第一五五号(昭一四・一〇・四)
  映画法の解説   内務省・文部省・厚生省
  労務動員計画について       企 画 院
  次号は三周年記念号 附録、欧州時局要図
  石炭販売取締規則について     燃 料 局
  国境取締法の話          拓 務 省
  湖南作戦の状況          陸軍省情報部
  支那沿岸封鎖と法幣の崩壊     海軍省海軍軍事普及部
  欧州諸国の防空計画(下)      内 務 省
  欧州戦局日誌
  タイ国の不良華僑弾圧       外務省情報部
  精動の頁
  最近公布の法令          内閣官房総務課


雰・務動員計童につい′て
                     企   登   院
  −いはゆる「人と物の動鼻L

 近代戦はその本官上交戦国家に放けるすべての部面忙
五つて有形無形、あらゆるもの1動員を要求する囲家線
                  上Tlつ・…レく
力戦である.しかしてその枢軸をなすものが人と物で
ぁることは、この雨音を中心として現下の撫動員瑞制
       小くlウ
が轟傭され、確立されてゐる‡‡を見れば明らかであ
   一叩
 る●
 大規模な宇野我は射ガな物資を滑耗す宅これに要す
                      一Ill与

る妄材を充足するために甲家は鹿にその鵜カを♯げて
            lい●▲▼
この物資戦、救済故に封鹿しなくてはならない・
 しかも今次東郷‡蒙は鶉多の特異性をもつてゐるので
    ●■んづく
ぁって、放中戦争と連投aと併行して染行しなければ


                    く▲●んナい
 ならないこと、挽官すれば武力我を先途する穎めの革
帯資材と、内外の建設に必要か資材確固時に充足しなけ
 ればならない鮎に、今日れが靖が普画してゐる戯時世制
 の最も大きな特異怯む見いだすことができるのである・
戦争そのものが莫大掛物箕臣事する、他方生産力の瑞牢
 大陸の捕獲等に必要な資材も亦少くない教丑にのぽるの
 である.徒つてとれらの生産や捕我等のために帝宰され
           川−くL▼●
る昇九の増加が−斤拍革む加へられるだらaことも泉ひ
ない.こ1に軒家の人的及び物的鵜カは持合的企‡の下
        、ん一hr
に1苧遺正に綿成され、最も敷革的に窪用されなけれ
 ばならないのである.
 政府はさきに本年度空易貞計‡、♯鳥篭力費計一
及び耳鼻計壬定役宜し、ついで怠る七盈首の関弘に放
一r

■▼


一■

 一
 _




一▼
 _
 _





 _

 一
__


 一
_●
 _


T
 一
一▼







 ■





 †



 一■


 ■







 ■
 ▼










 ●


 ■
 ▼
 l■

 ■
 ■●
 l▼


 ●
 ●



 ■
 ■
 l
 l
 ●
  一
 ■
一■
 一
 ■
 _▼
 ▲▼
 ■
 ■一−
 ●
 一
 ■
 ■
 l
 ■
一▼
 ■
 ■
 ▼
 ▼
  _
一▼
 ■
 ▲■
 _
 ▼
 ■▼
 一−
 ■
 一●
 ●▼
一▼
 一
て、本年度弊移動良計婁及び資金統制計‡む決定した
ことはすでに蟄表された洩りである.これを以て所謂
              一いぴ
「人と物しの動員計書も−應の盤備とみたわけであるが、
lt                  い}几り
固よりこの雨着の間にはその重要度に於て優劣はなく、
▲▲九小
恰も串の両輪の如く相帥聯し、相結合して線動員健制の
完全な巡行が期し得られるのである.
   ▲t
 今岡の替務動員計登は、この級動員鰻制の一発として
の「人」の動員に属するものであることはいふまでもな
い●

