第一九号(昭一二・二・二四)
 再開後の議会に於ける税法実の概要 大蔵省主税局
 思想戦より観たる防共      陸軍省新聞班
 シベリアに於ける鉄道建設の躍進   外務省情報部
 停会明議会に於ける国務大臣の演説
  林内閣総理大臣演説
  林外務大臣演説
  結城大蔵大臣演説

   結 城大蔵大臣演 説
 諸君、今般瑞らヂも大減大臣の重任を押し、滋に線算滋に財政経済に関する方針に付申述べ萱する
 乙上は、私の最も光発とする朗で参り空ず。
 昭和十二年度歳入歳出絶縁算は駈に之を編成替するの飴日が参り萱ゼ瓜為に、已むなく褒に撤同数
 し会し叱るものを共の健之を提出する乙とに致したので参り会す。其の計数等に閲し空しては、眈に
 諸君御衆知の乙とと存じ会するが故に、此の場合蒐ねて之を説明する乙とを省略致します。然しなが
 ら政府は右の絶換算を其の偉踏製致し会す乙とは最悲に於ける我が経済界の賓備に照し空して必ずし
 も通常ならざるもの参りと信じ会するが故に、之に封し和音の襲更を加ふるの必要参る乙とを諷むる
 ので参り萱ア0
 諸君、刻下内外の諸情勢より観まするときは、眈に内閣絶理大臣の挙明にも在り空する如く同是の
 貫徹に必窮なる固防畢備を充賓ずるの要緊切なるものある乙とは言ふを須托瓜朗で参り翌す。為し凌
 がら固防の充賓は、必ヂや其の背後に充賓ゼる固民経済力ある乙とを必要とするので参り空して、.国
 防の充賓と同氏経済力の労資とは恰も碑の両輪の如く、一歩つて初めて他は仝きを得るのであり会
 すP此の見地より致し空して、蒸発の発壇故に貿易の伸展を固る乙とは我邦刻下の義でありきす
 が、何現今の融合情勢に顧み圃民生活の安定を固るも之亦脱る緊要なる乙とを痛叔致すのであり会








 す。其の他今日政僻として施設ゼねばなら拍車項は何甚だ多いので参りまして、南防の充貿其の他の
 施設の馬に壌出の膨脹を見ます乙とに付ぎ空しては充分塵悟ぜねばなら瓜と考へるので参り空す。
  而して此等増加する歳出を支粋するが為には、国債の檜教、檜枕の断行は絢に已むを神ざる朗で参
 ります。固債に付き空しては我岡現耗の圃民経済力を以てしますれば、相常程度之を発行するも、之
 が油化に懸念なきもの上確信致して居るので為ります。檜枕の断行も亦此の際閑民の弘ばなければな
 ら瓜朗と存ヂ匂のでありきす。同氏としては何人も各†共の介に應じ拳つて納洗に依り奉公の誠を放
 すべきで参ると考へるので参り芝す。唯、租祝の檜微は共の及ぽす朗の影響が極めて甚大で参りきア
 から、之が賓行に常り空しては、憬東都ほ常り、人心に不安を輿へ瓜乙とに留意すると典に十分経済
 界の貸惰を察し、出水得る限り之に依る怒影響の防止に努むべきで参りまして、企発心の萎縮、生産
 力の減退を水すが如き乙となきを期する乙と極めて肝要なりと侶ヂるのであり空ア.
 斯くの如くに致しまして耗出の増加は異に已むを禅ざるもので参り、歳入をして之に相席ゼしむる
 に努め萱アるに付き会心ては、財政と経済との調和連繋には特に深く意を用ひるの要参りと考へるの
 で参り会す。此の際に於き空しても、壌出は成るべく常用の濃度切貸なるものに東灘を置き不急の剰
 費参らしめざる乙とには特に意を用ふべきで参ると考へるので参りまア。
 政府は此等の渚却に顧みまして、昭和十二年度歳出に於て競合に提案して参りまする金額
                        三十億三千入官五十飴帯剣

