第一六二号(昭一四・一一・二二)
新嘗祭の御儀 宮 内 省
戦時食糧充実運動 農 林 省
時局と家庭教育 文 部 省
煙草の値上について 大 蔵 省
北海に奇襲敵前上陸 海軍省海軍軍事普及部
台湾の精動 台湾総督府
オランダ・ベルギーの危機 外務省情報部
戦時統制物資講座(二)非鉄金属 商 工 省
最近公布の法令 内閣官房総務課
新嘗祭の御儀
宮 内 省
しんかでん
新纂は、天皇陛下が、昔年の潮毅を、宮中紳嘉殿に於いてきこしめし給ふに常ぺ十一
よくげふ
月二士二日の夕刻から1翌暁かけて行はゼられるあ祭で参る。がこれに先ち、賢朗・皇室殿・紳
殿に紳傾解物を奉らしめ給ひ、且、神宮及官固筋敢に奉幣ゼしめられるので参る。資所皇室
殿・紳厳には午後二時より掌典部員御祭典奉仕、侍従をして御代秤を奉仕ぜしめ給ひ、紳宮には
とヽ▲●}け
牛前七時より豊受大紳宮に1午後二時より皇大紳宮に、勅使を参向ゼしめ給ふので参る。叉官
壱−是ん
同僚敢には早旦より地方長官を参向ゼしめられ給ふが、是日参向し得ざる場合は、後日参向の
とととなつてゐる●
ごE’召い にひなめ
さて以上の御聾主とし給ひし御儀参つて後、午後六時よ牡紳嘉殿に於いて新嘗の御儀
が参るので参るが1午後二時より厳かに御薮鰊が行はれ、次いで御座奉安参つて夕晴迫空る
と’h’ ていh’
雪駄ルを殿内の澄煉に鮎じて庭煉に及ぶので参る。やがて五時三十考温かに守衛隊の奏ア
【臣Eトト【r...巨L賢
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お サ .
る嘲帆が糊える0これぞ、陛下が眈に御湯の御儀参らゼられて、今、麒鮎蹴に掛糾参らぜられ
ひかけの
るので参る。緊張の色祭庭にたドよふを戚デる。次いで掌典部員及架部員は白色の祭服に日蔭
かつら lと くわんばう ’ねめし▲やく こlろピ
蔓を線ひし冠棺を戴き、求女朗役の女官は、那率叔d紹の耶弼に鶴丸著し、日蔭経と心発
‡いし†
とをかざして各モ所定の賓合に着く。此の時、参列の大動位必下従一位、各鹿勅任官同待遇線代・
竺人及僕拍子男各碍線代各一人が帳合への参湛を暗中打開くことが出水るlMつて諸点立
あくしや ●亡
の開に、盈族王公演の御参進が参り、間もなく帯び渚員起立、掌典長祀詞を奏上し、引希いて諸島
しゆつyよ おて1ノづおんしや′1.
