第四篇 政治的宣伝に於ける合言葉切手・流行の役割
本篇はアルフレット・シュツルミンガー著「世界史上の政治的宣伝」一九八三年版（Alfred
Sturminger : Politische Propaganda in der Weltgeschichet）の序文並びに本文三章の飜訳である。
101
一、政治的宣伝の諸形態と群集心理
人間が結合して社会を形成して以来絶えず起る問題は、社会生活が如何なる観点に基き如何なる仕方に依つたならば最も合理的に形成され［る］であらうかと云ふことである。共通の生活問題に関する判断に於て、種々異る、往々にして相矛盾する如き意見や思想が必然的に現はれるのは、人間の千差万別なるに基くのである。人間の思惟が愈々発展し又国家の構成員が益々分化するに伴ひ、かゝる意見の差異は益々甚だしくなるであらう。此の事実からして、自己の意見や確信を同胞に伝達し、彼等に影響を及ぼし、反対の思想の感化作用に対抗せんとする希望と必然性が生するのである。それ故に、凡そ政治的社会の存立以来、政治的宣伝が必すそれに随伴する。
勿論、政治的宣伝の形態と手段は、政治的宣伝に依り制限された可能性と必然性に従ひ、又民族と人種の如何に依り、文化程度や技術の発達程度や、戦術的輿件の如何等に依り異
るチ宜俸の方法も亦、・宜俸が国家樺力の把持者に依り行はれるか、其の敵対者に依り行は
れるかに依つて夫々異る．前の場合には、例へば政治的慣制と憲法形式の如何に依り色々
の種類がある。・そして経済的衰俸の如きものもあれぼ、単なる自重自讃に終る宣偉の如き
ものもある。後の場合には圃整且俸の有する如き此等の可能性は無いがノその代り、常に
′
民衆の間に存轟する反抗的傾向が利用され得る。宜俸は公然と行はれ得るか畝密に行はれ
ねぼならぬかに依つて異なるであらう。されぽ「地下運動の段階」に於ては、特に隠れた
陰謀的形態を持つた宜俸が行はれるが、反之．樺九を獲得せんとする合法的且公然の圃率
▲は造かに多くの宜俸方法を用ひることが出来る。
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宜倦は種々あるけれども、それ等に常に共通なものが一つある．それは鮎ち「人性」であ
る。されぼ宜俸方法が古来到る鹿に放て大なる顆似性を有する事がそれによつて理解され
るであらう．歴史は、何時でも一定の同じ契横が政治的宜俸に封し▼て支配的である1とを
数へてゐる・、亀甲、宜俸思慕㌻人間の心理的特性1特に人間の象情1即ち人間の凡
ゆる長所と映軒を考慮に入れねばならなかつた．
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同胞に封し常に計室的に政治的影響を及ぼさんと欲する者は、先づ第一に㍉茸際に宜俸
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の封象となる人間が如何なる性格を有するかを認識せねばならぬ。慮俸者は被宜俸者の精
神的閑聯を把捉し、それに應じて感化作用を及ぽさねぼならぬ。叉心理畢的に正しい契磯や
を選捜し椅紳的そネルギーを節約し得る様にせねぼならぬ。
政治的宜俸が関係する途方も無く廣大な領域を幾分でも秩序付けんと欲するならば、政
治的宜俸に於て特に考慮さるべき人間心理の枚本的性格を先づ考察するのが最も目的に適
つてゐ名であらう．
ウ
政治的宜俸が絵墟の成果を収めんとすれぽ、宜偉は虞け善・美・正義に対する憧憬を人
間に輿へる形而上的要素、不可思議なもの、紳秘なものに煮き付けられる性格をなはざ少
にしたり客ねたりすることは決してなかつた．、
人間の心理的閑聯の分野は非常に大きく廣く而して計り勿れぬ程深いものである。此の
心理的関聯は往々混乱し且不鮮明に或は互に並立したり封立したりして人間心理中に存在
する0かくて人間の原本的希望と原本的恐怖が或る時は希望に満ちた未来像に依り生動せ
しめられ、或る時は銀啓に依身丈は響台と威嚇に依り影沓される。併し個人的な関心が最。
も大なる場所を占砂ろのは薗然である。吾人が利己主義と稀する滝のが常の如く外に現は
／ ＼
れる忙しても、自己保有愁・勢力慾・獲得慾或は他の動機が利己主義に封する成分を構成
するにしても、又凡て此等が1意致されてゐてもゐなくとも1・かくれてゐても明かに