 の内
                            約 二億六千九官常判
 だけ年度内に於て使用を見合せんとする考へで参り会す。歳出玲算に付き会し<は時日が参り会する
なヰば、固より全般に亙り空して群細に蒋瞼討を試みるのが油管で参るので参り会すが、差留り新規檜
 加瀬の大憎に付て観察致し空して、少くとも右に掲げ空した金額の使用を見合ゼ庇い考へであり会す。
 次に磯入漁算に付ききしては、政府は経済界の賓偶に顧み、前内閣の計塞に係る統制改革及び開統
 制度の改革に付ては更に之を慎重に考究するの要参りと怒めますが、飴日なき今日、一先プ宕の計室
 に依る乙となく、別に暫定的なる計尭を樹てる乙とに致したので参り会す。
 右計査に依る歳入の増加は、大領、
  臨時租枕増徴に依る増加            二億三千三十飴萌河
  新株創設に依る増加             三千九官二十飴萬凧
  関税改正等に依る増加             二千二宮五十飴萬凧
   合 計                  二億九千二宮十飴看
 で参り空するが、次に此の計婁の内容に付、大領の詮明を致し度いと存じ会す。
 先づ其の一は縞時租税檜徴で参り空す。之は財政の基礎を牽固に致します為には漫然として公債に
 依存する乙となく普通歳入の増加を周るの要参る乙と渦に緊切在りと考へられるので参り慧すから、
 蛮骨り所得枕、法人沓莱収益枕、資本利子枕、相績枕、館薦祝、臨時利得枕、洒銃、砂糖消費祝及び








 取引所枕に付き空して臨時増税を行はんとするものであります0
  其のこは新枕の創設で参りきす。新枕に付きましては前ぬu閣に於きまし<取引班、財産枕の計董も
 あつたのでありまアが、此等の租税に付きましてば、何考究を要ずるもの参りと考へられますので、
 今岡は法人資本枕、外貨債特別枕、揮発油枕及び有償澄券移特枕を創設するに止めたので参り会す。
  其の三は閲祝の改正等でありますが、関枕の一般改正は之を行ひきぜデ、礪油、自動車等教品目の
 税率を改正する乙ととし、何、鋼材の需給状態に顧み銑蛾と同横に常分の内鋼材の閥枕を免睦仰する乙
 とと致したのであり芝ア。又褒に計蓮ゼられて居り空した外固貿易統計枕は之を取止め、輸出統制耽
 のみを創設するに止め会した次第でありきす。
 今岡の瀞姦は大憎おの如くで参り会すが、地方財政の調盤に閲しましては、農山漁村の過重なる負
 据を軽減する乙とに付ては特に意を用ふるの要参りと怒められますので、昭和十二年度に於ては七千
 萌凧を主として町村に交付する乙ととし、其の負揖を軽減する乙とと致したので参り空す。
 常滑、攻岡経済界は、重大なる時期に遭遇して居りきすから、之が根本封発の樹立は極めて慎重を
 期するの要が為るので参り芝す。経済界の組織は本務凝めて級妙なるもので参り乏して一部の不調
 和は忽ち仝憎の運営の判滑を阻審するもので参りまするから、単に十部的観察に基き部分的必要の為
 に仝礪の発展を阻壊するが如きは厳に戎むべきで参ります。故に、政府と致しせしては、今後の経済
 政簾の樹立に常りましては常に暴慢と一部との双方に留意し、先プ仝憤としての蹄租を考察し、其の
 方向、其の線に拾うて各部門の調和的漸進を期し庇いと考へて居るので参り計ア。仲之と同時に、凡

 そ経済政党の賓施に常りましては、経済界に急激なる境化を輿へざる乙とを以て要帝とすべきもので
 参り乏して、事を急ぐの飴り徒らに平地に汲瀾を生ヂるが如き乙とは努めて之を避くべきもので参る
 と信ヂるので参り彗す。何事も極鯛在郷は行ひ易いので拍鹿を得る乙とは困難で多量すが、私は英
 数きを執る心梢をして居るのであります。
 近年我閥戴紫外が極めて順調なる教壇を遽げつつ参り空する乙とは絢に欣快とする朗でありまする
 が、蒸発界を健金に敬展ゼしめ、以て粒沸界の其調を牢固たるものたらしむるが鶉には、産発の各部
 門に付何一筋之が結合的振興の方漁姦ヂるを以て緊急の要務と侶ヂるので参り萱す。盤山漁村の状
 況に付き会しては近水の推移梢モ順調なるもの参る頒怒められるのであり会すが、何怠る乙となく共
 の振興に努力すべきで参ると考へるので参り会す。又中小商工共に付き会しては我固の賓備に顧み其
 の向上教展を発する鵡には不断の洗意を桃ふの必要が参ると考へるので参り資ア。要は盤に偏ぜデ、
 商工に偏ゼデ、我固東栄金健の教壇を企固すべきで参ると考へるので参り会す。而して売菜の助長数
 展の為には政府の譜施設の外、生武力の埼充等の為に金融機関の活雌を期待して已萱瓜次第で参りま
 す0何金利政策に付き空しては、人為的手段は成るべく之を避け徐々に低金利を誘導するの方針を凍
 り、金融槻撃フ統制の如きも、今絶ちに急激なる手段に訴ふるが如き乙とな←、自然に共の本務の機
 能を敬挿するが如き方向に導き庇いと考へて居るのであります。
 最近我鱗の外同月易が日兇しき毅展を鬼空した乙とは我固が数年凍良質廉債の商品を以て固際市場
 に活躇致し托乙とに因るので参り芝するが、棉水は単に良質廉偵のみを以て観みとずる乙とは不可能








