五一欧米の酒手と日本の茶代文学士小林照朗

 欧米の社会は、酒手(さかて)をやる機会が多い社会である。この酒手の不都合なものであるといふことは、欧米の識者と雖も夙に之を感じてゐる。殊にアメリカのやうな現金主義の社会に於ては、この酒手は随分多く行はれ、また之が露骨に行はれるのである。ちよつて人を使つても、すぐ金を手に握らすといふことになつてゐて、

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