起立のうちに、陛下の出御を挿し奉るので参る。これより先、綾綺殿に於打て御手水御節の
御儀参らぜらる。時に午後六時。式部長官前行。侍従一人、嘉を奉じて御前に、同一人、榊
ひがしす¢・ヽ
藁を奉じて御後に、さケして侍従長以下御後に供し、紳嘉殿東資子よりは、侍徹二人御左方よ
しん⊥く
り、脂燭そ以て照らし奉nので参る0
陛下に於かゼられては、自生絹の御祭服を召さゼられ、御冠には舵噺を加へさゼられるいこ
しろのTrし
ごりう一∧い
れは御立報を前方にためて御後に結び奉りしもので、供奉の諸貝も亦祭服に日蔭蔓の冠をかう
にしかくでん
ぶるので参る。妻子より南資子を経さゼ給ひて正面より西隔厳に進御参らゼられる¢此の
時、かねて威朗より繰出せる紳傍稲武は、脂燭を熟れる掌典補、.恥ポを執れる掌典を先頭に、
▲入びのはた▲ ね た し ら か
港宏鰭盟槽、多恵良加を執れる掌典、†人一役にてこれに次ぎ、離那中琴舵舶祁琴弼鮮呼
一
秒針呼術那琴舵桝中郡を執れる女官」人一役にてこれに次ぎ、更に御飯宮、鮮物笛を執
ご止んは・− なlものはこ
かもものばこ おんくだものばこ あ技びのしるづけ め のしるづけ こうきん
れる掌典、干物宮、御英子宮、地汁漬、海藻汁潰、杢惑を執れる掌典補、同じく一人一役に
てこれに次ぎ、更ほ又斬新魂朋郎一増紳湖朋郎一朝術那朋朗一喝紳朝郎郎朗舶を二人ゴ
ひがしっ王ど み
つにて昇きたる掌輿補これに次ぎ、列をなして混むので参る。其の先頭が紳嘉殿の東妻声の御
世し と けづりき
階の下に到ると、渦燭を乗つた掌典補が右に避けて北面する。次いで別木々執つた掌典が階下
けいひつ をは
に進んで、オIyIと響輝を高く強く長く唱ふるので参る。託つて左に避けて南南アる。以下
藷貝これに倣ふので参るが、このyIを、笛所役の染師が、比堰くより引取つて吹き始め、こゝ
に紳*歌の率芽となるので参る。
此の一瞬、此の地上が忽然紳の世界となり「愈モ新嘗祭気分が横溢するので参るが、長くヰ、
陛下には、響辟の考をきこしめされ、西隔殿より本殿に進御の御ことと挿せられる。かくて御
.おとば●
殿を仰ぎ奉れば、今、湛御を挿した正面には、白布の御幌ゆつたりと垂れ、其の左右には、御
とlし伊
農越しに昔ながらの燈火風なきにゆらぐ。更に眼を東にやれば、東壷声打算子に於いて行立の・
と●lの
執物の受渡が、、御殿の内外で辞かに符はれてゐる。特じて廃上を見渡ゼぱ、卦在の廃億僅かに
周】園を低く照らす参るのみで参る。
さて 陛下に於かせられては、唯御一方」本殿に進御参らせられて御座に薯御、御手水の後、
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分秒の御すすらひ町歩らせられデ、紳餞御親供を薗ばされる0而して虜の問質竺時間牛に及
ぶので参る0
是日早旦以水、・鼻租を始か奉つて、渚紳に対しての御他の御儀は、酪に済まゼ給ひしが、さ
あ′りト‥
て愈」これをきこしめされるに曹つで紳思を息ぽし召し給ふ御戚殊打深(、吏めて其の掛初
穂をポ舶那舶桝批参らせられるので挙る0御急御敬紳の叡慮の御厚き、拝察する払義なき次.