    〓 券務動員計真の昏手

                         付い ●
 わが国に放ける労力の需給状況は滴洲事変を契機とし
て輿常な変化む一不すに至つた.郎ち労力の寓要は急激に
            ばつばり
均れし、今次支那事変が勃致すると弊にわが図の労力帝
       ム l、ん小・’
給は著をしき不均衡を釆たすやうになつたαである.・
                          l・つ・l
 今日到椅ところに人の不足が叶ばれ、求人磯が恕へ
られでゐすやがそれである.しかしわが囲の生産力は今
後生産力破充計宴の‡施を漁じて急速に瑞充しなければ
ならない耳情にあるので、.労力の帝宰はいよく多くな
        ヽ一手・い ▲−モI
るだらうことは容易に理想されることである.それ故も
し労力不均衡の現状むこのま1に放浸し、仙労務需給の適合
            モ ty
を因るため有数な措置を詩ずるのでなければ、わが国の
    りひ ていとん                 」汀んモウ
生産力は途に停頓する忙至り、薙いて瀬戦闘能力の減殺
                      lヽ一てつ
となり、やがては東亜新秩序建設の里美に辟鉄を発たさな
いといひ難いのである.仙労力の裔給調整のために国家が
             はい も     lモ と
必重な統制を加へ、その配壇の適正を金団しなければな
らない所以はこ1に蛮るのである.そのために今岡の弊
       一つてい
移動貞計婁は設定されたのである.
 今その大鰻を述べ∵ると、その目的とするところは、
               rん“レ●
現下の長期戦態勢下に於て軍務を充足し、生産力凍充許
            しんこ・’
宴を途行し、輸出を振興し、また団居生活の必寓を確保
するよう弊務を統制運用することにある.これを具膿的
にいふならば、一今日固家の最も緊要とする諸産業に放け
                 ▲て▲■が∫
る−般弊済者の帝給む・いかにして適合させるか、特に甚だ
しい不足監督げでゐる技術者や熟練労務者に吐いかなる
・lい■モく
封紫を静ずるか、また右のやう怒量的封策からさらに進

l
l
…詣

l



l■
】●
■■
1−

一l
■■
l
l

_
■●
【l
l
’●
l
l

】1   .



一l



l
l

l







l




l
l
l
l
l
▲■

_●
l
一−

l
一■
1
 _
l
l

1−

l

一一−
1

■■
■−
1
 一
l


一■
l
 一
一■

 一
l
一一
l
■■

一■
l

一●
■●
l
l


▲■

■−


 ■
 −■
 ■
 l
 n
 ■
 l
 l
 ▼
 一■
 l
 ▲■
 ■
 ■
 ▲■
  一
 l
 T
 ■
 l
 ■
  一
 ■
 ■
 l
W
 ■■
 一
 ■●
 一一
 l
 1
−●
 】■
 l
 l
 ヽ
 _
一▼
一●
 ▼
 †
 ▼
 †
M
−●
 ■
 ■
 T
−一
 ■【●
 l
 ■●
一●
 l
−1
 1
 【l
 ■
_●
 l
−■
 l
 l
 一
 l
 一
 1
_−
 ■l
 一
山■
■一


l
1−
一I




 一
■一
■一

l
●●
1−
1■
一T
1−
1
 一

l
l
l

_
■■
一■

●■



_

んで質的封宋として、いかにして労働力の糠持楕養及び
                     Mレつし
モの能率増進を囲るか、なは又本計葺の甘尭を確保し、
      lんくわつ
その渾用を糾鰍ノするためにいかなa方途む辞すべ針
か、とれ等に封ナる緒般の方算が大場その内容となつて
ゐる灯である.これ等の節々の間常について少し詮明す
ること忙しよスノ●

   ≡−般労務者の需給調整
               くわじ一,    はん■ん
 昭和五・六年の不況昔時、人口の過剰、失業者の氾濫
        与んr      ●●く
等が敢合間凝として論議されたのは未だ記憶に新たなこ
とであるが、今日わが囲産業とくに重工美都門の飛躇的
尋展は、これらの過剰弊カを吸収し轟し、倫ほかつこれ
     川レ一■l−1
に対する需要は止ることを知らない.
 そとで本年度の労務動員計葺に放ては軍需産黄、生産
力瑞充計葺産業及びその附帯産黄、捻出及び必一菅M産巣
              ●んlう    lいし●l
泣びに運輸租借黄等、時局下最も緊要な産業を対象とし
て、これらの産真に放ける労務者の新規罫事故を推榊し
          ●●か●
てとれをいかにして賄ふかといふととに王鮎をおいた
のである..この一般弊妙音の新規帝濱は、内地の前記産
                             一汀ん
共に敬ける需要増加とエ菜、錦菜及び姦共に放ける減
 ll
耗補充に要する数とを合計し、.なほこの外に内地よか瀞
洲への移民専む加へて男女計約首十常人と概定したの
である.
          ば}だい
 もつともこのやうな尤大な新規寓要は、満洲事華後忙
放けるわが国カの飛鵡的な埠温故展と共に急激に増加
してきたのであるが、本年度に放ては、長期戦に封癒
する生産力碗充計丑の耳施が促進されるやうになつた
押係もあつて、一盾の増加む見ることとなつねのであ
−¢●
 しかし乍ら、か1る尤大な需要々賄つてゆくことは、
         こ ←つ
昇抄給瀕の相常に枯渇してゐる今日では容易なことでな
く、この鮎に計喜的な労務動員の必要があるわけであ
る●
 そこで一般昇渉者の弊挿絵瀕として考へられるものは
いかなるものであるかといへば、その第∵は小畢枚の新
規卒業者▲毒常科卒業、高等科牛途温畢、高等科卒黄を
 l
 ■
 ■−
 ■●
 ■
 ■●
 一
 」l
 l
 一
 l
 ●
 ■
一●
 l
 l
 ■
 ■
 ●
 l
 ■
  _
 一
 ■
 一■
 ■
 ■
 ■
 l
 ■
 ●●
 一
 ▲
 ■■
 ■
 ■▼
 一
 l
 一