外に由はれるにしても∵利己主義は兎に角人間の先天的特性である。徒つて誘惑と確約が
大部分の人間に対して必す何等かの印象を輿へるのは別に不思議ではない。利己主義に封
、立して他面利他主義が存在すること、徒つて犠牲を要求することに依つて政治的に人心を
獲得し得る阜茶ふことは吾人を慰頼するに足る契横である．勿論それが濫用されると定に
悲しむべきこと1なる．
－
同情心と交騒心とが、それと反封の感情たる毀傷の喜び、嫉妬心及び意意と並有してゐ
る。人間は其の同感に訴へることに依つて、叉不幸や犠牲行為に依つて感動させられる上
岡じく、人間は叉軽蔑・侮慢・嘲弄にも反應し・－1高い地位の人がその対象となる時は特
に然うであ．る－そして政治的立像は往々これに依り勝利を博する．・
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袖√㌘イ㌢すンを求むる感情は1－それが物見高い心、好奇心、喝釆心或は其の他の形に
－
規はれるにしても」土日から宜俸に廣い分野を境供してゐる。興奮の波が高けれぼ商い程、
叉牌挙が熱情的であれぼある程、愈上人類は拡充の原始的状態に立道り、度々人間の低級
なる慾望と本能が喚超され刺職されて、其の原始的性格が暴露され激しく番動する．
更に人間に特有なる政禽的根本性格は、政治の凡ゆる問題にとれ極めて重大である．書
き意味に於て家族・氏族・虐仰共同饅・組図・全人類に封する愛に■於て現はれる殆んど線
lで
ての入間に先天的な敵倉本能は、勿論種々の表現形態と可能性を成立せしめるい併し鎗然
として1此の鎗極的な考を前撞とすれぽ・1血等の心情に封する呼びかけは大いに教典
があるであらう．
－
今；の心理的根本性格たる静態的傾向せ動態的傾向、換官せば一方には倦承を固持せ
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んトする傾向即ち偉統的固守性或は平安を腕ふ心及び他面には「新しきもの」を求むる心
細ち「革新」の願望が想起されねばならぬ．一つは「保守的」契機竿あり、他は「進歩的」
奥横であつて、それ等の契横は礪立し或は相互の合目的な結合に於て人称の此等の心理的
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候向に迎合せんとするのである． b
梵に更に考慮さるべきものとしては、相互に矛盾する心理的傾向かある．それは自由即
ち無拘束性への衝動、換言すれぼ権威に封し反抗する傾向と抑歴に封する憤激であるい右
●
来「自由」と云ふ合育英からは貯衝的な魔力が生れ、それは名人の掌中では有用であるが
詐欺師の掌中では一危険であり、欺瞞的な奇術師の掌中では嗣である。「自由」は政治的宜俸
が常に使用する主要概念の一つである． ヘノ ．
指導者・偉人・強者や事物に秩序を輿へる人等に対する憧憬は失張昔からある。保護さ
れんことむ求め従属せんことを求めることが、秩序や教序を求める願望からでぁらうと或
は単なる群集本能からであらうと－常に、人間に在る此の要素吼、一面に針讃美と英推崇
拝を生み、他面には自己の力の伸張、自書自溌、威光の生成に導くものである．
政治的宣俸は膏に個々人を相手にする丈ではなく、特に鑑代に於ては何よりも先づ群集
を相手にせねぼならぬ．群集は心理畢的意味に於て個々人の総和ではなく、′寧ろ云はゞ一
線の集麟的個鰭であるが故に、此の特殊の群集心理に脾して本能的或は意識的に知つて置
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くことは群集心理を支配する為の前提である．
群集運動が金然特殊な役割を演じ始めた前世紀の末頃、周知の如く特にル・ボンは此の
●
現象を科挙的に研究し一個の畢間隠系を作らんとし寛一般の歴史的経験は、此のルーボ
ンの思想を基礎として採用することの矩雀性を澄明してゐる。
群集の部分としての個人は、知的には低下するが感情的には昂揚されるものであると云
ふ認識が主として行はれて発た。このこ上は群集の行動に伐つて容易に明かになる0群集
、
袖特に衝動的であり、基化し易く興奮し易い。叉群集は多くは皮相的に判断し表化し
