第一四六号(昭一四・八・二)
  満安国境紛争問題          陸軍省情報部
  事変下の我が連合艦隊        海軍省海軍軍事普及部
  何が「軍用資源秘密」か
  支那事変従軍記章の御制定      賞 勲 局
  ドイツの青年宿泊所
  南支沿岸封鎖の強化         海軍省海軍軍事普及部
  日英東京会談とその反響       外務省情報部
  日米通商航海条約廃棄通告問題
  日独貿易協定仮調印
  最近公布の法令           内閣官房総務課


事変下の我が聯合艦隊 海軍省海軍軍事普及部

 去る七月二十一日、 大元帥陛下に於かせられ
ては、事変下の国務殊の外御多端なる折から、畏
くも炎熱の洋上遙かに御艦を進めさせられ、親し
く聯合艦隊の諸訓練作業を臠はせ給うた。
 この日聯合艦隊将兵は、太平洋上に金色燦たる
天皇旗を仰ぎ奉つて士気いよ/\揚り、水上諸部
隊を初めとし、潜水艦部隊、艦隊航空部隊の戦闘
作業を実施して、立体的近代戦に於ける実践その
まゝの状況を天覧に供し奉るの光栄に浴し、無限
の感銘に打たれた次第である。
 かくて我が聯合艦隊将兵一同この光栄と有難
き大御心を深く肝に銘じ、又現下皇國未曾有の重
大時局に際し、聯合艦隙の責務のいよ/\重且つ
大なる所以を切に自覚し、一層奮励努力、一意聖
旨を奉戴して練武に精進し、更に大いに実力の精
練を期し、以つて護国の大任を全うし、大御心に
応へ奉らんことを誓つた次第である。
 そこでこの機会に、我が聯合艦隊について、述
べてみることとする。
ヾいlい
そもく我が聯合艦隙は帝囲梅軍の精銃であり、我が
こんかん▲
海軍兵力の根幹である。だから、仝港宰の横能は之を拳
げて、艦隊の戦習の針大削掛に向つて集中されて¶
のである」
‥レ▲丁,ぢ’うムたん
云ふまで滝なく、臆隊は常仕不断、海上囲防の第】
〜鶴に逮つて、団軍の発大使命を凌行しっ1ある絹のであ

仙つて、苧時であつても戦時であつ七も常に共の戦園カ

lくわんペさ。iぢたう
…の売璧を樵持し、資カの浦を持して故つべき時紆の到

1ちいモくさうし‘い
…釆を待つてゐるわけで、いはゆる有事郎應の賓勢を保つ


叫てゐる。だから、聯合艦隊の脾兵は、常に戟場にある心

…構へで日夜練武に精進しっ1あるわけである。

…今歪攣以氷、帝圃梅軍が弥基つた、そして現に執
州りつゝある作勒行動に就いては、既にしばく詳詮した
lムくざつたr
…劫りであるが、潅、睦、峯にあの複雑多岐、多種多様な

叫作勒行動に徒事してゐる海軍の諸部隊は、主として支邪−

…方而艦隊忙鳥するものであつて、我が聯合腹隙はこの支
−はいrあウJく
叩邪方両舷隙背後の一大戚力として、第三靖に封し吏に大

叩なる作戦に備へてゐるのである。尤も今攻事攣の首初に


叩於いては、聯合臆隙は支郷方南艦隊に協カし、作戦日的

叩津成に大なる律割をなしたのである。。
叩郎ち、。与攻蓑桝鮮するや、我が聯合艦隊の威カは、

叩能く西太平洋の海と峯とを制歴し、その一艶は睦軍部験
一・lんrヽ
▼の捻迭掩護に任じ、外征の我が睦軍部陳をして、安んじ
て海む趨えて大陸に進出せしめた。月除の後戟火が上海
に飛ぶや、横を柴でず行動を閑始し、舵隊の一部は直漢
′・1・▲・ん
我が増瀕睦戦隊故びに睦軍部隊む上海方面忙輸遽し、又
し●▲だん
一部は受邪滑岸舵行遽断にも塾事し、或ひは艦隊自ら支
郷滑岸に進出tたこともあり、又その有カな艦隊舵峯部
陳を以つて直壊支邪方面艦膜の作戦に協カしたこともあ
つた。
しlん
しかしながら、我が聯合臆隊は概ね封支作哉支竣の多
勢を保ちながら、主として紀海に奄つて猛訓練々‡施し
▲ひ▲て
っゝ今日に及んでゐるのでせる。跡ち支郵を封手の作磯
、ん’ん
に故いては、聯合艦陳はその戚カの片鋳を示したに過ぎ
L▼●く
ないので、像裕縛々たるものがあることを知らねばな
らぬ。
。小ん一∫くわん‘,。
今次事攣以衆、漢薄草二囲の無用の干渉む完封し、帝
●‘んくわんてつ
囲外交をして穀然として正義の主張を貫徹せしめたも
のが、彼の満洲事撃常時と同棟、帝囲海軍カの傭たる各
▲T小
鹿地びにその優し難き‡力であることを、われくはこ
▲−い一−
の際銘記しなければならない。

