第一九〇号(昭一五・六・五)
  時局と節米            農 林 省
  綿製品の切符制度         商 工 省
  貯蓄債券と報国債券        預金部資金課
  海鷲、支那奥地を制圧       海軍省海軍軍事普及部
  ベルギーの連合軍、独軍に包囲さる 陸軍省情報部
  欧州戦争と支那事変
  英国の戦時体制強化        外務省情報部
  学校給食の実際          文 部 省
  特別寄稿 二千六百年史抄(一六)  内閣情報部参与  菊池 寛

 

貯蓄債券と報国債券


 貯蓄債権と報国債券の持つ使命や性質等
については、既に一般の方々も充分熟知さ
れてゐることと思ふ。殊に報国債券に至つ
ては、過般の第七十五回帝国議会において
臨時資金調整法改正中案として、その
発行方が審議されてゐる頃から、非常な評
判となり、種々の臆測、批判が行はれ、その
発行の日を待たれたものである。新聞紙上
においては地中く、三萬園の夢bとして宜
伸され、泣く米閥在留の同胞からも買入希
常が出払んでくるといふ有様であり、過日
鶉一同報閑横券が繋出されるや、二千五官高
田の債券は鸞川糊日の終了を待たせて文字
                一い●●▲,
添わL督〓即日に全部契り轟される盛況で
あつた。しかもその賛官も殆んど大衆の
        ● ′ヽ
間に滑化され、危催されてゐたやぅに、一部
              ム山▲フ
乗車の手に集中されるとか、富豪の手に落
ちてゆくとかいふやうなことはなく、全く
          t
予行の頓官に副つたものであつた。
一考貯背債券は事舞畢生以来既にその
丈出岡故も十⊥ハ岡、守山頸二億七千五官
富国に及び、キ周常に雫轟し、全く好成掟
を収めてゐるのであろ。貯背債券敢行の歴
史に潤すれば、今岡の支那事襲貯等債券は
帯三岡日のものであつて、劣一同日再挙
常時に蟄行された貯嘗憤券二千茄喝銘二
岡は関東大震乳濁後に敬行された復興貯事
債券八千田宮番園で、これらこ岡分は何れ
も常初敏行の接受械に浸せずしばく雫残
りを生じたが「今岡の分については殆んど
その例を見ないのは、全く環下国民の時局
に封する諷敵の洗さを示すものと富へょ
とノ●

 今岡第二岡報同値券三千五召萬囲(耕而
≡千五官衝撃と節十七岡貯背横券四千高
岡ハ頼而六千諮四)を六月十五日から七月十
日まで昇出すこととしたが、貯宅惜券は上
中期の貰支給抑を日ざしてゐろので為っ
て、国民貯宰装仰の舞岡的‡埼窪動として
施行すちいはゆる菖債支給運動に、そ
の召持として国債と共に鴻げられてゐるの
である。また敢闘債券は、貯事績券では吸
        ヽ●“盲
収し切れない故郷管ハカ、殊に急激に所得
           いんしん
の椅加した、いはゆる中小投朕産業方南か
ら慣壊その遊資を吸収することを目標とし
てゐる。
 今岡頸出の爾債券の條件について丁晋申す
れば、‥琴南報国債券については第一何分
            ”りん●ん
と同棲であり、一枚の券同金額は十園と五
和のこ頓、甘へ川]慣格は券而金額通りであ
る。償濱期限は昭和二十五年九月一日であ
り、抽載は本年八月に第一同壌を行ひ、
以後母年一周(入月)で、輯局償還までには
卜一同の抽破が行はれ、左表のやうな刺埼
金が附せられるが、木債券においては貯著
債券のやうに中途償還がないのである。
。なほ本債券の所有者が、昭和十七年五月三
十一日までに郵便局または日東勧業銀行に
その債券の保管を委託し、かつ仙慣流刑山隈に至
るまで引攣し保管を委託した者に封しては、
元金償竜の隙十和券には七十銭、五和券に
は三十五餌の刺樹金を附することとした。
 僻事憤券の一枚の券而金銘は、十五同と
七嘲五十錦の二穐であり、その雫は慣格は十
周と五囲である。抽鼓は軽率四月と十月の
こ同であり、・本年十月に‥第一岡鞄振が行は
れるが、割増金限度を奨出償格の二首府と
したので、割増金は一等が十囲券に在りて
ほ二千喝五園券に在りてほ千囲となつて
                ′▼み与−’
をり、これと同時に又三通までの組撃を朗
始したので、例へば同一裏のものを三枚
所有し、それが」等に音域すれば、十園券
の三枚組ならば六千囲、五園券の三枚組な
らば三千囲となるわけである。−次に溝還期
限は昭和三十五年五月となつてゐるが、そ
の山間において期限前償還がある。
 最後に爾債券の無料保管制度について官
へば、従来郵便局においては貯著債券及び
小額同僚を、また日本勧業銀行においては
     ていれん
貯育債券を低廉な料金で保管してゐたが、
近時この種債券の顎行政最が漸次増加して
きたので、仙慣券構入h者の便宜をほかるため
に、朝岡偶券の仙設行を機とし、これ等債券の
無料保管姦施する必要を認め、近く賓現
の彊びとなる預簸であるから、利用される
ことをお蝶ハめする。