第九六号(昭一三・八・一七)
  国民防空と防空施設       内 務 省
  空爆と国際法         海軍省海軍軍事普及部
  事変下の出版界         内 務 省
  日ソ停戦協定成立まで      陸軍省新聞班
  戦  況
   西安を空襲す       陸軍省新聞班
   炎天下の江上作戦    海軍省海軍軍事普及部
  長期戦と物 その四 非鉄金属の需給調整
  蒋介石政権の近状        外務省情報部
  「週報の友」発刊について
  官庁刊行物だより

 

 空 爆 と 国 際 法
                   海軍省海軍軍事普及部

   ま し が き


 事変勃発以来、わが海軍航空隊の勇猛果敢、有効適
切な行動は世界の驚異であり、国民の感激の的である
ことは今さらいふまでもないが、このわが海軍航空隊
の行動が勇敢適切であるとともに、規律正しく、これ
を国際法の見地からみても、又どの方面からみても一
点の誹議される点がないことを明らかにしてみたいと
思ふ。さらに支那側の歪曲した誇大宣伝に迷はされ
た者、国際法規について正確な認識を持たないで、浮
薄な言説を妄信する者等に事の真相を伝へ、その蒙を
啓いて帝国を陥れようとする奸策に対して爆撃を加へ
て見たいと思ふのである。

   海軍航空隊の苦心と攻撃目標

 事変以来、海軍航空隊の攻撃目標は常に空戦法規案
の所謂軍事的目標に限定してゐるが、その厳正な行動
の裏には、非常な注意を払ひ照準を行ふとともに、正
確な爆撃が平時の猛訓練と苦心の結果であることは見
のがすことは出来ない。
 攻撃に向ふにあたつて指揮官は操縦者に対し常に充
分な訓示をなし、最も厳正に行動することを要求する
と同時に、さらに出発直前に攻撃目標を明示し、非戦闘
員、非軍事的目標、特に第三国人に対し損害を与へな
いやうに懇切に教示し、非軍事的目標に損害を与へる
惧れが多い場合には、爆撃を避止するやうに命じてゐ
る。その結果、目標のある都市上空に達してゐながら、
目標を確認出来ないときは、損害を他に及ぼすことを
惧れて爆撃を行はないで引返した例は今日まで実に数
十回に達してゐる。わが海軍航空隊の爆撃技術の優秀
なことは、周知の事実であつて上海その他の戦跡を見
れば誰でも直ちに肯けるだらう。広東方面の爆撃を批
評する者の中に、爆撃が極めて高空より行はれてゐる
から、目標を逸し非軍事的目標に損害を加へるといふ
者があるが、元来海軍航空隊の任務は主として高速を
以て移動する静止目標を爆撃するにあるから、建造物の
やうな静止目標を逸することはあり得ない。
 しかしながら、海軍航空隊員といへども神通力を有
するわけではなく、又生死の境にあつて敵の攻撃に対
応しながら、爆撃を行ふのであるから、常に寸毫の
誤りなく、目的物にだけ爆弾が落下することは期し難
い。戦闘行動の自然的結果による損害、誤差に基づ
く攻撃の多少の偏位は実に已むを得ないところであつ
て、これは戦闘の戦闘たる所以である。又海軍航空隊
は平和的人民保護の念に駆られてしば/\激戦して平
和的人民が軍事的目標附近に接近しないやうに警告し
てゐる。実に到れり尽せりといふべきである。今日ま
でに広東において攻撃破壊した軍事目標を挙げれば左
の通りである。

  省政府、市政府、省党部、保安隊屯所、第四路軍工兵隊
 兵舎、軍需品工場、製弾所、セメント工場、無電所、軍需
 品大倉庫、東山飛行機修理工場、飛行場(天河、白雲)、黄
 沙駅、高角砲陣地