 」■
一l
 ■●
 一
 1
 _
 ■
 _
一■
一■
 一
 ■
 一
 一
 ■
 _
l

l
■●

一l






一●


l
一丁−


■●
 _




 一
一●
一一





 一

l





l

■●


…さ
‖ ⊥



含む)である干いふ士でもな(、これは最も重要な弊挿
絵瀬であ少、その就糠についても配置の藩正化の飴地が
少くない.従つてこれらの者の就職忙ついては、今後】
段の規制む加へることが考へられるのである.
 粛こは物資動員計書の逮行によつて生する搬扱者であ
るが、これらは物資の帝総統制の強化の結典輔職または
    一 r                一▼一いし●
失発む飴俵なくされたヾいはゞ事安閑係の犠牲者である
から、棚串施設の錬充専の方策を絆じてできるだけこれ
を時局鹿発へ特職させ必輩募の充足に箕する必挙があ
 る†
 筋三は就職の意志軋もつてゐながら未だ生共につく概
合のないいはゆる未就莫者でむるがへ、これ等の者の就職
む棲力斡旋する必要漣頂上とはいふまでもない.
 弟四に有力な虜給瀬として考へられるのは農村セあ
         ’I い
る.たどての嘗H留意む宰するのは、音響教生後農村で
は嘗TTの應召」膚召の徽蟄、時局産菜への嘗力供出
等によつて瀾普複鹿の労力が引上げらルー為るのでぁる
から、今後との方南からの労力の供出についてはできる


                  小んl●
 だけこれを計‡化して吟くことが肝要で計るといふこと
 である.
  なほ本計壬では昇五に商菜その他に放ける羞葡減可
 能な業務の従事者、第六に女子無業者、弟七に移住朝鮮人
                            一つ▲てい
 を労務給源として挙げてゐる.粛五の給源を新たに設党
 した意味は、商菜の】部その他の菓抄に放て青社年貢
  ‘つ一汀ん
 の節減む肺り、場合によつてはこれらの黄称への青年男
 女の虐入を制限する等の方法によつて必要弊妙に向け
 得る努力を生みだぎうといふ鮎にあり、第済のそれは
 例へは、これによつて第五の給源ヰ背年男子の昇秒を
 節減させた方南に対して、一部女子む以て代用させる
                  小んし●l
 等のため忙女子無業者の就職を勧奨しょうとするにあ
 る●
 以上の給源上り供給される労力で前儲約首†萬の新
 規帝要に充て、帝給の適合む節つ瀧のであるが、第四乃
                   ■ ▲てん
 真澄ハの給源はとくに不足補域方策として設定された
                        ■lい●●,
 ものであり、h従つてそれJ川〜の方面に相昔の影替ある
     い●
 ことは香みえな.い.とくに真打よりの勢力供出について

         く」ワん▲●
は供出後の影響竣和と糞生産確保のため件菜や施設
の協同化、集珂的移動労働、・共同稚児、共同炊事、高力
蛾械力利用の横充等の領溌を辞じて、労力の能率的利用
と阿ると鶉に、▼農村及び加帝の間に労力の季節的調節と
行ふ尋必輩な稽亀を新郎したのである・

   日 枝術者、熟練券務者の需給調整
 攻術者及び農林藤津者忙ついても、→般昇移者以上に
箸るしい不足を生じてゐる驚愕なので、速かにこれが補
填衆と碑じなけれはならないのであるが、何分忙も攻術
                        ’ヽん●ん
者、聾野津者等はその性質上塩期茸成が囚搬であるた
               ●一一_‘ヽ
め】般昇務者の場合と異甘、急速にこれが帝給を適合さ
せろととは不可能である.そればかりでなくこの種の昇
汝者については、内地の帝婆む充足するだ竹でなく、さ
らに外地補充等に放ける廃業関数と助長するために、今
後多数の枚術者や熟練弊渉者を内地から幾らなければな
ちなくなるのである.従つて本年度の計‡に放ても、義
常妙技砺者については日・浦・立と劫じて、エ菜、鞭菜及
                                                                                                                                一



