第七二号(昭一三・三・二)
  支那事変と満州国        対満事務局
  社会事業法案に就いて      厚 生 省
  列国海軍の情勢        海軍省海軍軍事普及部
   (付)戦況 奥都重慶を撃つ
  京漢戦線黄河畔に達す      陸軍省新聞班
  国策と鉄道運賃政策       鉄 道 省
  パナマ運河の話         外務省情報部

  祀曾事業法案に就いて
                           厚   生   省

               ○
                                                      †いェ▼
  現下杓外の世局は極めて濠大で参り、今後事態の脅版に仲つて、開民生活の上に各粗の影響が生起する
                        ちと           こく・かく
  都は想像に難くない。此の機勢に封しては、固より拳闘一致、難局を尤服するの心構が緊要で参ると同時
                                              l・・’小人
  に、緑〃胡に亙り、有数適切なる封策を樹允賓施する乙とが粍めて肝要で参る。帥ち平素救貧防貧の事に
                                                          ●■
  従ひ、桝民役柄の安定に布輿しっゝ参る融合却米の積極的朽動に倹っべきもの亦秒からず、之が機能の促
  進を周る乙とは柚めて東大なる意義を持つ乙と今髄言を倹たざると乙ろである。
            丸んげん          じゆつlすlJ   しんじゆつ
   北が岬の融合朝来の淵淋は摘めて速く、窮民の仙救、災解の服地等慈善救済の寄菜は古くより行はれ、
           フ ひ ご
  上 鶴箪の甘撒き御庇碓と、関係者の絶えざる努力の結果、漸時報越して今Hに及んで放り、殊に並時救
  確法を始め各種融合法制が施行ぜらるゝに及び、その賓施に協力すると北に、その及ばざるを補ひ、その
                                      しさい けんたl′
  同氏稚描上に及ぼす効果は極めて重大なるものがある。然し乍ら現状を付細に放射するに、事業の量に於
  <、久拭に於て、必ずしも完全に時世の進運に副ふものとは言以難い。殊に私設融合車莱には元来その財
                                                †こメ
  政的兆碓滞納なる上に、沈時低金利、寄附金の減少、物情騰血R等の響受けてその経沓維持が執る凶難
  と在り、事業に射する熱意がLT分に有つても其の充遠大等は到底紫むべからざる賓備に立ち至ってゐる





 ものも砂くない有機で参る。かくの如きは現下融合の要求に應ずる為にも、又敢曾事業脚係者多年の雰昔
    h.′ヽ
 に嘲ゆる意味に於ても、誠に放任を許さ覆いものと云はねばなら瓜0而も乙れが助成或は指導監督の方法
            け・) ご ほふ
 は、救鴻法、少年教護法、母子保護法等の如き特別の法律の定め挙るものを除くの外、未だ法制的に確立
 ゼらるゝに至つては居らないので挙る。従つて民間に於音乙れが対策に付いては、熱音旦研究が績け
 られ、融合都業奨励金増額、国庫補助金下附、助成法の制定等の要望が各種の開場に於て決靖ゼられ、各
   ちんじ?っ       いつさい
 登而に性情、唾琴ゼらるゝ乙とは完に止掌らなかつた0又帝開講合に於ても数纂、拳骨事業の撰充
 助成、融宴業助成法の制定、敢倉事業統制及び助成法制定等に蹄する請願、建韓等が行はれ、融合事業
                      しhつ
 の助成、統制に閑する一般の要望は極めて蛾烈となつたので参る0
 政府に暫しも乙の問題に付いては纂調査、研究を委ね凍つたので挙るが、前述の如き理由により現下
 の時局の推移は特にその魚汚なる官現を必雫とするものと革めらる1陀至つたので、愈」般融合串莱の
        はう と
 保護助成の方途を確立するとともに、扁乙れが指導質督の制を設け、公私融合事業をして相碗へ壷モ
 モの機能を斉し、国民の君に寂ゼし富晶を以て、法律の立案に葦し、昨芋二月の敢塞発
                  たふしん
 調李曾に津案要綱を附帯し写その答申を得、乙れに雪いて法案の成秦漣停愈−今琴曾に敢曾事業法案と
 して提出を見るに室つたので参る。
              ○
 敢食事業法真の趣旨とする朗は大略右の洩りで参るが、いま本添乗に規定されてゐる主要事項に付、そ
                                                                                    寸

