第一七号(昭一二・二・一〇)

紀元節制定の由来   文部省
紀元節御下賜金に就て   宮内大臣官房総務課
海上戦闘力に就て   海軍省海軍軍事普及部
暴露された蘇連の並行本部事件   外務省情報部




 

暴露された蘇聯の並行本部事件
                            外務省情報部

  一   キーロフ暗殺事件

 目下世界の注目を集めて居るモスコウの並行本部事件は、去る一九三四年十二月のキーロフ暗殺事件に端を発し、翌年一月の合同本部事件から昨年八月のジノヴィエフ及カーメネフの陰謀事件の暴露となり、更に今回の並行本部事件にまで発展したのであるが、遠く遡れば一九二九年のトロツキー追放事件以前に由来して居るのである。
 一九三四年十二月一日、ソヴィエト聯邦共産党中央委員会政治局員兼聯邦中央執行委員会幹部会委員として党内に重きを為し、スターリンの後継者と称せられレーニングラードの党探題として光つてゐたキーロフが、レーニングラードのスモルニー会館で暗殺された。そしてこの事件からソヴィエト政権の重要幹部に対する糾織的なテロ計画が暴露し、レーニングラード州で三十九名モスコウ州で三十二名が陰謀関係者として検挙され、十二月一日中央執行委員会に於て決定公布された死刑即決令に

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よつて処断された。
 キーロフ暗殺の犯人ニコラエフ以下一味十四名は十二月二十九日公判に附された結果、同じく死刑
即決令によつて全部銃殺に処せられたのであつた。この事件の内容は公訴状には「キーロフ暗殺事件
審理の結果、旧ジノヴィエフ反対派の残党が依然地下運動を続け、一味はレーニングラード本部なる
結社を組織し、ソヴィエト政府首脳に対するテロ手段によつて現政府を破壊し政府の方策を所謂ジノヴィエフ・トロツキー綱領の精神に転向させようとした。而も一部諸外国からの武力干渉竝に武装援助
を誘導すべきことを期待し、被告ニコラエフはレーニングラード本部の斡旋によつて再三レーニングラード駐箚の某国領事を訪問し、武力援助の様式に就て打合を遂げた。またソヴィエト聯邦の事情に
就き情報を同領事に提供して運動資金として五千ルーブルを受取つた」と書かれてある。
 然しキーロフ事件はこれだけでは納まらず、更にトロツキー派とジノヴィエフ派の合同本部がモス
コウに設けられて居ることが発覚し、革命の元勲であり蘇聯邦政府の巨頭であるジノヴィエフ、カー
メネフ及元レーニングラードのゲ・ペ・ウ支部長のエヴドギモフ、バカエフの四人が検挙され、キー9
フ暗殺の犯人…クモノが銃殺され竺頭開後の一九三五年一月十五、大雨日に公判が行はれた海
兵、何れも樫礫不充分で銃殺の極刑は免かれ托が、ジノブィエアは解役十年、カーメネフは曲椚飼十年、
エヴドキモフは曲ハ萄八年、〆カエフは懲役八年の刑を茎昌されたので参つた。