07

今や事攣は第三年に入つて、事攣嘘理に抑する外交勒
た‥いなは
はこれから漸く酎にならうとじ、加ふるに閲際情勢は
はL−かんしゆ
吏に新たな危櫻を準まんとする気配さへ看取される時、
我が聯合艦隊の任緒は更に一投の景妥性を増したものと
いふべきである。
××)ハ
ヘ。り寸い
次に艦隊の止桐制といふことに就いて少し詮明してみよ
スノ。
海軍の艦舵は共の償抄に應じて、それ人\特殊の性能
・′,●
を附輿せられ、各稀舵艇に怖分せられてゐるが、これ等
一艦一艇は、いはゆる梅宰兵力の最小の戦闘堺位で、こ
し▲▼と与‘い
れ‥等む一指抑の下に併合銘制することを艦隊の縮制とい
ふのである。
み山た
そもく艦陳綿制の目的は、各舷種を一解乱れざる統
\制の下に溌合し、各モその特性を十分に敬拭させ、仝隊と
。●んい・,
しての能カを作戦の袈求に遽合せしめ、而かも均術のと

れたものとして共の職嗣カを敢高度に黎輔せしめるにあ
る。いはゆる「バラyスド・フヅート」と云ふのがそれで、
、んち。▲・7
尭力艦偶京の兵カや寄兵偏重の勢力でぁってはなら
ないのであ
Lる。
艦陳は軍
舷二隻以上
を以つて縞
制し、必委
に應じ、之。
く一’く
に騒逐除卜
潜水隊・水
モーフ小い
宮験・靖海
隊叉は騒逐
艦・潜水艦・
水雷艇・帝
海擬を旭椚入
し、穐務邸・
働備族甘肌

叫峯隊・特捗艦む附虜する。
叩艦隊は必欝應を姦隙に雰する。

州戦隙は軍艦壷以上叉は軍艦及び騒逐隊若し」は潜水
叩隙を以つて縞制する。他し主として航峯母艦・水上横母


▼艦・騒逐陳・潜水隊等を以つて締制するときは、之む舵基

▼戦隊・水晋勒隊・港水戦陳等と呼ぶ‘
叉戟隊には必婆に應じ水雷隊又は靖海隊む綿入する。
聯Å−鹿隊は艦隊二佃以上む以つて縞制し、必要に鹿じ
。之忙臆般部隊を綱入叉は附属する。
戦隊には司令官があり、、艦隊灯は軋令長官があること
し●’▲_
は周知の砲りである。
かくて聯合艦隊は、一人の指梯官(聯合艦隊司令長官)
の下に多数の艦艇、飛行横などが、仝軍の有横的横能を
一いひ
極度に頚坪しなければならないのであつて、一兵の精香

も能く戦闘の膠放を左右するものであることはいふまで
もない。
それ故にこそ、艦隊払仝粟貞は海防の最前線に立つこ
は・,たいれん′か
との光柴と責蹄を自盤し、一意堂旨を奉戴して締武檻精
た、かた●●,らんどた,
進し、風雪と嗣ひ、背黙に耐へ、狂瀾零滞忙もまれつ
けつJ】ふ。
っ、あらゆる困背映乏を忍んで、日夜軋開力の仝能教坪
に努力寄念しつ1あるのであ獣」
これが艦隊の本務汝頭¢猛剖粁とbふもので、一度出・
動すれば一週を月月火水木金金といふやうに丈字洩りの
猛訓練には事賓日昭もなければ祭持軒ない。艦験乗貞の
ユqr▲▼一か
日暇日は、たまに休菱→補鵜々の他の要鞍のため海に入
った時だけである。新聞や雑誌なども、その時一拳に皇
とめて譲むといふのが茸情で、そ。猛訓練ぷりに灯浜ぐ
ましくもまた、たのもしい鳥のがある。