 右の中、省政府は軍司令部が置かれてあり、市政府
及び省党部も軍事機関となつてゐることは確実な情報
によつて知り得たのである。
 セメントは軍用品として極めて重要なるものである
から、セメント工場を軍需品工場と同視することは当
然である。黄沙駅は兵器弾薬その他軍需品の集積所
であり、又軍事輸送の要点であるから、これは明瞭な
軍事目標といひ得る。
 往々海軍航空隊が学校を爆撃したと宣伝される。
 学校や病院等は爆撃目標とすべきでないのは勿論、
出来るだけこれを保護すべきであるが、対手方がかう
いふ施設を軍事用に使用した場合には問題は全然異つ
て来る。空戦法規案第二十五条にも
 「…右建物、物件又は場所が同時に軍事上の目的に
使用せられざる限り之をして成るべく損害を免れし
むる云々」
 と規定してゐる。1上海方面の戦跡で明らかであつた
やうに、支那は保護建造物を重要な軍事施設に用ひる
のが常で、甚だしいのは学校等の建設当初から軍事上
に使用することを計画したものさへ発見するのであ
る。

   戦争の際の航空機の遵則

 こゝで空戦に関する法規とはどんなものかを説明し
よう。
 戦争の際、戦争当事者の遵ふことを要求される遵
則は相当多く、しかも相当完備したもので、海戦関係、
陸戦関係、海戦陸戦共通のもの及び化学戦、細菌戦関
係、中立関係等約十九の条約や宣言があるが、これに
反して空戦関係のものは的確な遵則がない。
 何故ならば、現在の戦争関係の主な遵則が整頓され
た一九〇七年の第二回平和会議の頃には、今日のやう
な航空隊の発達は夢想もされてゐなかつたからであ
る。
 一八九九年の第一同平和会議で成立し、一九〇七年
の第二回平和会議で更新された軽気球より爆裂物の投
下を禁止する宣言には
 「締約国は軽気球上より又は之に類似した新なる他
 の方法により投射及び爆裂物を投下することを第三
 回平和会議経了に至るまでの期間禁止することと
 約す…」
 とあつて、今日も効力を有つてゐるわけだが、この
防守の都市を攻撃したといつてゐる。昨年九月二十七
日聯盟諮問委員会の決議にも「日本海軍航空隊が支那
の無防守都市を攻撃するは恕すべからざる行為なりと
思考す」とあり、最近広東方面爆撃に際しても同様の
事を唱へてゐるが、これは旧来の観念に捉はれた一顧
にも値せぬものであつて、かやうな観念を導入するこ
とは、かへつて被攻撃者にとり非常な危険を成すこと
を知らないのである。被攻撃者にとつてかへつて危険
であるといふのは、防守、非防守の観念は極めて不正
確であることと、防守された都市等は無差別の攻撃を
受けても已むを得ないといふことに原因する。
 防守、非防守といふことは、一見明白な観念のや
うであるが、事実はさうでなく、極めて曖昧な観念で
ある。或る者は「防守都市などといふのは敵軍隊の占
領を防ぐ設備又は兵力を有する都市等である」といひ、
或る者は「占領を防ぐに足る設備又は兵力を有する
都市等に限らず苟しくも敵の攻撃に対応する設備又は
兵力を有する都市等は防守せられた都市等と看做す
べきである」といふ。このことは海軍力を以てする都
市等の砲撃の場合を見れば明瞭である。軍艦は占領を
目的とせず、単に破壊のみを目的として敵国沿岸を砲
撃する場合が多いといふ。
  しかしいづれの説によつても、どの程度に防禦施
設が存在し又は防備兵力が配置されれば防守せられ
たもの
」といひ得るかの問題を生ずる。結局、攻撃指揮
官の判断に委ねることとなる。さらに航空隊に対し防
守せられてゐるか、否かを判定することとなれば問題
はいよ/\複雑曖昧となる。
 現今の都市において陸海空軍のいづれかに対し相当
の防禦施設を備へ、又は有事の際、相当兵力を配備せ
ぬものはあり得ないのであるから、恐らく重要都市は
すべていはゆる防守都市となることであらう。
 そして一旦「防守せられた都市」等となれば攻撃者は
これ等に対して軍事的目標に限らず無差別の攻撃を加
へることが出来得る。(英米両国の陸戦訓令には、防守
せられたる都市町村等を砲撃する場合に、その砲撃目
標は要塞、軍隊等の防禦施設のみに限定するの要なき
旨を規定してゐる。)防守非防守の観念は被攻撃者に対
し極めて危険であるといふわけである。広東、漢口等は
非防守の都市であると高唱してゐるけれども、これ
は全然盲目であるか、無智であるか、又は為にすると
ころあつて故意に事実を歪曲してゐるものである。
 広東、漢口はあらゆる方面から見て立派な防守せら
れた都市
である
 漢口の如きは海戦方面から見れば、その港前に機雷
を敷設してゐる一事を以てしても、わが国としては、
これを防守せられたる都市と看做し得るのである。従
つて、非難者の用ひる標準を借りて防守、非防守の観
念を入れて来れば、わが方は広東、漢口に対して無差
別の攻撃を加へることも差支へないこととなる。事茲
に出でずして軍事目標攻撃に止めてゐるのは支那側の
僥倖といはなければならない。
 大戦中仏軍は復仇のためと称して全然軍事的価値の