 糾
功 七 十 市 報 題
   二 合同本部事件

 触るに合同本部事件はその後グ・ベ・クの厳重な追求によつ<俄然毒し、昨年五月にトXヅキー沢
及汐ノゲイエア淀の合同本部を小心として、上記のジノブィエア、カーメネフ、エヴドキ考フ及メカエ
フの他にトXツキーの下で亦軍の参謀長で冴つたムラチコフスキー、元中央執行委員のスミルノフを
初めとして、タγ・プアガ1→ヤソ、ドレイブエル、ソインブルド、ピッケル、ブルプサン、ダゲイド、
オルベル〆、ベル†ソ・ユ,ソ、考イセイ・ルクモ、ナクソ・ルyエ等十六名が陰謀事件の陶係発として
起訴され、蘇塀邦焉裁列朗軍事部の公判に附ぜられ托椿果、汐ノグィエフ以下十六名各部が死刑の
也最Hを受け八月ニ†四日銃殺されたので参つた。なほトXツキI及その子セドフは蘇聯邦傾杓に於て
我見次粛速補の上池訴される乙と1なつた。
 モの地元職業組合審記長で開立出版所長で為つた蕉中央委員候補トムスキーは事件の態度の昔時に
貝殻し、萱準冗外務人民黍貝代理で骨時林発人民委員代理で参つたソコル三;、元固立銀行穐裁ビ
ヤクコア、イズヴエスチヤの外報部長タデック、前聯邦人民委員曾壱長で現租伶人民委員のルイコフ、
イズすさスチヤ主筆のプハI,ン、ジ▲ルナル・ド・モスクIの主筆ラエフスキ1、元昇働人民委員ク〆
ターノフ、元交通人民委員代理セ∨ブタヤコフ等の多数も瞼畢されたが、九月九日、ブハーブン及ル
」L    件本部本庁並の塀蘇たれさ鹿島
ィ≡ノは程確不充分で取湘を打切つたといふ乙とが教表され、空た鞋英武官ブタトナ大郷も一時は建
絡参りと鴫萱れたが嫌疑が晴れたので参つた。
 乙の事件の内容は、ジノゲイエフ、カーメネフ、ミワドキ宅フ、ノカエア等はキエフ暗殺事件に
対しては単なる政治的及道徳的の責任は負ふが刑事上の責任は無いと法廷を欺い三戸ひ逃れたので参
ったが、妾は彼等乙そはキエフ曙穀の中心人物で孝つ眈ので参る0如ち→九三二年頃からト:ノ
キーはヌク▼,ソ、ヴォーy−Xフの暗殺、軍隊内に同志網を作る乙と及戦帝の場合には敗北主義を
耗る乙と等の指令を輿へ、その資行の陀めにチー,ストを蘇聯邦領内に潜入せしめてゐたので参る
が、→九三二年秋、政横推得の日的の下に、汐ノゲイモノ、カーメネフ、;ドキ竺フ、〆カエフ等
のジノゲイモノ昧と、ヌミルノフ、チル・プアガ与ヤソ、ムタチフフスキー等のトーツキー浜との合
同が行はれ、モの合同本部椅導の下に、スクータソーダォヱyエフ、カガノクイ,チ、キエフ、
ォルジIちキゼ、ジーダノフ、コyオル、ボスツイyエアその他を暗殺アるための特別チX滋を養成し
たので参つた。斯うし叱計尭の下に行は札たのがキエフの曙穀で参つたが、ジノゲイモノ、カーメ
ネフ専はキエフに次いで上記の各要人の曙殺を行ひ、干スコク及ソー;〆ラードの両神に於て同
時に救軋を起し、よつて国内を擾乱しその朋に現政樺を樹確しょうといふ陰謀を企てたので参ると、
公訴赦には脅かれて居る。

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妓 七 十 鮪 報 増
  三 改行本部事件の内容

 而もなは事件は底知れすに按大し、合同本部神仲は史に犯行本部事件に空で凝捜したので為る。即
ちジノゲイエフ、カーメネフ等の合川本部に紀行して同じくトロッキーの指導の下に、反幹部派の別
働隊が泣行本部を設け、同じく反畢命の陰謀を企てゝゐ托といふ事件が暴落され、合川本部堺件昔時
及その後瞼拳されたビヤクコフ以下十七名が珊件の関係者として本年一月†九日に起訴され、林部
最古裁判所耳串部ほ於<一月二十三日から公判が開かれ陀ので為る。
 串件の掬係者は合同本部邸件で橡拳された上記のビヤクコフ、ソフル三;、ラデタク、セレタタ
ヤコア及yベタアに於けるトーツキー派の甘伽ムチーフ、元ソゲイエト鱗業鞋狗代表yエストフ、元
変通人民委員部次長ブザシ,ツ、元yベタア銀逆徒発貝ポ〆スラフスキー、元南ククル蛾滋局長ク占
ヤゼフ、元重工衆人民秀貝部化孝エ兼‥句長ラクイチヤク、元カメXヴオ化革合同企菜捷設主任ノルキ
ソ、元ベルム地道社業貝ツー下ク、元ブルーフカ化革工場従業員デーシソ、チ一ツコスXヴ▼キア人
の〆ラyミ元クヅネツ次坑従業員ドP−プニス、同アーノルド、同ストロイ丁フ等で為る。
 公判は二十三日から三十日に五つで行はれ、外交糊、外同新聞記者その他の傍聴を許した所謂公昭
の形式を以<閑拉きれたが、クエヤゼフ以下三角が夫々帝護士を附けただけで、他は梓護横を粗菓し
件♯称本庁並の廿蘇たれさ亦あ
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たので為つ托。二十八日に聯郊橡事ゲイシソスキーの論骨が行はれ、被告等を敢圃と洩謀して蓄の
計尭を為し、日本に封しては日米戦争の場合ほ石油を供給し、悪化日本の封支政兼を紛蕃しない乙と
を企てゝゐたと指摘して各部に封して死刑の求刑をしたのであつたが、三十日に列決が言ひ渡され、
ピヤクヨフ、セレプ,ヤコフ、ムラ丁フ、ドローデエス、,ヴyッツ、ポクスラフスキー、クエヤゼ
フ、ラクイチヤク、ノルキソ、yエストフ、ツーсN、デーyン、〆ラylの十三名は銃殺、ソヨル
三;、ラデックは、焚鋤十年、アーノルドは、懲役十年、ストーイすフは、憩役八年、トーツキー及
その子セドフはソゲイエト館内に辟つた場合ほは抵ちに逮捕し聯邦最高裁列研‡事部の審理に附する
乙とがせ最‖されたのであつた。なはビヤクコフ以下十三為の銃殺は二月l日に執行されたと報ぜられ
て居るq
 持前耽によれば、ビヤクコア以下の一味は、トXツキーの直接指導の下に滋行本部を組埼し反ソゲイ
ェト陰謀を企てた。即ち彼等は後方挽乳、デー行鳥等の手段にょつて外国の侵略を竣助し、現政管
桐確し、堪んで資本主義を夜活しようと計糞したもので、ト=ノキーは一九三五年十二月一乙ア,クに宛
てた手紙に於て滑海州及異観州を日本に、空たウクライナをドイツに譲渡し、或はまた日本に樺太の
石油ふ兵へ、日米戦争に際して乙れを保障し、その他珠金の利柏を輿へるのは已むを徹ないで参▲h首ノ
と云つてをり、きたク邑ヤぜフはその目的のために列車相覆の事故を起したのみならデ、日本の棉報

