲けや
うとか、りつそり賄賂を粗つたり
五つたり、批●の不安彰煮き起し
た¢するやうな、常軌的に見ても
明らかに破いと息ほれろことを、
法律上にも恋いと甘いたに過ぎな
いのでありまして、さういふ不正
なことをする人に取つてほ、確か
におそろしい法律が肘来たことに
なりまナが.戊面目に、正しい生
活をしてゐる人に封して、何等の
不安を輿へるものでほないのみな
らず.それらの正しい人々を保醸
する痛めのものであるといふこと
を、附け加へまLて私のお括を終
ります。 ハ三月二十六B放逸)