ない遊覧地保養地を爆撃したのであるが、これらこそ
無防守都市等の攻撃といふべきであらう。
 またジュネーヴ一般軍縮会議において空中爆撃全禁
問題が討議された際、英国委員は一定の僻遠地方にお
いて警察の目的を以てする爆撃は例外として許容せら
るべきものであると主張し、多数委員の反対に対し
イーデン代表は左の趣旨の説明をした。
  「除外に対する非難は予想してゐる。しかしこの種爆撃
 はすでに、或る種委任統治地域において行はれ、国際研盟
 もこれを知つてゐるが、未だ何人もこれに対し非難を加へ
 たことはない.世界の成る地域においてはその地形上また住
 民の散布してゐる事賓に基づき、或ひはその住民の性質兇
                     けふl_
 森にして近壊してゐる良民住居地域を脅威する串資に基づ
 き、これが討伐に際し峯爆をすろことが出来なければ、平
 時から多くの軍除を保持し、かつ一旦事ある場合には多欺
 の人命を犠牲に供することを覚悟しなければならない場合
 がある.
  よつて英国としては、元来察爆禁止を絶封かつ一般的に
 †ることを希望して己まないが、この種除外例を主張せぎ
 ろを得ない」
 すなはち英国委員は、平時より多数兵員を保持する
                   さ●.
ことを避け、かつ兵員の損傷を換れ瞥察目的のため、
私闘力をもたない住民をも爆撃することがある旨む宜
明したわけである.最近の印度北部における土民忙封
                   かんか与
する無慈悲な爆撃も首然のこととして敢行せられたの
であらう.
          ◇
 以上述べた洩りわが海軍舵婁陳の行動は厳正無比の
             ・ ひげう−    ▲▼と
ものであるが、いまだ忙誤解訓辞するものが跡をた▲
ないのは遺憾の極みである.          1
 しかしながら、雑音に耳をかす必要はない勺各国は
      ●◆いしん
 咋正道を邁進すればょいのである.
 経りに注意を喚起して浸きたいことは、外国の軍隊
が帝閥軍隊のやうに規則正しく行動するものと考へた
ならば京大な失策を演ずる惧れがあるといふことセぁ
 」る●
 外団の飛行横がすべてわが海軍の飛行機のやう忙快
重に行動するものとは期待することは出来ない.徒つ
 て国民はあらゆる努力を以て、わが圃土上客に敵飛行
機が偉人しないやうにしなければならない.それは‡
  l=〜一つ
 に緊切の▲責務である.
  国民防空展覧音
     − 内務省孟催で開く1
時局に盤み防察思想の普及徹底をはかり、特に防塞に
封する準備の方法と轟時に際して如何に虚すべきか
を一般閥民に知らせるため、内務省では「国民防多良
驚曾」を東京を皮切りに、大阪、硝岡、仙基、新潟、
名青畳、庚島で所在府鰊と共同主催の下に順次開催
することになつた.
 △東京(八月十九日1二十九日)
              日本橋 三墟木店
事攣下の出版界
                  内  務  省
 事欒以来の出版物の敏行政は、全般的忙は多少の油
少を示してゐるJ畢行本.ハンフレットの頼は約六分弛
 の減少であるが、新聞雑誌は極めて僅かの減少で丸
る.たゞ従来激増する−方であつた新聞雑誌、特に山
坂故による雑誌の創刊が近来その増加率が減少の傾歯
jにあるユとは掛目されるJかしながら、これは事攣の
                                         とl一一,▲●▼
蔑の影響といふよりは、昨年春以来の紙債の騰貴入
郵税の値上げ等による影響と見るべきで、刑舷物に射
する事攣の影響は、今までよりもむしろ今後に現はれ
て氷るものと見るのが至常であらう.
 いま、単行本.ハンフレットで敢行種類数の多いもの
十む選んで、昭和十三年六月現金で給つて見ると、その
第一は「教科音」である.教科書は従来とても多いので
あるが、この統計に硯はれたものは、特異の例で、そ
の原因は今容中等拳校の教科書全般に五つて大改訂が
 加へられた緒具に基づく.教科書忙次いでは「丈畢」
 「教育」「経済」「産共」「語勢」「宗教」「政治」「エ畢」
 「兵事」等の順序である.
 叉雑誌では第一が各種圏健の「曾報」で、これに次い
 では「丈畢」ハ大部分は俳句雑誌)・「黄泉雑誌」「宗教」
 「産業」「統合」「経済」「市町村報」「郷土雑誌」「督畢」
 等の順位になつてゐる.
 さて、事襲以来の椚版物忙現はれた特徴はといへば、
 その節一に.ハンフレットの減少が拳げられる.パンフ
 レットの減少は正確に漑事襲以来といふよりは、むし
 ろ昭和十二年以来といふべきであるが、昭和十一年に
                 l一I■
 おいては、その替行数単行本む凌瀬した.ハyフレ,
−が、昭和十二年に入るに及んで減少しはじめ、昭和十
 三年六月現在で漑その年数以下に減少してしまつた.
 この現象を事費蹄一ケ年と事攣以来一ケ年との比較忙