:払
 魂 七 十 帯 報 週
横撃フ手先となり打の直接滑斗にょつて耳用列革の破壊、重要機密杏類の供給ほ従卒した事は欝自
身の自白のみならす打磯の二組の手紙及糞ほょつて立泣され<居り、ま柁ソコル▼【コフは外務人民
黍只代理の在職巾に共同代表老との合挽後、その代表者及大使館貝が那賀ずるに際して乙れを引留め
て沌押等が立去つたのを好d礪として秘愈仰曾汲姦しトXツキーからその代表者英の本国政府に対して
或稀の提我をし叱旨を調った事貿が参り、更にツーсN及ク壬ヤゼフは日本の諜報者U、X等の手先
となりクヲル、ベルム、ザメイカル、クス,、yベyア藷餞道の動員カに関する“憫報を日▲本の情報横
椰に据供し、一万合計十光岡に亙る鼓道事故を勉し、日本諜報横綱から三筋五千ルーブルを受取つ
たといふ間諜行為兜に濱政府要人特にモсgフの曙穀・空計毒してゐ陀といふのが事件の内容で参る。

   四 各図は如何に見たか

 乙の泣行本部串件の内容は蹴る奇々佳肴なもので馳中日本人との関係の如きは重く寄食純銀の狂言
に過ぎないが本事件に封するツゲィチト政府の注uッ万に就<は・各方面から種々な批評が行はれて居る
めで為ソる。
 兜ブイギブスの」輿論を.見るとクイムヌ紙は、一月二十六日の融汝写トせタキー渡の反‖革命陰謀の
輿利は外部から窺ひ科ない。裁判は五ケ月以前から開始され彼等の有罪は公開審理以前に−眈ほ決つて
件♯甘木庁出の朝鮮たれき耳鼻
:抄
ゐ叱.禎告がテロ政策にょり政権を取る一方に日狗両国軍の援助に射し領土割湧を約束したといふ
のは妙夜陰謀ではないか。ラデ,ク氏等が自分等に封する誹啓を甘受して虜刑の手樽をして居る如き
は賓ほ不宗だ。スクータン艮は己の轟いた制度の毒に腐心して居るらしく、蘇聯邦日下の封スペ
イソ政東がトーヅキー義の排鞍を日槻として屠るの陀鍵み、南良の胸にト一ヅキー主義が復活アる
めを防ぎ、以て特に戦時ほ於ける稀来を固めよう阜し<居るやうだ」と批評し同じく宅エソ〆●ポス
ト紙は「被告の自白は明らかほ典賓ではない。乙れ等の自白はスター,ン氏の個人的目的のためほの
蓮を有するに過ぎない。裁列の目的は開際約貴慮から晶南商政府壷するk参るか、或はま
た南内的理由から犯罪を袴映しょうとするに参るかは不明であるが、少赦の十月革蓋クの何士仰
が殆と棟殺される乙とほ洗自ずれば充分だ」と並べ、1斉二日の;チェスクー・ガーデイアy紙は1蘇
魂邦は應淋的には最も遊歩し氾園のニソだが未だ文明商でない乙とは今周の公列ヤ明瞭で為るゝ辛
辣な批評を下して居る。
 またアノブカのへクルド・トサビユーソ鞭は二十四日の私孜で「社務の数列は繍巧の不平分子を封牌
としたが今岡のヲデ,ク一味の裁判と前同のジノゲイエヱ塊の裁判とは外国人を封熊とし、トサタ
キー氏とドイツ線強者察とを反甘寄陰謀ほ簸びつけて侶用を失墜さぜ鼻に出音q更に次岡デ
バータy康雄に。ム環が公列に附される時にはハワイ、少yガポール、婆丁ヲ尊書白木政府に、イy