表象た於て思惟し、表象に依り最も迅速に影響される0群集の感情は凡て単純で一義的で
熱狂的であるが、こ満は群集の短気な性格を詮明するに足るものである。群集は現賓的な
滝のや事寒的なものよりも、非現茸的なものや不可思議なものを好む為に、群集は極端な
感情に走り易い。愛好は速かに袋敬となわ、嫌恵は恰恵となる0群集は残忍なこと々した
ゎ、激昂の極流血の惨事をも敢て煮き超したりすると共に、信仰的にして無條件的な服従
をしたり、英雄的な献身をなし、個人的翔心を垂然度外祓したりするに至る0正に此の事
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賓は、個人から成る群集が飼人と如何忙全く異るものであるかを最も徹底的に澄明してゐ
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勿論、群集の意見と億仰数詮牲－時代の状態や偉統等虹使者す告併し群集心理に封す
る感化可能性に朗しては、一般に一定の法則が認められる。
右の如き群集の心理的傾渦に依つて、檜苧言語・槙語（全三重）は群集の峯想力に封
／
し特に有数に作用し得る・而して群集に婁想を噂さしめ得る人は、群集に大なる影響を輿
へることが出来る、と云ネことは経験的事賓セあ‥る。叉経験の教ふる所に依れば、次の如
／
・き事に伐つて成る考へや理念は群集心理に時最も早く注入されるものであるじ
即ちそれは一定の断乎たる方津で衰明され、且成し得る限り税擦付けや澄明の必妻がな
′
い「主張」に依つてゞある。加之、その主張が常に反復され而も出来る丈同じ表濁が用ひ
ちれると、やがて所謂精銅的潮凍が形成されるであらう。すると俸播卸ち心理畢的俸染と
－ 雪雲に作用するメカ芽ム、更には人間た崇する棲傲毒が働く。而して特に此の
‥壌倣本能が易々と費動する時ば、それは軽祓す可からざる費困であるじ
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遂には成る人間や業績
ヰ理念から放射される所の吾人が威光と名付けてゐるあの紳秘力に依つて最も力強く促進
ヽ
される。威光の成立する為に協力する最も重要な要因の山は常に成泉であつた。失敗は威
光の敵であ者・即ち威光は失驚よつて滑域するのである㌃ピト㌧ル豊からタルべ√
クスの畠迄は僅か一歩である。」
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以上は人性の廣大にtて紳秘な心理的領扱け崩する若干の側面翫に過ぜぬ。それに伐つ
て、政治的立体が如何なる輿件を考慮に入れぬばならぬかの概略がつかめるであらう0
政治的立像が共の総ての目的及びそれに輿へられた要求を濁す為に用ひる手段は、多種
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藷棟で軋るが、最も椴本的な方法は攻＼の如卦のである0 、
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人をして理解せしめる最も根源的にして最も切驚な可能性は、語られる言葉即ち「演詮」
である。潟詮は管て具有ゼる意義を部分的に失つたとは云へ丁それは他の何ものにも代へ
如きものであつたし、現在でも代へ難いものである。音譜は時と虚との如何を問はす政治
的立体の為に用ひられてゐる。個々人の禽活に於ても、講演や集合の如く人々の集まる大
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小の合合に於ても、言語が用ひられる。髄つて、演説及び拭訟術は背から常に留意され修
練された。それ故、宜俸負や煽動家を養成する篤の演改鋳習合と演説家養成畢校は今も倫重
儲されてゐる． L毒
舌量叩作用の昂揚された形態は洒落・逸話・俸詮卜萌を踏んだ詩文・嘲弄詩・国事詩及び
祝賀詩である．此等の詩は洩る時代には特に歌諮として言語を埼め孟二の可能領事段で
、
あつた。蓋し言語は戌の形態に於てのみ持と虞を超え1存続したからである。特に印象的
な仕方では言語は斜に於ける他の要素と結合される．劇の歴史から見ると、一定の政治的
●
傾向を宜俸せんが為に劇を用ひる企てが廣上繰返して行はれた事賓を吾人は知つてゐる。
／