見ても、現行本が約一別崩の増加、.ハソフレットは二割
強の減少となつてゐる.これは主として所謂十錦.ハン
フレットの減少を物語るものであるが、その原拘とし
て考へられるのは、十錦パンフレットの特徴とした時
事解説が一方において杓間情報部の締粥に係る「週報」
にとつて代られ、他方、その主題となつた謂川瀬が、時
局が翠鴎一致の健制むとるに及んで、一舷戎ひは竹消
し、或ひは清節されたといふ事情に桝るものと思はれ
                      づ モん
る.或ひはこのやうな郡山よりは巾容の杜撰な即で読
者の月川を失つたことが更に大きな瓜何でもあらう.
 か1る川服界に現はれた一現象を以て判断すること
は充分な根撮む快くことかも知れないが、少くとも現
              l・は一▼の        しんし
下の弼音界には商柴主衣的際物〓収物む排して碍畢な
著作を遊びとらうとする健全な気道が見られるといつ
ても美文へあるまい.
 攻にこれを〓柁物の椀朔について見ると、先づ単行
本、.ハンフレツーにおレては、第∴に「事攣もの」の激増
忙指が周せられる.その野行数は昨年十、十「十二の
三ケ月が最も多く、本年に入つてはだんく減少して
三月以来は激減してゐるがへ こ1にいふ「事攣もの」と
は、粛轡を何様に主題としたものの謂である.従つてY
持家の如く事変が長期戦に入るに及んでは、一首初の頃
の耶なる事蟹の僻詑的なものの忠魂が漸次滞らぎ、事
琴筏の粁常なり、松設な打の事変虞理への封策が摘心
の対処となると同時に、あらゆる角度からする我が団
                    た・7・■て’
の打水逃むべき方向に封する討究が課概とされること
                        し●・,ち●・’
は常然である.山坂物に現はれた「事攣もの」の†滑長
もその捌の推移を反映するものである.
 攻に事攣前一年閲と事攣以来一年榊の比校におい・
て、杓加となつてゐるものは、「政治」「兵事」「エ拳」(特
に璃械、電気、化畢エ紫等)「歴史」「紀行」「叢書」ハ特に
東山叩もの)等である.
 即行本、.ハソフレットに現はれた以上のやうな特色
は、雑誌について見ても大槻同級である.すなはち記事
に現はれた仰向
おいては戦後経