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兢 七 十 弗 報 頭
ドをイクツー政府に、アフ,カをドイツ政府に割功し、アメクカにフ;y.濫丁命を起す陰謀が放法さ
れたと乙ろで不風韻はない.ュし皮肉り、二十五日のミーヲーク・クイムス紙は「ラデ,ク氏一味の裁判
は信ぜられ瓜乙との鵡絹で参る。殊に日狗南開と典謀して蘇聯邦の領土を分割するとは】寸侶ぜられ
ない。兎に角今度の裁判の意味は書々河粋人には理解川本ない」と論じ、同じくミーヨーク・サン紙
は「世墾叩を毛,トIとし<スターワン氏と離反したトロッキーが日狗南国政府と典謀するとも解ゼ
ら爪ない。若しトXツキーがスクー,ソ氏を雄ふ飴り牛銘狂になつたとすれば、ラデック一味がその
気狂に身命を賭せんとするのは理解出水ない」と云つで居る。
 事件の渦中に引き合ひに出されたドイツの各新開は「蘇聯邦の常套手段で為る藤轟に過ぎない.
日狗南開政搬に対して世界輿論の反感を唆らうとする苦肉の策で参り、芝居である。従つ<兵両目に
取り上げ空い」と一笑に附して触るが、その他ベルギーに於ても新開は鼻面日に取り救ったものは少
く代釆的なアンデパンダソス紙は「被舘が簡単に罪状を自白したのは不可解で参る。革命家が一度成
功すると彼等自身の同に虐殺を行ふのは骨の乙とで為る。斯ケした奉賛を見てはベルギー昇働者も所
曙.蘇聯邦の天圃」には憤れないであらちノ」と冷かして居る稗で参る。
 「同盟の翰内通信網及び世界
的組付柄の灸機能を活用綿棒
せる経済搬故の樺戚T

全門外政治経済阿且の萱並
 に解放
◆内外政治潅水ニュースの坪
 細丑裁たる托鉢
◆世界主≡川市報の勅書
●金融、よ甘、控券、帯品モ
 の他枯相稚及X続什

資料の長官、斬辞、正確さに
おいて唯一耗二島る経済耗
蛙T
招川卜
 【紀刊教主費目次】
■月■R鮨(宰9.男【〇
軍備競争下の列城経済の
動向
 序輸−猶漁T−沸娼−英
 国−犬歯−伊的−ソ聯
捷軋支那に踊る】∧氏略倖
l月十四日載ハ宅0・黛【普
】皇火年世界檻済の回山掛
 囲際政局畠際経済−
 田際通貨1金融株式1
 生糸人絹・−棉花1小葬
・L砂竿ゴ▲!金物丁
 油脂−潅穎
△翰入烙替許可制の意養
△眺枕改正とその影埠△
昭和十年貿易外収支△昭
和十一年の昭際斧借の概
軌△帯八回汎米†崩とそ
の成果

一肌
l 那廿五鐙
一年分十 卸
−月廿一日爺ハ宅0む血む)
束エ紫敢展の現状と脾水

 盟エ栄1熱料動力ー化
 畢エ煮
△アメリカの健全財政視
界△張串良の立場
■月廿∧日醜ハ巧〇.箸)
風浪啓の危横と物仮葬騰
△日米綿布問題と綿集合
商△羊毛毛糸相場の鼻韓
△米団の労働孝雄叩とル政
府の労働政柴
△二月四日載ハ巧0竃)
商品暴堆と事薬界
△昨年の封外貿易解剖△
銀行合同の進捗とその意
鞍△再黙せるフランの危
横△第二ソ聯陰謀事件△
宇坦大粁から林大賂へ
一†



文京・文†・点鳥西七ノ一

生E町食ロバ正男尻入五(肖孝