                        ● 一I
 ∬交流糞等に放ける新規舘畢む義上してこれが舘給詞
       一りてい
 並の方常々設労したのでぁる.
   ▲lウ■■
  尤施政術者の館給調整にづいては、すでに昨年度に
 放てエ・叫瀾係の拳柁及び拳科の新設埠読替の槽澄を辞
 じてその養成に努めてゐるのであるが、これらの拳校か
 ら斬らしい卒業者がどしく出てくるまでは、鼓術者の
         ●■Iくつ
 帝給帥係灯相常窮屈であることは免れない.
  勿論本年度に放ける技術者の薄給帥係が甚しい不均衡
 状態にあることはいふまでもない.
 そこで本年度の計‡に放てはできるだゼこの歌態と
 くわん■秒
 按和するために、不就美技術者の就蛾及び使用の勒共斡
 旋、現行技術者放免制度の瑞張活用及び特別の鼓術認定
 制度の創設、技術者の能率的利用その他竣術者配置のせ
 正化等の方朱を詩ずることとしたのやある.また必宰已
                  ▲▼■●ll一丁一一,
 むと得ない場合には、後用の手段によることもあるで
 あら■う.
 なほ熟練費冴者についても露係の窮屈なことは技
 術者と同球であつて、その急壊な補給は困難なため、だ
               川レ●ん
いたい前記技術者の場合に準じて持壇することとした
のであるが、・特にこの場合は、経験弊秒者に封する再教
育搬設む横充してト熟練労務者の不足綬和に賛すること
                          tしっ
としたのである.軒ちこれは粧飴弊移者の中でも素質の
                   くん▲いん
此校的俊秀な者に封して短期間の訓練む施すことによつ
     r の・’
てその技能を向上させようといふのである.

    五 螢働力の噂養及び能率増進

 】般弊粉者、技術者及び熟練労務者の量的需給調整に
瀾するせ斧は以上述べた独りであるが、今後わが国に放
ける生産力の綜合的淡充を闘るためには、単に救景的な
碑給の適合乃至調亜といふことだけで足りるのではな
く、さらに進んでこれらの弊秒者の質的向上を期するこ
 とがきはめて肝婆である.
             一いしんたん小ん  ●−つくんれん てつてい
 即ち本計宴では弊抒者の精紳鍛錬及び紀律訓練の徹底、
                           一′ヽ一い
保健術生施設の横充、災寄防止のための弊働過重の抑制、
                 てつてい
新入弊拷者に封サる安全教育の徹底等が労働生産性の向
      ふつ一つ
上の間凝と解凍なる関係のあることを考慮して、前記藷
 方策の徹底強化む期してゐるのである.
  とくに年少者や女子の就菜は今後一盾増加するものと
                            稚 r
 考へられるので、この方面に封して特別か考慮と保汲む
 加へることとしてゐる.
          の・’■ワつ
 また積極的に能率の増進を因る虎め[作業方津及び設.
                   へ1Jし▼,
 備の改曹、枚能の公開、敦妓、表彰等を行ふこと、賃金
 の銘制についても労働者の生活の恒常性の確保、労働生
 産性の・向上、弊粉需給の楓滑適正化に留意すべきものと
 してゐる.さら忙雰秒者に封する生活刷新運動の徹底に
                 けん“しつくふV
 ついては、とくにその生活を健賓化することに重鮎むお
    て▲r一つ は・,‡く
 いて適切な方策を誘ずることとしてゐる.
  なほ今日緊迫を骨げてゐる住宅及び交劫の問題は労働
 力の純梓橋養、能率の郡淑の見地からも、女た昇移動負
                        かいけつ
 そのもの1必要からも可及的速かにこれが解決を囲るこ
 とになつてゐる.

     六 紙動員鴇制の新段階

  以上娃労務動員計婁の概宴を述べたのであるが、か1

、る計茸の設定が必要になつたことは、と畑も瀬ほさす戦.
時下に放ける労働力確保の問題がいよく農事性々加
へ、国家線動員健制はヰ格的段階に入つたこと獲不すも
 のである.
                         ● lん.●・’
 もとより本計壬の賓雄を確保し、その運用を糾竃Zす
るためには、一円外地に五つて中央、地方の弊移行故地構.
む蒋備瑞光することが必磐であるし、同時に労務管理横
  一いぴ           ●,くしん      ▲モん■l手
樽の輿備や産業報団曾の活動む促進させることも緊輩で
          ヽ
あち.しかし」さら忙末輩なことは、時局下における労
                  にんし●
紗動員の重要性に封する囲民の認識と自我的積極的な協
力とである.
        ひ ●′1一て▲、はつてん
 わが国力の飛躍的黎展のために官民−致、本計室の拭
滑なる‡堀のため溜協力きれるやう希望する次秀であ
る●