おいても、解誼的のものから、現在に
、我が閥の将来の方向等が、その主穎
             し▲フ ▲り
となつてゐることは周知の通りである.又事欒以来の
雑誌を柿類別に見ても「経済、宗教、教育、膝史、電
気、産柴、軍事、舵峯、国語、支那詐、車道、郷土雑
誌等が昨年七月以来漸次増加む示してゐる.
 以上挙げた緒特徴は、蓉行の上に硯はれた事攣の直
接乃至間接の影響と見られるものである.革攣以来僅
かに一ケ年の現在においては、韓行の上に現はれた影
響はむしろ今後に侯つべきが安常であらうが、これら
                           a


∧∠一
2

′lヽ
 の特徴の基調をなすと思はれる内面的な動向に封して
は、事攣は相常著しい影響を輿へてゐるといへよう.
                      小人J†・,
 これを鵜的にいへば国家主轟思想の昂揚である.
                      たいち◆▲フ
国家主義思想の昂拗と共産主義思想の退潮とは浦洲
事攣以来一首した我が国における大きな思想的郎向
であつたが、かやうな傾向は、今次事攣において国内
上下挙げての協力一致によつて在ぐ拍串を加へられた.
                    けい ▲、
いはゆる人民戦線の検挙及びこれを契機とする左巽系
文化囲健の解健、挿向、左翼新聞雑誌の磨刊等も、そ
の具健的現はれといつて美文へないであらう.
 しかも事奨が長期に及んで、漸く事攣忙封する虜の
            は ▲▼′ヽ
認識が国民の間に把握されるに伴つて、この国家主義
的思想が、ひとり政治、経済の分野に止まらず、廉く度
                              しんと,
史、宗教、背畢、萎術等の一般の文化的分野にまで湯透
して、最近新日本文化の樹立が常面の問穎として提唱
されてゐることは、識者のすでに知るところである.
 昨年「日本的」といふ問題が論率の対象となつたこと
も、明らかにこれが一つの例診であり、叉事欒以来特
       ‘ん小く
に日本歴史、先覚志士等の停記、郷土誌等が次々に蛮
行されることもその反映と見られる.想ふにか1る動
向は、我が国本木の侍就を再捻射することによつて、
               い と
新らしい日本文化の樹立を意囲するものであらう・
    モさ
 叉褒に事欒以来の特徴どして挙げたエ単、座薬部門
等に属する椚版物の増加も、事葬忙よる生産力破充の
】丁ゐはん
随伴現象であらうが、これは必然的に我が国科挙の費
  ・l・托    ひ
展を射らし、薙いてそれは一般に科挙の普及を来すも
のと思はれる.これらの現象も常氷する我が国の新文
化の建設に常然京要な役割を分措するものと考へられ
】る●
 以上の如き思潮と共に、一切の革新は現代教育制度
の根本的改革にありとする教育制度の再検討、再批判
が熱心な試論の封象となつてゐることは、いはゞ前
         ●
速の思潮と軌を一にするものといつてよい.
 要するに、今次事襲に封する国民の正しい認識の把
撞は、東洋忙おける我が国の地位及び今後における動
       く一りん ●
向への柑心を喚起し、新たなる「日本」への反省上帝
検討から東亜における日本民族の使命を黎見せんとす
    ぢ●lア一lい
る気窪を頒成しっ1あると見ることが出来よう.
 刑版界もこの動向を反映し、曙畢忙して健全な方
   た′、
向を辿らんとするものの漸次増加せんとする傾向にあ
るといふことが曹Hへるであらう.
】い糾町l′

ヽノ

†ノ
2
′ヽ