 であり空して、今後は曹なる統制を箕施する乙とに依‥呈して、外国の毒碍手段の琵を」輝く
 ると共に、封外的には邁宜外交交渉に倣り互意的協定の締結を周り、一方必要なる輸入を琵すると
 共に、他方一層の輸出増加に努むべきものと考へるので参豊す。
  昨年末より本年初頭にかけ希替相場は梢」単調を鼻しましたが昨今に至り次第に其の安定姦し
 て凍て居るので・参り会す。名著相場の維持は最も必要と観められ会すので、之に射しては常仝の方兼
 を構ずる積りであります。叉最正施行ゼられ空した外国希替に射する臨時鷹急の措置に付きましては
 何骨分引績き其の経過を見て行き庇い考へで参豊ア。勿論之が箕際の渡用に常りましては売発故に
 貿易に射し障碍を輿ふる乙となき械最審の注意を沸ふ方針であ豊ア.
  拘際経厳に付きましては根本的考慮を沸ふの要参りと考へるので参りまして、最紀に於ける放態首
 観まするに、廠済的同家主義の思想は倫一般を支配し、固際綴沸の思想には殆と耳を傾くるものなき
 蕎に在るので参りますが、現在固際開に不渡明なる基気の醸成せられて居りまするのも、其の一年
 は此の経済鶴岡に基因するものと言ひ得るのであり会す.国際経済の行帝抑エど打開し漁商摘係を明朗に
 致しまする乙とは、緊池ゼる囲際関係を緩和し、延いては世界平和h恵する朗勘からざるものありと
 考へるので為りまして、岡際経済の同夜を滴ります乙とは刻下の姦なりと考へて居るので為ります.
  物便の騰勢は現在世界約傾向では為り会するが、物便の不易なる急騰は産業貿易上重大なる惑影
 替を及ぽすのみならデ、緩いては漁算の施行にも大なる支障を水し、何同氏生活の安定をも審する乙
 と大在るものが為る乙とは覚めて申す淀もないので参ります.長征に於ける我国物便の騰勢に朔しま

しては、思惑に依る仮常要が之に胡ヰをかけつつ参る乙とは勿論であり萱アが、急激なる漁算の増加
が其の原囚を為ゼる乙とも亦否むべからざる朗であり会す。それ故に政府は前にも申述べ空した如く
極力歳出の膨脱を防止すべく努力致したので参り会す。元木物侶腐食に封する人馬約手段は往々にし
 て期待に反するが如き結果を生ずる乙とが参り会すから、寧ろ根本封発を考究ずる必要が参ると怒め
 るのであ=ノ空ず。
 満洲朗が雄図後者々として韓展の一路を辿つて居り芝す乙とは拘に慶賀に堪へ瓜所であり空す。我
 南の資本馳に技術に依り空して満洲駒安浦を開発し慧する乙とは耐図鵜杉北条の箸拳ぐる所以なり
 と信ずるのであり会して、政府と致しきしては此の方南の努力を憎まない考へで参り会す。
 我岡現下内外の諸情勢は極めて多事多難で参り会するが、之は一両我固が更に一段の飛躍を遊ぐる
為の・一の試練な畑とも解し得るので参り慧ア。時難を克服して更に一屠の発展を瀞らす為には官民一
 致の努力が最も必要で参り空して複錐なる機構を持つて居り会す財政経済の方南に於き空しては特に
 其の必要の緊切なる乙とを思ふのであり萱す。拘に今や正に金岡民和束協同して、此の京大時局を乗
 切るの発惜を固むべき時で参る乙とを痛成する次第であります。
 終りほ臨み、今岡の換算に付き会しては、就任勾々且極めて短時日の同にY之が手槍討を行はざる
.を得ざる飴俵なき事情に卦り会した虜、其の意を禅ざる鮎の多々為り空ザ乙とを深く遽械に存ヂるの
 で参り会す。政府と致しましては御審講に常り、誠意を毒して事に骨ゼたい考へであり芝すから、時
 局に顧み、何卒速に御協頻を輿へられん乙とを切に希望して已まない次第であり聖ア。