第で参るが、かく水き娃瓦つで兜如空す御殿はと申せば十和曹丸顔きにも拘らヂ、御革かしみ
ぁんとん やみ
ては、唯々四隅に曹の行燈やうの白木の澄火が一基プゝ供ぜられて参るばかりで暗にひとt
だん
く、.且っ嘗つて唆を取りしととのない御間で、あ轟いことはいふ計でもない。
かくて長時間に亙りての御親供を終らゼられるや諸貝起立の間に、御秤租紳郎郎を奏し給
ひ、絶っ・て新嘗の新嘗たる御直曾の御儀を行はゼ給ふので参る0如何にして行はゼ給ふかは伺
ふよしもをいが、御代御代の御記に拝し奉ると、御敬虔無比の御かげが仰首奉られ、・其の御意
義を幾へば、紳儀存立到薯の喝御糞軽の響称をかけさせ給ふ御儀も息ひ合はされて、鼻租よ
り御拝受の御趣旨度々たるを挿し奉るので参る0やがて紳傑那やとな牡再び御手水参りて紳
僻遇下と在るが、とれに先ち、御参列の皇族王公演の御群が参町次いで大動位以下の辞意が
よひ
参軋入時といふに曹是立秒間に入榊参らせられる。これで夕の御儀があ済みにな軋′′夜牛・
十一時に再び出御、これより二時間、前俵の如く暁の御儀が行はせられて、午前→噂襲師が
せんrい †んけい
一段高くかなプる「千蔵」の黎もめで托く紳嘉殿の御正面より入御参らゼられる。渚貝溜敬以て
起立「神々しき大御薮を押し奉つて、戚激の内に参集朗に退下する。
と▲のあかりのせちゑ
これより参兆所に於いて、台への豊明節句大埼の大嘗祭後の大饗虜し日の御儀と同一
しろ きくろ ▲す
御趣旨を以て参列舐貝に、白洒黒洒を賜はるので参る。こは御飯御粥の光来と共に、.各地方
しんら・)
の郡部椅盤の方々の、過去二年の至誠辛弊の結晶たる叔穀になつたもので、夕暁の両儀に依つ
きみ おほみハぐみおはみひかり
て紳と皇との大御誠大御光がこもりこもつた食く牽き御酒で参るが、譜貝は全開民否全人類
の代表の心構でこれを押戴し、暁粍きに、宮城を退下するので参る。
けんr
以上に依つて宮中第一の麒俵たる新纂の御終了を押したので参るが、顧み奉れば、盤気殊
し しろのアyし
に身に払む初冬の夕つ方、御湯のこと参らゼられて綾綺殿に渡御、御祭服が自生約の上に御冠
に舵噺を加へ給ふので参る。しかもかゝる御事は、上御一人に限らぜられるので参つて虎く
晴(塞き御殿に御瑞坐二時間、夜牛更にこ時間0加之、明治天皇には、この幾夜、猫且}しっ
おんつつ〆
とりと御汗をか1ゼ給ひしと停へられ、今上陛下には、御意を押し給ひての御奉仕々拝せり、
と承はる。恐憫措く所を知らない次第で参る。
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滋に経みて史々挙るに†島組茨照大御紳が、今で申すと無限瀧筆勢すづ人類を無限に保盈
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lけlちのかみ 入たl【
するものは何か、それは凝結物なりとの息召灯下に、これが優良租を求め給ひで保食紳に痩給
りくがムせ1ノてウ I
ひ直に高天原に耕作ゼしめられて、これ晶嘗遊ばされ、以て光拳明彩六合照徹の御霧徳に御
みづはのくに
展開参らゼられる。爾雑穀物は、一切のものをいかさしめるものとなつたが、皇孫この瑞穂固
あわのこやわのみことふとたlのみ・−と
に御降臨に際し、皇組にはこれを天兄屋命太玉命にあ渡になる。雨紳は紳と皇とれ大御心を
士にl
奉戴して、これをこの地上に耕やし、叔戌つて、皇租の勅の随に、皇孫打まかせ芝つり給ふの
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セ参る。皇孫これを新嘗題ばされ、以て、鼻組の一切のものを生かさしめ給はむの紳慮を真に
し給ひて、御歴代に倖へ給うた。
是を以て、御歴代早春年数を斬り給ふ々常に盈世界を念とゼさゼ給ふので参る。蓋し農事が、
かい伊やく
我が開駒以凍の使命たる地上の完成如ち天下を調へ給ふ重要事項たるに依ることと息ひ奉る。・
おlん
かくて惟み奉られるは、御督今が如位飽の際「普ク人類ノ海馳ヲ金サムゴーヲ巽フ」とのたま
ひし潮事で参るが、徹宵の御奉斎、袈夜の御汗、御意を押し給ひての御事の、因つで凍る所の
窺はれて、紳と皇との絶大の大御喝天n地との一貫の大御光の仰ぎ奉られて、良しとも長き
極みで参る.