音楽あ亦非常に大計か影凝力を有するこの要因である0それは結局人間の感情に訴へる
●
のである。その揚合重要なことは、作曲者に政治的宜俸の意囲があノるか無いかと云ふことで
はなく、青果作品が宜偉的目的の為に用ひられるか香かが結局決定的なのである．徒つて
重大なのは作曲者の本来の意囲ではなく、普傑作晶の宜俸手段としての通学成果である．
藷美歌・唱歌・吋諦調・行進歌及び多くの祀賀歌・闘寧歌・嘲弄歌を故に想起され皮い．
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・最後に普の軍歌更に戦揚の姓叫びは味方の勇気を鼓舞し敵に恐怖と驚きを抱かしめるに他
潤璽那増加彗欄化泊瀾頒州接㍑Ⅵ負∴
頂瀾瀾淵憎周溺湖∥竜瀾濁瀾舶
ならなかつたプ
今を去ること飽か遠くない頃造、浄書は語られる青葉と並んで、政治的思想を媒介する
ことの唯芸事段であつた0併しそれは単に葦の諌め芙にのみ用旨れるのではなく‥
ヰ
考へることを憶劫がる人達に封しても用ひられた。特に大部分の人々が永遠の煽動状態に
生活してゐる現代に於て、給董は最も容易に且最も痛切に作用する。嫁い説明文の付bた
＼
又は金然説明文の要らぬ、人を感動せしめる宣跡ち貼札は、大衆に封する宜俸に於ては長
い論文よりも教典がある。勿論、檜婁も色々に用ひられる。碑讃の為にも、軽侮の為に→も
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脾叉賛嘆崇拝の為にも用ひられ、嘲弄葺・務刺葦としても、政治的諷刺飽食にも用ひられ
を造型美術即ち檜苧彫刻・貨幣彫刻が政治思想を支持する為に用ひられた極めて敷く
め事例の存在は、歴史の吾人に示す所である．、 ヰ、
文字が思想宜俸の媒介物として有する意義は、極めて増大し、飛魔的に昂揚した。醜に
舌代人も紛を頂き文字を刻み込んだ。常時既に報骨や書籍を書籍したり複製したりするこ
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領一∴小首
町汀仙J〆′
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．れ†
とに依つて寛俸数巣を奉げんとする企が、遠慮膠ち乍ら市はれた。吾人は此の傾向が中世
の書籍室と記録所の段階から次第に苧レ、逸に娘本術の頚明及び普及が夫々斎らした大
丸い、
なる革新に至る迄の歴史的蟄展の跡を辿ることが出来る。併し最初は此の可能性は狭い範
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●
囲に限られてゐた（勿論常時は政治的開償を有する人々め範囲は倍狭小であつた）0文字に
依り思想を表現したり受容したりす鼻術渦態々に黎達した。技楯的敏速と大衆の受容能力
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が印刷された言葉なる文字に今日の如き野囲を輿ふるに至る迄には教育年の星霜を閲せね
ばならなかつた。壁婁や文字の落書やバピロスの巻物（譲謹、苗代攻及統に書かれた古斉書）
価らビラ・報造奮簡・パンフレット・新開・書籍に至る道の過捏は訴に長く、其の費達も
極めて徐芸あつた卜葦の意義は某に大きいから、政治的な要求と思想の構や琵・攻撃
に対して文字が如何なる重要性を有するかは、後に拳げる個々の事例が最も良く説明す首
●
でぁらう。人々が既に早くから文字の宣慮漑射する意車を如何に高く許債したか長石ふこ
一
とは、最初文字が用ひられた時期に既に槍陶が行はれたことから見て明かである。
音譜・捨妻・文字の三斐素は現代に源で或蹟鴻宜し、或は互に癒合して痩衝的蜜展の進
一
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て計るかは何人にも明かである。桝へば映室・ラジオ・レコード・照明克字に依り直接に、
モーターを有する乗物・飛行横等に俵り間接に政治的宣俸が行はれる．■
心理的に極めて教典ある宣俸の二つの重要なる手段は、特に愛に想起さるべきである一
′
即ちそれは所帯古典的宴偉手段たるパン．と遊戯である守
物質的利益を輿ふる紺束が宴儀手段として用ひられるのは、定に驚くべき事では凌るま
