第四八号(昭一二・九・一五)
 国民精神総動員特集号
 尽忠報国の精神   近衛内閣総理大臣
 忠誠奉公の道   文部省
 和協一心の道   内務省
 上海戦線の進展         陸軍省新聞班
 第七十二回帝国議会の概観     内閣官房総務課

 

  第七十二同帝国議会の概観        内閣官房総務課


 第七十二回帝国議会は、時局の急務に対処する臨時議会として、九月三日召集、同四日 天皇陛下
親臨の下に開院式が行はれ、会期五日間にして九月八日終了、翌九日閉院式が挙行せられた。
 開院式に際し、左の如き優渥なる勅語を賜はつた。

朕、茲ニ帝国議会開院ノ式ヲ行ヒ、貴族院及衆議院ノ各員ニ告ク
帝国ト中華民国トノ提携協力ニ依リ、東亜ノ安定ヲ確保シ以テ共栄ノ実ヲ挙クルハ、是レ朕カ夙夜軫念措カサル所ナリ。中華民国、深ク帝国ノ真意ヲ解セス、濫ニ事ヲ構ヘ遂ニ今次ノ事変ヲ見ルニ至ル朕之ヲ憾トス今ヤ朕カ軍人ハ百艱ヲ排シテ其ノ忠勇ヲ致シツツアリ是レ一ニ中華民国ノ反省ヲ促シ速ニ東亜ノ平和ヲ確立セムトスルニ外ナラス
朕ハ帝国臣民カ、今日ノ時局ニ鑑ミ忠誠公ニ奉シ和協心ヲ一ニシ賛襄以テ所期ノ目的ヲ達成セムコトヲ望ム
朕ハ国務大臣ニ命シテ特ニ時局ニ関シ緊急ナル追加予算案及法律案ヲ帝国議会ニ提出セシム卿等克ク朕カ意ヲ体シ和衷協賛ノ任ヲ竭サムコトヲ努メヨ

 九月五日、貴族院に於ては、近衛内閣総理大臣の今次事変に処する政府の方針に関する演説及び広田
外務大臣の外交に関する演説があり、同日衆議院に於ては、内閣総理大臣、外務大臣の演説の外、賀
屋大蔵大臣より財政に関する演説があつて、議事は愈々本格的に進められたのであつた。
 本議会の協賛を経た予算案は三件であつて、其の概要を説明すれば左の如くである。

 ○第一号昭和十二年度歳入歳出総予算追加案
  哉出の重要なものは、外務省朗管北支事件費の増加、内♯省所管軍事扶助費の増加、軍人警
  乗助成考1防塞法施行に伴ひ要する経費、内藩省及文部省湖蕾民構紳線動員に要する経♯、兵
 林著鳥山漁村封鮎翫町糾ほ閑†る経彗硫毒入損失補伐に粥する経者尋で為つ<、其の金叔
                     ●息ん●に▲一丁んしウ_叩し†’

  の組計は四千二宮六十薔、之が材濾は主として本年度葦行上に於ける歳出不用叔泣に鼓
                   ●
  出に・伴ふ嘉入の増加等を以七光てられる.
 〇特第一魂昭和十二年度各特別合計歳入歳出汲算追加集
  伽攣葺基金、公僕金、埋草周、陸軍遁兵鹿、港‡火蕪鹿、帝同大孝、董基
  汁線督府及芸の各特別々且町に沖するもので参る.
 〇洋書

  耳串行動の馬必要なる経費で二十億二千二宮六十七苫飴汲ナ参る。
 次に、政府が鏡曾に提出した法礫実は左の十一件で各部両院の鞍決を経陀.
   ぐんじ小こうけふとうんんばふ
 一耳裔工発動只法ノ適用I−閲スル法律真
 一臨時馬ノ移動制限Il関スル法律尭
 一文郷事襲エ閑ネル路時客車費支群ノ為公債磯行−−閑スル法篠秦
 一路時軍事焚特別合計法真
一支那事襲ノ馬従耳yクル客人及軍璧封スル租枕ノ減免、鰯m弼卸等11閲ネル法律集・
         て▲フせい
 一路時資金胡盤池轟
      かはせ
 一外同額替竹理法や改正法律尭
       おうきふモ ち
 一.米穀′應急楕澄一−閑スル法律轟
 一臨時肥料配給統制法案
 一輪出入品等エ閑スル蹄時措澄エ閲スル法律真
 一臨時舶舶管理法案
 以上の法律案の概要は「最淀公布の法令」欄ほ於<解眈するが、主務省に於ヾ潜に辞しい解決を拭み
 る地合も参る乙とで参らう。