 の要旨を並ぶれば次の如くで参る0

                            」サ一bい       た ゝ▼
  第一は本法案の適用を安くる敢食事実の範囲で参る。由来融合事業は蒙多岐なる融合に封應ずる事業
 で参るが故に、その車菜の種類、方法等多墟に亙るので参るが、本法案に於{は通常敢食事業と稗ゼらる
                       たて●●へ
 るものに付原則としてその全部に適用する一聾別を抹つた。
  即ち本法案は事業の目的、規模その他の事由に依り別に勅令を以て指定するものの外、原則として生活
 ふじ▲     せやく
 扶助、兇尭保韻、施串、救頼、助産、経済保護、・その他勅令を以<指定する事業並びに右に粥する指彗
  h人ちく                             ヌ人や
 聯絡又は助成を為す事業等、公私敢曾事業の参らゆる分野に五つて適用ずる乙とになつてゐるハ第一條)。
 かくの如くして本法案は公私融合事業が各モその特色を以て相携へてその機能を益モ発揮し、開運の教
 展に貰麒する乙とを期待してゐるので参る。
  第二は恥骨事業の保護助成に関する粘で参つて乙れは本法を制定ぜんとする主要目的の一をなすもの
                             くhんh
 で参る0帥ち眈述の如き融合事業周伐の経済的図難を緩和し、より多く事業遂行に専念ゼしめ、その能率
 を拳ぐるに資する朗参らんが虜、政府は融合事業を経沓する者に封し、換算の範国内に於て補助金を交付
 し得る乙とを規定してゐる0(第十一億×本法施行に要する経費浄算中補助費五十苫凧が衆年度預算実に
 計上ゼられてゐるQ本年度厚生省の融合事業奨勘費二十苫夙に比すれば二倍牛となるので参るが、之によ
 り従水よりも助成の範囲に於て又程度に於て和音廉く且厚くなるものと考へられる。)更に融合事業淘
       ムたん
 懐の経費負撥を軽減ぜんとする趣旨の下に、敢曾事業の用に供する土地又は建物に対して遣府鰊1市町村
                   こ,くわ
 その他の公共園饅は租祝その他の公課を課する乙とを得ない乙とになつてゐる。尤も敢曾事業施設の用に
 供する土地建物と雄も有料に<之を使用ゼしむる者に付いては此の限りでない。(第十億)






  第三は融合事実の指導監督に師アる粘で参る。融合事業は元水任意的に凝達したもので参つて従凍は
                              こ・)lて′ヽ
 保確救韓の対象、種類、万態、程度等何等法規に拘束ゼらるゝ所在く、自由に事業を費施し凍つ陀ので参
 るが、乙れ等の機能をより効果的、合理的に凝揮ゼしむる目的を以て、必要なる指導監督に閑アる規定を
 設けたので参る。即ち融合事業を開始し又は靡止する際一定の届出を為さしむる乙と(第二條)、敢曾事業
 に封し地方長官は監督上必要なる調査又は指示を為し得る乙と(第大儀)、地方長官は融合事発の施設に牧
             し上【ぐ●)
 容ゼられたる者の虞遇上必要なるときは建物又は設備の改良を命じ、之に従はざる場合はその使用の奈止
 又は制限を為し得る乙と(第四億)、主務大局は融合事業経沓者が本法に違反し又は著しく不常の行為の参
 っ.池場合、如ち異に融合事業の経沓者として不適常の場合には事業摩沓を禁止若しくは制限し得る也晶定
                                                   むね
 したる乙とハ第四億)等乙れで参る。なは事業の経沓に必要なる資金を得る名寄附金を募集する場合、社務
 響察命令の取締を受けてゐたので参るが、本法案に於ては融合事業に紬する寄附金の募集に付いては事前
 ょり事後に亙り必要なる監督の親定を設け、先づ寄附金の柔は事業経替地の地方長官の許可、ニ以上の
          hトh
 還付僻の富域に捗るときは主務大臣の許可を受ける乙とを要する富農足し、更に募集に関する條件の附
 加、収支の報骨義務1寄附金又は之により得たる財産の虞介の許可等に付いても若干の規定が設けられて
  ゐる。(第五條)
 乙れ等の規定の本旨とする朗は自由なる邸掛鮎耶び、構紳的要素宅多分に必要とする融合事業に対し
 て∵鮎もに萱誉署制限を加へんとアるものではなく、誉積極的施ばすべき所皇モ之を助長し、
 l・や’†い
 圧正すべきものは之を緒卑し、又穀倉事業に封する敢曾の支援を−息大ならしめ、以て融合事業をして

  金鳩とし<健全なる進展教達を遽げしめんとするの趣旨に外なら瓜。
   析出に地方の情況に依り特別の必要参る場合に於ては、主務大駐は中央敢曾事業一菅貝曾の意見を聞き、
                                         ひ′b
  道府螺又は勅令を以て指定する市咋射し、敢曾事業の経沓を命じ得る逸を拓き(第十三條)、乙れに依って
  特別の番態に封應して牡合事米の機能に遺憾なからしめん乙とを期し、又地方長官は適普なる敢曾事業に
  封し、保護を要するものの収容を委託し得る乙ととし、融合事業を経沓ずる者はその委託に封し正常の事
               こは
  巾なくし<は乙れを拒み禅ない乙とになつてゐる。(第三條)乙れは公私融合事業をしてその使命とする機
  能をより数壌的ならしむる目的に出でたもので参つて施設の経営状況、収容カその他の賓傭に依っ<は
  正常なる理由として拒み得る乙とは歯然で参る。
   第五は融合事業委員曾に閲アる規定で参る。即ち中央に中央融合寄業委員合を設け本法に依りその職務
  に切ゼしめられたる事項の外、融合事業の全般に亙り重要事項の調査審萌を行はしむる乙ととし、その職
  務権限等必要なる規程は勅令を以て別に之を定むる乙とになつてゐる。(第八條)叉道僻蠣に於ても地方敢
  食邸策に関する重要事項を調査審議ゼしむる為、命令の定むる朗に依り敢食事菜委員曾を設け得る旨を演
                               技か
  定しハ第九條)、以て全開的に又地方的に敢食事菜の振興凝達を筒ると同時に乙れを通じて融合事業の聯絡
  統制にも賓する乙とを期してゐる。
              りか・フ
   なほ本法所定の義務の履行を確保する食特に必要と認むる事項に関しては、罰則を設けて本捻の趣旨徹
   底を期し陀次第で参る。(第十四條以下)