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いか。著し人類の大部分は「いたづきたる者」であり、多くの人間が1施ゝる人間の徐
りに多過ぎることは虞に遺憾の極みである！崩きものであることは古本少し針攣らぬ為
であらう．
・生前資料の分輿・食物雄輿・無料相談所・無料静習合及び其の他凡ゆる利益が提供され
る。確かに往々最も高伶預る動轡さへも利益を求めんとする撥囚となるが、．利益に伐つて
人心を獲得せんとする労力は極めて屡ネ為される．
兜づ演劇に就いて論述しょう．演劇は現代に於ては兵して古代に於け㌃よりも少い魅力
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を濁するであらうか。サーカス、凱旋行列、花火、稔明行列の何れにせょ、多数の人間の物
見高い感情に懲へるものであることに襲わはないではないか。行進、分列行進、祭祀や疏
祭が彼等に喜びを輿へなかつたことが嘗て一皮でもあつたらうか．演劇に於けると同じく、
仕樹と舞藁監督の巧妙さがト教典を挙げるのに輿つてカがある・人々の耳目及び構想力に
働き掛ける為に凡ゆる手段が詩ぜられる．見世物を探く印象付ける為に、有りと凡ゆ名立日
柴・頗明教典・色彩作用が應用される．一面、我々は旗、徽章及び一定の色や象徴の使用
を同じくかゝる宜偉の補助手段に加算するに封レ他面、這の規定に徒つた挨拶や衣服
ノ
に於ける特色は信奉者の一鰭感を誘黎するのに適して為る．
特に重大なのは虫の代表園憶に於ける政治的宜俸である．か1る囲慣に於ける践詮や示
威、規定の設定更には政治的訴訟の審理が宜偉的に利用され、往々忙して主に宜俸の為に
行はれると云ふことは族ふ飴地がない。それ故、公に大衆の前で行はれる拐動的要求と「窓
から脂を乗り出して演説する」ことは凡て政治的な宣俸行為と考へられる。
最後に全く特別な而も最も高倫な形態を有する政治的立像である「賓例」が注意さるべ、
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きである．盲釆偉大なる宜偉力は賓例から敬出した．殊に一の運動のメムバーが理想的な
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臥横から苦難を泊ら身に負ふた時、此の茸例は茸に素晴らしい宜偉力を有する0虞貨の英
雄的精銅と理想的な献身的掛紳とから焦された行禽を敬衝的なもの策略的なものと考へて
了㌢とは、正常でなく且傾薄であらう・併し自虹の芙から生憎犠牲に至羞の凡ゆ
る犠牲から、常に強い感化カ」それが意囲されてゐたと香とを問はザ1が黎出したと
云ふことは疑ひ得ない。
政治的宣俸を研究することは、最も明に目に見え少くとも時折は最も良き解明計輿へる
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政治生活分野を取扱ふ㌣とである．成程、凡ゆる政治浩動の成否如何は、その成具に於て
初めで見られるとは云へ、共の宜俸に於ても既に其の成育が覗はれる．
政治璧且俸自饅は政治と同じく書でも雫虹ない・政治の奉仕すべき目的及び政治のや
り方が、初臥て個々の湯合に政治が有益であるか有客であるかを決定する．
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それ故に、道徳的に最高の人間は、虹禽生活の問題に】身を捧げ、他の事に目を向けね
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樫にして欲しレとの希望は、幾ら温く吐露されても強過ぎることはない．
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宜俸の必要性上境極的可能性を澄明し、急使が曙黒面を有ずるにも拘らす五又を慰心る●
に足るものは、次の如き大なる世界史的粧験である。
如何なるよき思想と願も宜俸を要せぎるものは無く、如何なるよき宜偉と鍵も低位な㌢
思想を永久に賓常せしめることは出来ない。
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